「面接では優秀だったのに」なぜミスマッチは起きる?勘に頼らずデータで価値観を可視化し、早期離職を防ぐ方法

「面接の受け答えもしっかりしていたし、志望動機も納得感があった」「今年はかなり期待できる人材が採用できたと思います」
それでも数か月後、こんな声が人事部や現場から聞こえてくることがあります。「思ったほど主体的に動いてくれない」「能力は高いけれど、周囲と噛み合っていない気がする」
そして新人本人からは、「この会社、自分には合わないかもしれません」という言葉が出てくる。
採用担当者や新人研修担当者の方であれば、こうした経験に心当たりがあるのではないでしょうか。自社に合う学生を採用したい、早期離職をなくしたい。そう願って時間も労力もかけているのに、結果としてミスマッチが起きてしまう。この繰り返しに、もどかしさを感じている方も少なくありません。では、なぜ「自社で活躍してくれそうな人」の見極めは、これほど難しいのでしょうか。
面接だけではわからないこと~志向・価値観・仕事に対するスタンス
多くの企業では、採用面接時に、受け答えの論理性、コミュニケーション力、過去の取り組み・事実から見られる行動特性・スキルなどを重視します。もちろん、それらは優秀な人材を図るための重要な要素です。ただし、それだけでは見えないものがあります。それが、その人の志向・価値観・仕事に対するスタンスです。スキルや能力は、適切な育成・指導やトレーニングによって鍛えることができます。一方で、人の性格や特性はなかなか変えることは難しいものです。
たとえば、同程度のスキルの新人を、同じ環境も配置し、同じ指示をしたとしても、「自分で裁量を持って進めたい人」と「丁寧に指示をもらいながら進めたい人」では、感じ方がまったく異なります。どちらが良い・悪いではなく、一人ひとりを正しく把握できているか、個々にあった環境であるかなのです。
面接では、応募者も「選ばれる側」です。無意識のうちに、その会社に合いそうな自分を演じてしまうこともあります。結果として、入社後に「思っていた職場と違った」「こんな働き方だとは想像していなかった」というギャップが生まれてしまいます。
「主体性がない」は誤解~問題は人ではなく環境
新人が早期に離職してしまうと、つい「最近の若手は我慢が足りない」「主体性がない」といった言葉が出てしまいがちです。しかし、実際には能力や意欲の問題ではなく、環境とのミスマッチであるケースが非常に多いのです。
- スピード重視の職場に、じっくり考えるタイプの新人が配属された
- 背中を見て学べ、という上司のもとに、対話を重視する新人がついた
- チームで協力する文化の部署に、個人で成果を出したいタイプが配属された
こうしたズレは、入社前後に「見えていれば」防げた可能性があります。
勘を捨ててデータで見る~人となりを項目で捉えるという発想
ここで重要になるのが、感覚や印象に頼らず、一人ひとりの特性を客観的に把握する視点です。個人の志向・価値観・行動特性などを項目ごとにデータにして可視化し、「どんな環境で力を発揮しやすいのか」「どのような関わり方が合っているのか」を把握することで、仕事の進め方や、組織との相性を考える材料として、活用することができます。
「自社で活躍できる人材」を採用時に言語化する
採用時には、応募者の特性や自社の文化・働き方を言語化し、相性が合うか判断することが大切です。たとえば、「挑戦志向が強い人が多い組織なのか」「安定志向で協調性を重んじる組織なのか」。その前提と応募者の傾向を照らし合わせることで、入社後に起こり得るギャップについて事前に話し合うことができます。
配属ガチャのハズレをなくす~「上司が合わない」はデータで解消できる
採用時だけでなく、入社後にもその効果は発揮されます。新人研修時に結果を共有することで、新人自身が「自分はどんなタイプか」を理解でき、自己理解が深まります。さらに、配属先を検討する際に、上司や職場の特性と照らし合わせることで、
- この新人は、どの上司のもとなら力を発揮しやすいか
- どんな関わり方をすると定着しやすいか
といった意思決定が可能になります。
【事例】特性にもとづくメンター制度で、新人の「相談しにくい」を解決
ある企業では、新人配属後にメンターを決めていましたが、
- メンターの人となりがわからず、相談しにくい
- 価値観があわずメンターとの面談の場がストレスになっている
という課題がありました。そこで同社は、配属前の段階で新人と候補メンター双方の志向・価値観を可視化し、誰と組むと安心して話せそうか、という観点でマッチングを行うことにしました。判断の軸にしたのは、「人との距離感の取り方」「仕事で重視する価値観」「会話や関わり方のスタイル」といった要素です。
その結果、新人は「仕事のこともそれ以外のことも相談できる人がいる」という心理的な拠り所を持った状態で現場に入ることができ、メンター側も、新人の特性を理解したうえで関わり始めることができました。特性をもとにメンターを設計したことで、メンター制度が新人を支える仕組みとして機能し、定着につながっていると実感しているそうです。
「仕事の進め方」が合う人を採用できれば、定着率を高められる
採用時に適正検査を行う組織は多くありますが、内容によって測れることは多種多様です。一人ひとりの特性と組織の傾向を見る、という視点を取り入れることで、人事や研修担当者の役割も変わってきます。
新人が活躍しないのではなく、活躍しやすい環境を用意できていなかっただけ、と捉え直せるようになると、人事の意思決定は大きく変わります。「この人は優秀だから大丈夫」という期待値だけで採用・配属を決めるのではなく、「この人は、うちの仕事の進め方やこの上司のもとで力を発揮できそうか」という視点で判断できるようになるからです。
その結果、入社後に「思っていた会社と違った」「こんな働き方だとは聞いていなかった」というズレが生まれにくくなり、自社に合う人を採用し、定着につなげる確率を高めることができます。
大事なのは「自社に合う人材」を定義すること
新人の早期離職は、避けられないものではありません。一人ひとりの志向や価値観を理解し、それを前提に採用・配属・育成を行うことで、ミスマッチは確実に減らせます。
「自社が求めている人に来てほしい」と願うのであれば、まずは「自社に合うとはどういうことか」を、言葉にして共有できる状態をつくることです。
「自社で活躍できる人材」をデータで見つけるために
個人の志向・価値観・行動特性などを項目ごとに可視化するツールとして、アセスメントツール「giraffe(ジラフ)」があります。
インソースでは採用活動にこのgiraffeを活用しており、結果を参考にして面接官の設定や採用選考をしています。「インソースで活躍する人材の傾向」から、特性の中でも「エネルギー」「完遂力」「曖昧性への耐性」を採用決定時の重要項目としており、短時間の面接ではなかなか見つけることができない「エネルギーが高い候補者」を見つけだし、自社に合う人材を確保しています。
一人ひとりの特性と組織全体の傾向を「見える化」giraffeアセスメント
オンラインで114問の設問に回答いただくことで一人ひとりの特性や個性を見える化するアセスメントツールです。giraffeをお使いいただくことで、社内で活躍する社員の分析、集合体としての組織の分析、自組織にとって今後必要となる人材像・人物像の分析が可能となります。
優劣をつけるテストではないため、論理性や国語力、計算処理能力をはかるような設問は一切無く、個人の「特性」をはかることに特化しています。
セットでおすすめの研修・サービス
giraffe(ジラフ)は採用だけでなく、自己理解にも使えます。また、部下との面談にもご活用いただけます。giraffeを使った研修をご紹介します。
新入社員向けメンタルタフネス研修~giraffeを活用し自己理解を深める(半日間)
本研修では、giraffe(ジラフ)の結果をもとに自己理解を深め、同時に、自分と他の人は異なる特性を持っており自他ともに尊重して関係構築を行うことが重要であると学んでいただきます。そのうえで、これから仕事で直面するであろう困難に備えるため、メンタルタフネスの鍛え方を身につけます。
新人フォローアップ研修~giraffeにより自己理解を深め、周囲を巻き込む編(1日間)
本研修では、入社以降の経験を振り返り、ナレッジを共有することで、他部署や他セクションの業務や自組織の仕事について知見を深めます。また、今後さらに活躍するために必要な、仕事の振り返りや報連相、関係者の巻き込みについて学んでいただきます。
部下との面談力向上研修
日常の面談を通じて部下とのコミュニケーションを円滑に行い、信頼関係を深めることは、部下との関係性において非常に大切です。
これまでの面談を振り返ったうえで、部下の話をうまく引き出すスキルを身につけ、日々の悩みや課題を解決に導く面談ができるようになることを目指します。この研修にgiraffeを組み合わせて使う事をご提案いたします!






