先にwhat型とwhy型で考える

インタビューで聞く成功した人の「リアル」ノウハウ

 すぐに実行可能なロジカル・シンキングの極意 【2】

インタビューで聞く成功した人の「リアル」ノウハウ

先にwhat型とwhy型で考える

目次

筆者:上林 憲雄氏(Norio Kambayashi)◇
1981年 (株)三和銀行(現:三菱東京UFJ銀行)入行。
英国ウォーリック大学経営大学院ドクタープログラム修了後、 2005年神戸大学大学院経営学研究科教授、経営学博士。専攻は人的資源管理、経営組織。

先に考えるべきはwhat型とwhy型の問い

ビジネスの日々の局面で「なぜ」を真剣に考える機会は少ないのではないでしょうか。多くの企業では、日々こなしていかないといけない業務が山のようにあり、じっくり考える暇などほとんどないと思っています。そのため、「どうやったらそれがうまくできるか」というようなhow to 型の質問が真っ先にきてしまいがちです。

How to 型は、具体的な解決方法を教えてくれる質問の仕方なので、もちろん重要です。しかし、このhow toより先に考えなければならない問いがwhatとwhyなのです。

物事を考える土台を作るwhat型の質問

まずwhat型の質問は、いま自分が考えようとしている事項や対象を厳密に規定します。例えば、とある人事マネジャー氏が「どうすれば、我が社に成果主義がうまく導入できるのだろう?」と漠然と考えていたとしましょう。これは「どうすれば」という問いなので、how to 型の質問です。

ただ,このままではすぐに成果主義導入へ向けた妙案は思いつきません。そこで、「今いわれている成果主義とはいったい何だろう?」というように"what"を問うてみるのです。成果主義とは何かについて,漠然としたイメージや印象は誰しもがもっているのですが、この問いにきっちり正確に答えられる人はなかなか居ないはずです。考えようとしている事項や対象が曖昧なままで思考を進めると、多くの場合、危なっかしい、あやふやな議論に陥りがちです。まず、成果主義とは何かという基本的な認識を整理し、きっちり物事を考えていくための土台を作るのが、このwhat型質問の役目なのです。

自分流の明確化でOK

ここで留意しないといけない点は,逆説的ですが,必ずしも「完璧に規定する」必要はないということです。学術的に議論しようとすれば,完璧レベルでの正確さももちろん必要になるのですが,それよりも,自分がこれから考えようとすることを自分なりに明確化できていること,こうであれば自分の考える成果主義だけれども,こうであればそうではない,というレベルにまで考えておけば,ひとまず十分です。

What型質問ができあがれば,次はロジカル・シンキングの本丸 why型質問の出番です。

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