
銀子
無知ゆえの恐れでしょうが、小松左京やアシモフ、ブレードランナーやマトリックスなどを楽しんだ私としては、SFが少し現実味を帯びてきたようで怖いです。コンピュータの膨大な計算能力によって、過去と現在の状況だけでなく、未来を具体的に予測できるようになったことまでは理解できます。でもAIとなると、人間の補助機能または代行システム?なのかな?程度にしかわかりません。

I氏
あはは。考えれば考えるほどわからないですよね。実際、AIの概念には厳密な定義がないので、一般にはセンサー作動の簡単な機器からチェス対戦など、非常に広い範囲で「AI」と認識されているようです。AIとは強いて簡単にいえば、「人間の知的活動の一部を機能として実現するコンピュータシステム」でしょうか。
銀子
はあ...。研修を受講される方々はその辺りはもちろんクリアされているんでしょうね。
I氏
いやいや、そんなことないです。銀子さんのように、何となくわかっているようなわからないような方が多いんです。AIって何? AIで何ができるの? といった素朴な疑問をお持ちの方々です。受講者の多くは経営層ですが、「そろそろ、AIを導入しないと乗り遅れちゃうんじゃないか」など、根拠のない焦りをお持ちの方もいらっしゃいます。
銀子
え~っ?そんな漠然とした気分で研修を受講していいんでしょうか? 有益な収穫になるんでしょうか?
I氏
いいんです、いいんです。本来AIは「自社の何をどのようにさせたいか」がはっきりしてから導入します。AIはあくまでも目的を達成する手段の一つに過ぎないのですから。
「AIに何ができるのかがわからない」「本を読んでも分からない」そうした方がインソースの研修で具体的に用途を想定できたら、受講される意義があると思います。インソースにはビジネスに特化した切り口で、AIの初歩的知識から高度な導入支援まで、段階的な研修やコンサルティングサービスがあります。「どんなものか知りたいだけ」と『AI お悩み相談会(無料セミナー)』に参加されて、「自社の導入に関して整理がついた」とおっしゃる方々も多いんです。

銀子
あ~、なるほど。AIの現状を知ることで、時代変化について行けるか、またAI が自社にメリットをもたらすかどうかを考えるきっかけになりますね。

I氏
そうです。AIを導入するかしないかを考えるよりも、まず先に現状を知って時代変化を感じることですね。そのうえで、仮に導入したらどのように使うのか、などを明確にしていけばいいと思います。
AIにも得意不得意があります。AIの新技術などが連日ニュースで発表されますが、人の表情を読み取る・複雑な判断をする・臨機応変な対応などの高度な機能は、一般にはまだ導入しても使いきれないように思います。
一方、単純作業・ルーティーン・力仕事・危険環境の確認など正確な高速処理が得意なAIは、おもに介護福祉現場、流通倉庫、事故処理調査、自動車の安全機能などで導入が始まっています。
AIにさせることの洗い出しは、自社の業務改善要望や不備のある業務プロセスの洗い出しでもあります。全社の作業をチェックしてみる機会でもありますね。
銀子
あ~、そうですね。人もAIも得意分野の仕事をさせた方が、効率が良いですものね。ところでAIにも不具合というものはあると思いますが、今後さらにAIが高度化すると不具合自体も複雑になり、思わぬ処理間違いが起きることはないのでしょうか?
I氏
あり得ると思います。ですから、どんなに万能に見える機械でも、繊細で大事なところは最後に「人」による確認が必要だと思いますね。処理間違いとは別の問題ですが、こんな例があります。採用にAI を導入している企業があり、エントリーシートの量が多いため、AIによって初期段階の採用・不採用を決めています。がAIの決定後、不採用に関しては採用担当の人間が見直しているそうです。AIに個性の面白さは伝わりにくく、良い人材が落とされているかも知れないからです。

銀子
AIに任せきらないことも大事なんですね。しかし「将来的には人間の仕事がAIにとって代わるのではないか」という話も聞きます。いかがですか?

I氏
確かに、2045年はAI が人間の頭脳を超えるシンギュラリティ(技術的到達点)問題が起きるとされています。しかし、人間のもつ感性や感情などは解明されていないことが多く、AIが人間の代わりに仕事をする状況にはかなりの時間が必要かと思います。といっても人間が機械と共に働くことは確実に多くなるでしょうから、それなりの対策は必要かも知れません。
銀子
そうですね。人間が機械に負けずに生き残る対策とは何でしょう? ご自身は職場にAIが入ってきたら、どう思われますか?
I氏
まず人間の対策は、機械がもちえない人間ならではの強みを磨くことですね。例えば、リーダーシップ。目的達成に向けて人心をまとめ、仲間のモチベーションを高める力、具体的な成果への指導と共に人を支えるコミュニケーション力などは、強みというより魅力ですよね。それから、ホスピタリティも同じです。人がもつ欲求や挫折・不平・不満などの潜在的不安を前もって解消しようとする力です。いたわり・思いやり、心づかいなどは、共感の上に成り立つやさしさですよね。AIの話とは無関係に人間社会であればいつでも、特にビジネスシーンでは大事なポイントです。他にも創造力や臨機応変な判断力、折り目正しい誠実さなど鍛えるべき強みは多いです。つまり人間的な感性を鋭くしておくことでしょうか。
インソースでは既にAIを導入していて、社内作業の一部やWebサイトでのレコメンドなどをしています。私はAI導入大歓迎です。職場に雑務はつきものですから、AIの導入で仕事が楽になれば嬉しいじゃないですか。もっと時間を有効に使えますしね。
「【公開講座】ビジネス活用のためのAI・人工知能研修」を見る
お話を聞いて怖さは和らぎました。が、やっぱり、AIを動かすのが人間なら人間の悪意や過ちを反映して、巨大な災禍に発展しないとも限りません。人間同士の信頼関係は企業の発展に欠かせませんが、一番信用できないのも人間ですから、私は疑わずに用心することにします。
■関連読み物一覧
公開
営業活動の生産性を高める!インソースのAIエージェント活用事例4選
商談準備や営業数値の分析、商品知識の習得、日報作成など、営業活動を支援するAIエージェントの活用事例を紹介。インソースでの実例をもとに、各社で応用する際のポイントを解説します。
公開
Claudeは仕事のどこで使えるのか~メール・資料作成・Excel整理から考える活用方法
ChatGPTのように使えるClaudeのチャット機能を起点に、資料作成やファイル整理、ClaudeCodeによる開発支援まで、業務別の使いどころを整理。AIに任せる部分と人が確認する部分を初心者向けに解説します。
公開
会議前の資料読み込み地獄から、お先に失礼。GeminiNotebook(NotebookLM)で、膨大な資料を数分で理解
会議前の資料読み込みに追われる毎日から抜け出しませんか。NotebookLMを活用すれば、議事録や提案書、レポートを効率よく理解し、意思決定や提案に活かせます。AI時代に求められる知識変換力を解説します。
公開
生成AIを「道具」から「仕事を任せる相棒」へ~AIとの協働で実現する新しい仕事の進め方
本来の生成AIは、人の仕事を一部代行し、考えを整理しながら、成果物をより良いものへと磨き上げるパートナーです。生成AIを「仕事を任せる相棒」として活用するための考え方と、日々の業務で成果につなげるための実践的な活用方法をご紹介します。
公開
「AIに全部任せる」は、うまくいかない~AIが得意なこと、人にしかできないこと。教育業務は、使い分けで変わる
生成AIは便利な一方で、判断や育成まで任せることはできません。AIにできないこと、人がやるべきことを整理し、社員教育における効果的なAI活用方法を解説します。
公開
ChatGPT業務革命入門~指示出しの基礎から事務効率化・Excel関数支援・企画発想まで
ChatGPTに登録したものの活用が止まっていませんか?単なる検索ツールを超えた「究極の対話力」こそがチャッピー最大の魅力。プロンプトのコツから事務作業の自動化、アイデア出しの打破まで、あなたの仕事のスタイルに寄り添う「最強の相棒」に変えるための実践的ステップを解説します
公開
ChatGPT業務導入マスターガイド~基本操作・プロンプトエンジニアリング・Excel活用・実務応用を体系的に学ぶ
ChatGPT導入の壁を突破する鍵は、「曖昧な質問からの脱却」と「実務プロセスの再構築」をセットで学ぶことにあります。本記事では、基本操作から一歩踏み込んだ指示出しのコツ、さらにExcel作業等の実務へ組み込む手順まで、導入から定着までに必要な全ステップを具体的に解説します。
公開
DXの最初の一歩~デジタル時代に必要なスキルとマインドを身につけ、変化に対応する
DXという言葉に気後れしていませんか?大切なのは高度なITシステムではなく、デジタルを前提とした業務のアップデートです。本コラムでは、DXの全体像の把握から、現場でAIを賢く使いこなすためのデータの準備、費用対効果の考え方まで、初心者がまず押さえるべき変革のヒントを解説します。
公開
AIファースト経営~「ヒト×AI」で伸びる組織とは?注目テーマから見る、人と組織のこれから:26年1月14日配信
2026年1月、AI活用の成否を分けるのは「考える力を引き出せているか」という視点が注目されました。「ヒト×AI」経営のポイントと、AI関連サービスのご紹介です。日経ビジネス2025年12月29日・2026年1月5日号より作成した、インソースのメールマガジン26年1月14配信分です。
■関連シリーズ一覧
■関連商品・サービス一覧
公開
実務を変えるChatGPT2日間速習コース~活用場面を拡大し、マクロ作成で業務を自動化する
公開
実務を変えるCopilot2日間速習コース~活用場面を拡大し、AIエージェントで自動化する
公開
実務を変えるGemini2日間速習コース~活用場面を拡大し、Gemで業務を自動化する
公開
実務を変えるClaude2日間速習コース~活用場面を拡大し、Skillsを使いこなす
公開
生成AIを用いたデータ分析力向上研修~課題設定から施策立案まで(1日間)
公開
業務効率化のためのChatGPT活用研修~仕事に使える指示の出し方を学ぶ(1日間)
公開
業務効率化のためのCopilot研修~Word・Excelへの生成AI活用(1日間)
公開
カレンダーやメールを分析するAI作成研修~CopilotStudioで業務自動化(半日間)
公開
(半日研修)生成AIスライド資料作成研修~伝わる構造設計を習得する