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vol.19

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Python研修受講者に聞いた業務効率化アイデア&自動化事例7選

今回のテーマは「Python研修受講者に聞いた業務効率化アイデア&自動化事例7選」でございます。

インソースでは年に200回以上のPython研修を実施しております。 ※2023年1月~2023年12月
今回は、そのPython研修の受講者さま約100名から挙がった「Pythonによる業務自動化のアイデア・事例」について、7個ピックアップして皆さまにお届けいたします。

自動化のアイデアや事例をたくさん見ていただくことで、皆さんの業務の中でも自動化できそうなものがないか具体的にイメージしていただければ幸いです。
ぜひ今回もお読みくださいませ!

※「業務改善を行いたいけれど、プログラミングはハードルが高い...」と感じられる方は、是非ChatGPTに関する記事や、業務改善のための思考力を鍛えられる研修などもご覧ください!
「ChatGPTってなに?」文書作成などの業務に活かせないか試してみました!
https://www.insource.co.jp/python-gakuin/mail-backnumber/vol45.html
(半日研修)業務改善のためのプログラミング的思考力養成研修
https://www.insource.co.jp/bup/computational_thinking.html

(約5分で読めます)

~~~~~~~~~目次~~~~~~~~~
1.受講者様から出たPythonで自動化・効率化したい業務アイデア集
(1)Excelで実施しているアンケートの集計作業の自動化
(2)自社に関連するニュースの自動収集
(3)複数ファイルに散らばっているExcelファイルを1つに集約
(4)Excelファイルから取得した情報をメールフォーマットに転記して自動送信
(5)会議で使用する資料の作成を自動化
(6)他社の採用サイトにおける動向の自動取得
(7)社内の基幹システムからファイルのダウンロード・アップロードを自動化
2.自動化・効率化したいアイデアがたくさん出てくるのも研修の魅力
・研修の最初と最後に設定している「自動化したい業務を出す」ワーク
・実際にExcelに関連する業務を自動化したプログラムの例
・研修の中で学ぶことができるExcel関連業務の自動化手順
3.まとめ
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1.受講者様から出たPythonで自動化・効率化したい業務アイデア集

では早速ですが、実際に受講された方から挙げていただいた「自動化した(もしくは自動化したい)業務・タスク」について7つご紹介します。

(1)Excelで実施しているアンケートの集計作業の自動化


「社内で、同じExcelフォーマットで名前や部署名だけが違うアンケートを実施しており、個人ごとのファイル作成と結果の集約を自動化する」

<Python学院担当者のコメント>
このような業務は、Pythonで自動化が可能です。
Excel操作の自動化はPythonの得意分野です。フォーマットに一部だけ転記をして複数ファイルを作成することもできますし、逆に複数ファイルの同じ場所(A3セルなど)に入力されているデータを、1つのファイルに集約することも可能です。

ファイルを作成する際に、ファイル名の中に「部署名」や「個人名」が入るように設定することもできるので、個人個人への配布を行う際にも便利です。


(2)自社に関連するニュースの自動収集


「特定のニュースサイトから、自社に関連するニュース(業界や競合他社の情報)だけを、自動で収集して通知する」

<Python学院担当者のコメント>
こちらの業務についても、Pythonを活用することで自動化できます。
スクレイピングといわれる技術(特定のウェブサイトからの情報収集)を活用することによって、実現することができます。

具体的には以下のような手順で自動化が可能となります。
・どのようなニュースを収集したいか決める(キーワード指定など)
・ニュースサイト内で、指定したキーワードで検索を行う
・検索にヒットしたニュースのうち、新しく投稿されたもののURLを取得する
・メールに取得したURLを記載し、自分宛てにメールを送信して通知する

これらの手順は、Pythonを使ってすべて自動で実行することが可能です。


(3)複数ファイルに散らばっているExcelファイルを1つに集約


「複数のExcelファイルに散らばっている情報を、条件で照らし合わせて集約・結合する」

<Python学院担当者のコメント>
こちらの業務もPythonで自動化できます。

例えば、商品コードと注文個数しか記載されていない注文書、そして商品コードと商品名・金額を管理している商品テーブルがそれぞれ別のExcelファイルで作成されているとします。

この場合、注文書情報だけでは合計金額がいくらなのか分からないため、請求書を作成することができません。
したがって、注文書に記載されている商品コードをメモして、商品テーブル内で検索をしてから商品名や金額を取得する必要があります。

このように、複数ファイルに散らばっているExcelファイルを、ある条件(商品コード同士をつなぎ合わせるなど)に従って集約することも、Pythonを使えば自動で行うことができます。
またPythonであれば、請求書の作成まで自動で行うことができるため、これまでかかっていた事務コストを大幅削減することも可能となります。


(4)Excelファイルから取得した情報をメールフォーマットに転記して自動送信


「メールに添付されてくるExcelファイル形式の発注書から、一部情報をメールに転記して送信しているが、これを完全に自動化する」

<Python学院担当者のコメント>
こちらについては、使用しているメールツールにもよりますが、おそらくPythonだけで自動化ができます。
メールで送る内容が完全にフォーマット化されている場合は、以下のような手順でタスクを自動化することが可能となります。

・受け取るメールのうち、添付ファイルがついている場合はダウンロードする
・ダウンロードしたファイルが特定のファイル名(テンプレート化したもの)である場合、
 ファイル内から必要な情報を取得する
・Excelファイルから取得した情報を、メール本文に転記する
・Excelファイルが送られてきたメールアドレスに対して、メールを送信する

これらの手順をPythonを使って行うことで、自動化することができます。


(5)会議で使用する資料の作成を自動化


「毎月行っている会議で使用する資料は、社内の基幹システムから出力した複数のExcelファイル内のデータを結合したり、一部をグラフ化したりして作成しているが、時間がかかるので自動化を行う」

<Python学院担当者のコメント>
こちらも自動化できる業務です。
Excel操作の自動化がPythonの得意分野であることはすでにお伝えしていますが、表やグラフの作成についてもPythonは得意です。
また社内の基幹システムがWebブラウザ上で動くものである場合は、そちらの操作もおそらく自動化できる可能性が高いです。

Pythonではログインが必要なサイトやシステムにも、事前にログイン情報を与えておけば自動でログインすることができます。
また自動でページを移動したり、ボタンを押したりもできるので、社内の基幹システムから特定のExcelファイルを出力することも簡単にできます。


(6)他社の採用サイトにおける動向の自動取得


「競合他社の採用サイトにおいて、どんな施策を行っているのか情報を自動で収集する」

<Python学院担当者のコメント>
こちらも、技術的にはおそらく問題なく自動化できます。
スクレイピングという技術を使用することで、特定のウェブサイトから情報を収集できることはすでにお伝えしました。
ただし「技術的には」と書いているように、すべてのサイトがスクレイピング可能ではなく、スクレイピングを禁止しているサイトも少なからず存在します。
そのためスクレイピングを行う際は、そのサイトの利用規約やrobots.txt(ルールを記載しているページ)を確認する必要があります。特に禁止されていない場合は、問題なく情報を自動で収集することができます。


(7)社内の基幹システムからファイルのダウンロード・アップロードを自動化


「社内の基幹システムからExcelファイルをダウンロードして、一部修正した後アップロードをする、という業務を毎週行っている。時間はかからないが忘れてしまうと問題になるため自動化を行う」

<Python学院担当者のコメント>
こちらも自動化できます。
社内の基幹システムがWebブラウザ上で動く場合、Pythonはブラウザ操作も得意なので自動化の対象にできます。
つまりWebブラウザの自動操作もExcelファイルの自動操作も得意なため、簡単に自動化することができます。

具体的には以下のような手順で自動化できます。
・Webブラウザ上で社内の基幹システムにログインする
・Webブラウザ上でExcelファイルをダウンロードするページに移動する
・ダウンロードボタンを押してダウンロードする
・ダウンロードしたExcelファイルを対象に情報の転記や修正を行い保存する
・Webブラウザ上でExcelファイルのアップロードを行うボタンを押し、先ほど修正したものを指定する
・Webブラウザ上の基幹システムからログアウトする

これら一連の手順を、Pythonで完全に自動化可能です。
このように、社内の基幹システムやExcelなど複数のシステムにまたがる業務も、Pythonを使用すれば自動化できます。


2.自動化・効率化したいアイデアがたくさん出てくるのも研修の魅力

今回見ていただいた7つ以外にも、日常業務の「あるある」を受講者の方にたくさん挙げていただいています。
このような自動化したい業務はどなたでも一定数抱えていると思いますが、「どのようにすれば自動化できそうか」という視点がないと、「自動化」というゴールにはたどり着きません。

一方、弊社のPython研修をご受講いただいた方の中には、「受講前」と「受講後」で明らかに視点が変わり、自動化したいタスクが多数出てくるようになった、という方が大勢いらっしゃいます。
具体的には研修の以下のような強みが効果的だと考えています。

研修の最初と最後に設定している「自動化したい業務を出す」ワーク


Python学院~Excel操作自動化編(1日間)
https://www.insource.co.jp/bup/python-excel.html

上記研修では、研修の最初と最後に「自動化したい業務を出す」というワークを実施しています。
これによって、研修を受講したことで業務自動化の手順がより具体的に浮かぶようになったことを実感していただけます。


実際にExcelに関連する業務を自動化したプログラムの例


また実際にExcelに関連した業務を自動化したプログラムの例について、研修の中でいくつも触れていただきます。
日常業務の中でもニーズの高い業務を自動化したサンプルプログラムをたくさん用意しているため、「あまり自動化のイメージがつかない」という方でも、具体例を見ることで「これに近い業務なら自社内にたくさんあるぞ」というイメージを掴んでいただけます。


研修の中で学ぶことができるExcel関連業務の自動化手順


そして何よりも、実際にコードを記述することで業務を自動化する手順を体験していただけるため、「想像していたよりも簡単にExcel操作が自動化できる」ということを実感していただけます。

これらの強みから、研修を受講することでたくさんの業務自動化アイデアを出すことができるようになります。


3.まとめ

ここまで、Python学院の研修のご受講者約100名の方からいただいた「自動化したい業務アイデア」とPython学院担当者のコメントをご覧いただきました。

ブログに記載している内容で、「これは自社でもできそう」という発見があったのではないでしょうか?
PythonはPC上の業務を幅広く自動化・効率化することができる便利なプログラミング言語です。
無料体験会も行っておりますので、少しでも興味がありましたらぜひご参加くださいませ!
【無料セミナー】Python体験会 ~Pythonで実用的なプログラムを作成する
https://www.insource.co.jp/seminar/python_trial.html
また、組織内で行っている業務がPythonで自動化できるのか?などのご相談も無料で受け付けております。
自動化ができるかどうか気になる業務がございましたら、是非お気軽にお問い合わせくださいませ。
お問い合わせフォーム
https://secure.insource.co.jp/contact/


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