健康経営優良法人を目指す企業のためのストレスチェック活用術~課題の把握と改善の取り組みに活かす
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ストレスチェックは法令対応として、従業員50名以上の事業場で義務化されており、今後は50名未満の場合も義務化される方針が発表されています。
義務化の範囲拡大と共に「従業員の健康」「健康経営」に関心が高まる昨今、下記のような声を多く耳にします。
- 「毎年ストレスチェックを実施はしているが、それ以上の活用ができていない」
- 「健康経営に生かしたいと考えてはいるが、何から始めるべきかわからない」
ポイントを押さえれば、ストレスチェックは健康経営への取り組みやワークエンゲージメントの把握にまで広く活用できます。本コラムでは、ストレスチェック結果を職場改善の材料として活かす方法から、プレゼンティーズム低減、ワークエンゲージメント向上まで、健康経営を前進させる実践的な活用ポイントを解説します。自社に合った改善の進め方が明確になり、「次の一手」が見えてきますので、健康経営優良法人認定を目指す方は必見です。ぜひ最後までご覧ください。
ストレスチェック結果を健康経営に活かす3つの実践法
1.ストレスチェック結果を「職場改善の材料」として活かす
ストレスチェックは個人のストレス度の判定だけでなく、職場の課題を可視化し、職場環境を改善させることも目的の一つです。例えば、集団分析の結果、「職場環境によるストレス」という項目が全体より低いスコアの職場があり、以下のような状況が判明したとします。
- ゴミ箱が遠くデスク周りにゴミが溜まりやすい
- 蛍光灯が切れたまま
- 寒暖差の大きい窓際に冷えを感じる社員の席がある
- 共有文具棚が散らかっている
改善策として、次のような対策が挙げられます。
- デスクそばに小型のごみ箱を複数個配置する
- 蛍光灯が切れた場合は総務に連絡するといったルールを周知する
- 社員の希望を踏まえた席替えをする
- 共有文具の戻し位置を写真で明示する
こうした取組みを継続させると、「職場環境によるストレス」を低減させられる可能性があり、全体のストレス度低減が期待できます。このように、どの項目に偏りが出ているかを把握し、部署・階層別に傾向を整理することが効果的な改善の第一歩です。
2.プレゼンティーズム低減のための取り組み
プレゼンティーズム...欠勤にはいたっておらず勤怠管理上は表に出てこないが、健康問題が理由で生産性が低下している状態
プレゼンティーズムは気づきにくいもので、花粉症や肩こり、睡眠不足といった要因も影響します。悪化して病名がつくほどになる前に従業員をケアすることが重要です。近年は健康経営の流れから、ストレスチェックにプレゼンティーズムの質問項目を追加し、数値化して把握する組織も増えています。数値として可視化されることで、より積極的に改善を目指すことができます。
プレゼンティーズムは、日常の小さな工夫でも改善につながるのがポイントです。例えば「朝の短いストレッチ時間の設定」「集中タイムを設けて、通知や割り込みを減らす」といった少しの工夫でも効果を発揮します。管理職による相談しやすい雰囲気づくりや、体調に応じた勤務形態(在宅勤務や軽作業への切替え等)の許容もできると、よいでしょう。
3.ワークエンゲージメントを高める職場づくり
ストレスチェックの80項目版(新職業性ストレス簡易調査票)には、ワークエンゲージメントの質問も含まれています。離職防止や生産性向上につながるため、より深く職場改善に役立てたい組織で採用されることが多い調査票です。80項目から作成できる「いきいきプロフィール」を活用して、ワークエンゲージメント向上のポイントとなる、「従業員が、活力・熱意・没頭を感じられる環境を整える」ことを意識していきましょう。
<いきいきプロフィール(ワークエンゲージメント)で見ることができる構成要素(抜粋)>
- ワーク・セルフ・バランス(ネガティブ)...仕事が、個人生活に対して好ましくない影響を及ぼしていること
- ワーク・セルフ・バランス(ポジティブ)...仕事により、個人生活を豊かにすることができること
- 成長の機会...知識や技術を得る、あるいはその他の自己成長の機会があること
- 上司リーダーシップ...上司が、仕事の出来をフィードバックし、部下が問題解決できるよう指導していること
- 失敗を認める職場...失敗しても取り戻す機会がある、あるいは失敗を転じて成功に導くことができることなど
特に若手層では、「成長実感」がエンゲージメント向上に直結しやすいため、研修機会やフィードバック制度の充実が有効です。
健康経営優良法人の認定を受けるために、次にできること
健康経営優良法人の認定においては、制度を導入しているかどうかだけでなく、従業員の健康課題を把握し、改善に向けて継続的に取り組んでいるかが重視されます。その点で、ストレスチェックと合わせて、プレゼンティーズムやワークエンゲージメントといった指標を活用すること、そして「どの部署・階層にどのような傾向があるのか」を言語化し、改善施策と結びつけることで、健康経営の実行性が高まります。
大がかりな施策から始めるのではなく、小さな職場改善や運用ルールの見直しを積み重ねることが、継続的な健康経営を行う上でとても重要です。そしてその結果を次年度のデータで確認し、改善を続けていく姿勢そのものが評価につながります。ストレスチェックを起点に、自社なりの健康経営のストーリーを描いていくことが、認定取得・更新への確かな一歩となるはずです。
インソースの「ストレスチェック」が支援できること
eラーニングシステム「Leaf」を活用したストレスチェックサービスでは、従業員が安心して回答できる仕組みを整えつつ、ストレスチェックの実施から結果の集計・分析までを一括でサポートします。
集団分析の結果を基に、職場改善施策の提案やフォロー施策の実施が可能で、高ストレス者への産業医面談や全従業員向けのセルフケア支援も提供します。さらに、管理職や人事が組織全体の健康リスクを把握できるよう結果を可視化し、事前説明会や運用支援サービスも併せて提供することで、制度導入を全面的にサポートします。
当社では、ご紹介したプレゼンティーズム、ワークエンゲージメント計測もお任せいただけますので、健康経営優良法人の認定を目指している方は、ぜひインソースにご相談ください。
セットでおすすめの研修・サービス
ストレスチェック後の職場改善プログラム
インソースでは、管理職層や受検者の方に向けて、集団分析の数値の読み方、改善のヒントを学べるプログラムをご用意しています。
お客さまのストレスチェック結果に基づきカスタマイズを行いますので、毎年実施することで、より効果的に職場のメンタルヘルス改善に役立てることができます。
さらに、分析結果を次年度の施策に反映しやすいよう運用面のサポートも行い、継続的な改善につながる仕組みづくりを支援します。
セルフケアeラーニング
動画形式で約18分のプログラムで、メンタルヘルスとストレスの関係・ストレス反応の理解・ストレス対処法・コミュニケーション・うつ病対応など、セルフケアに必要な要点を網羅しています。
ストレスチェック受検直後に個人分析結果とともに動画視聴が可能になっており、回答直後にケアを促す設計です。
さらに、分析結果を次年度の施策に反映しやすいよう運用面のサポートも行い、継続的な改善につながる仕組みづくりを支援します。
(半日研修)健康経営推進研修~ウェルビーイングを通して従業員エンゲージメントを高める
この研修では、健康経営®の概略をお伝えするとともに、自組織の中で取り組んでいくべき事項を具体的に考えていただきます。
また健康経営推進に向けた具体的な事例紹介を通して、実践的なノウハウを持ち帰っていただけます。




