忙しい現場の学び改革～動画とeラーニングで「自走型リスキリング」を実現する

「業務が忙しくて研修の時間が取れない」「社員が自発的に学ばない」そんな悩みを抱える企業は少なくありません。

リスキリングへの関心が高まる今、限られた時間の中でいかに社員の学びを支援するかが重要な課題となっています。本コラムでは、忙しい現場でも無理なく学びを促進できる動画・eラーニング活用のポイントを、導入事例とともに紹介します。

学びが続かない職場に共通する構造的な問題

「社員のスキルを伸ばしたいけれど、現場が忙しくて集合研修の時間を確保できない」人事担当者の方からよく耳にする声です。特に近年はリスキリング（新しいスキルの習得）への注目が高まり、社員一人ひとりが学び直しを行うことが求められています。

しかし、日常業務に追われる社員にとって、数時間まとまって研修を受けることは容易ではありません。結果として「やらなければならない教育」と「実際に受講できる時間」とのギャップに頭を悩ませる方が多いのです。

こうした課題を抱える中で注目されているのが、動画・eラーニングによる自学自習型の教育です。時間や場所に制約されず、社員一人ひとりが自分のペースで学べる仕組みを整えることで、従来の集合研修では届きにくかった層にも学びの機会を届けることができます。

見て学ぶ・試して定着～動画ならではの理解促進効果

動画・eラーニングの最大の特長は、学びのハードルを下げられることです。出張や移動が不要で、昼休みや業務の合間、帰宅後のちょっとした時間にもアクセスできます。これにより「忙しくて学べない」という状況を解消しやすくなります。

また、動画は視覚と聴覚に訴えるため、テキスト教材よりも理解が進みやすい利点があります。たとえば、コンプライアンスやハラスメント防止などのテーマでは、実際のシーンを動画で再現することで、受講者に「自分ごと」として考えてもらいやすくなります。

さらに、学びを主体的に促すための仕掛けも組み込みやすい点が魅力です。クイズ形式や確認テストを挟んだり、進捗が可視化されるLMS（学習管理システム）と組み合わせることで、社員自身が学びを習慣化しやすくなります。

1,300本超から選べる課題解決型コンテンツ～動画百貨店

こうしたニーズに応えるため、インソースでは「動画百貨店」を展開しています。これは、1,300本以上（2025年10月時点）のコンテンツを揃える総合的な動画・eラーニングのプラットフォームです。毎月新作が追加されるため、常に最新のテーマで学びを提供できます。

教材の形式も豊富です。講師が登壇して解説するタイプ、スライドにナレーションを加えたタイプ、アニメーションを活用してストーリー仕立てにしたタイプなど、目的や受講者層に合わせて選択が可能です。これにより、若手社員から管理職層まで幅広い対象者に響く教材を提供できます。

また、既存の動画教材にカスタマイズを加えられるイージーオーダーも特徴です。不要部分のカットや自社ロゴの挿入、字幕や多言語対応など、短納期かつ低コストで調整できるため、自社独自の研修に仕立てやすい点も高く評価されています。

自社に合った学び方を選ぶ～３つの導入プラン

1. 買い切り型

動画データを購入し、永続的に利用できるプランです。受講回数や人数に制限がなく、コンプライアンス研修のように毎年繰り返し実施するテーマに最適です。社内LMSにアップロードして運用できるほか、簡易なカスタマイズも可能なため、自社仕様に合わせた活用ができます。

2. レンタル型

必要な時に、必要な人数分だけ、短期間で導入できるのがレンタル型の強みです。例えば「今月中に全社員に見せたい」というテーマが出てきた場合でも、最短で即日視聴を開始できます。コストも抑えられるため、中小規模の組織や自治体に特に導入が進んでいます。

3. 見放題型（サブスク）

定額で多様なコンテンツを自由に視聴できるプランです。学習管理システム「Leaf」と組み合わせれば、動画視聴に加えて確認テストや進捗管理まで一元化できます。リスキリングを中長期的に進めたい企業にとっては、組織全体で学びの文化を根付かせる有効な選択肢となります。

導入事例：受講率90％を実現した中堅企業とスキルの底上げを実現した自治体

ある中堅企業では、営業職のリスキリングが急務となっていました。しかし、全国に拠点が点在し、全員を一堂に集めて研修を行うのは現実的ではありませんでした。そこで動画・eラーニングを導入し、各自が営業活動の合間に短時間で視聴できる環境を整えました。その結果、半年で全社員の受講率が90％を超え、営業現場でのスキル共有も活発になったといいます。

また、ある自治体では、職員の研修を「手上げ制」で実施していました。しかし集合研修では参加者が限定されがちで、教育の機会に偏りが生じていました。そこで動画のレンタルプランを活用し、「必要なときに」「必要な分だけ」学べる仕組みを導入し、結果、従来の数倍の職員が短期間で学習にアクセスできるようになり、職場全体のスキル底上げにつながりました。