顧客ニーズを掴み、「儲かる仕組み」を築く~現代に求められるラテラルシンキング、デザイン思考と企画力

顧客ニーズの多様化や技術革新の加速によって、企業には絶え間ないイノベーションが求められます。このような時代において、新たな価値を創造し、持続的な成長を実現するためには、特定の思考法を単独で学ぶだけでなく、複数の思考法を複合的に活用する力が不可欠です。

特に、新しいアイデアを生み出すための「ラテラルシンキング」、顧客中心の視点でイノベーションを具体化する「デザイン思考」、そしてそれを収益化する仕組みを構築する「ビジネスモデル企画」の3つの思考法は、互いに補完し合い、強力な相乗効果を発揮します。

本コラムでは、これらの思考法を通じて、変化の時代に求められる企画力・発想力をどのように養っていくべきか、その具体的な実践ポイントをご紹介します。

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ラテラルシンキング~日常で実践する「発想の転換」のポイント

既成概念への問いかけ

ラテラルシンキングは、既成概念にとらわれず、自由な発想で新しいアイデアを生み出すための思考法です。ロジカルシンキングが思考を収束させるのに対し、ラテラルシンキングは思考を拡散させ、多様な視点から物事を捉えることを目指します。

自身の業務において「これは当たり前だ」「こうするしかない」と感じる状況にこそ、新たな発想の種が隠されています。そうした既成概念や常識に縛られていると感じることを洗い出し、その解決策を「もし〜だったらどうなるだろう」といった自由な発想で考えてみることが重要です。

発想法を意識的に活用する

ラテラルシンキングには、アイデアを体系的に生み出すための5つの発想法があります。

  • 改善法: 既存のサービスや製品に対する顧客の要望や不満を深く掘り下げ、そこから新しいアイデアを導き出す方法です。
  • 翻訳法: 同業他社や他業界の成功事例、あるいは一般的な常識を、自身の組織や業界に当てはめて、新たな企画を考案するアプローチです。
  • マトリックス法: 縦軸と横軸に異なる要素を設定した表を作成し、欠けている分野や新たな組み合わせを特定することで、企画のヒントを見つけ出します。
  • 定点観測法: 特定の事象やトレンドを継続的に観察し、その変化から未来のニーズやアイデアを予測する方法です。
  • 合体法: すでに存在する複数のサービスや商品を組み合わせることで、これまでになかった新しい価値を持つサービスや商品を生み出します。

これらの発想法をワークや事例を通して習得し、業務に積極的に取り入れることが、発想力を鍛える上で効果的です。

右脳を刺激する思考法とアイデアの実現

  • 連想とオズボーンのチェックリスト
    与えられたキーワードから自由に連想を広げたり、オズボーンのチェックリスト(アイデアを多角的に検討するための質問集)を活用したりすることで、埋もれたアイデアの元を掘り起こし、新しい取り組みやアイデアを検討することができます。アイデアは、まずは「できる/できない」を考えずに、自由に数多く出すことが重要です。
  • コンセンサスマネジメント
    素晴らしいアイデアも、関係者の合意がなければ実現しません。アイデアを絞り込む際のポイントや、想定される批判・反論を事前に洗い出し、効果的な説得方法を検討する「コンセンサスマネジメント」の手順とポイントを身につけることが、発想を実現するために不可欠です。

【公開講座】ラテラルシンキング研修~新たな発想を生み出す力を養う

本研修では、実際にラテラルシンキングを用いて、新しい発想やアイデアを生み出すワーク・演習に取り組んでいただきます。ラテラルシンキングに関する方法論の講義を受けた後、実際にフレームワークを使いながら習得していきます。5つの発想法、オズボーンのチェックリスト、連想的な発想法など、さまざまな発想法を身につけます。

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デザイン思考で顧客中心のイノベーションを具体化する5つのプロセス

デザイン思考は、デザイナーが実践してきた手法を基にした、イノベーション実現のためのプロセスです。多様な顧客ニーズに応える新しい商品やサービスを生み出し、不連続な成長に資するアイデアを形にするための思想とプロセスとして注目されています。

イノベーションを生み出すデザイン思考の5つのプロセス

デザイン思考には「共感」「定義」「発想」「試作」「試行」という5つのプロセスがあります。これらを循環的に実践することで、ユーザーが真に求めているものを捉え、アイデアを具体化し、改良を重ねていきます。

  • 共感(Empathize): 現場でユーザーをじっくりと観察し、顧客の「声」を幅広く集めることから始めます。表面的なニーズだけでなく、ユーザーの行動や感情の背景にある「インサイト」(深い洞察)を見つけることが肝要です。スマートフォンなどのツールを活用して情報収集を行うことも有効です。
  • 定義(Define): 集めた顧客の声や観察結果を基に、解決すべき問題やイノベーションを起こせるテーマを明確に定義します。この段階では、具体的な内容を細かく決めすぎず、顧客の声からコンセプトをまとめることに重点を置きます。
  • 発想(Ideate): 定義したテーマやコンセプトに基づいて、ブレインストーミング、オズボーンのチェックリスト、アナロジー発想法など多様な手法を用いて、具体的なアイデアを検討します。一度に全体を考えるのではなく、部分から小さく考え始めることが有効な場合もあります。
  • 試作(Prototype): アイデアを端的に伝えるためのプロトタイプを作成します。これは必ずしも完成品である必要はなく、絵や図、簡単な模型など、アイデアを表現できる形であれば十分です。プロトタイプを作ることで、アイデアが具体化され、次の試行へと進むことができます.
  • 試行(Test): 作成したプロトタイプを他の受講者や講師、あるいは想定されるユーザーに提示し、幅広くフィードバックを受けます。受け取ったフィードバックを基に、どの意見をどのように取り入れるか、あるいは発想や共感の段階に立ち戻ってやり直すかなどを議論し、改良を重ねていきます。このフィードバックサイクルを繰り返すことで、アイデアの質を高めることができます。

【公開講座】デザイン思考研修~イノベーション実現のプロセスを学ぶ

本研修では、デザイン思考の概要と、その5つのプロセス(共感・定義・発想・試作・試行)について学びます。実際にグループでデザイン思考を使ってアイデアを考えていただくワークを実施し、職場での実践につなげていただきます。

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ビジネスモデル企画で持続可能な収益の仕組みを構築する

儲かる仕組みを理解し、アイデアを収益につなげる

新しい企画案がその場限りで終わったり、売上や利益に繋がらないことが多い、あるいは自社のビジネスモデルが時代遅れに感じる、といった課題を抱える組織は少なくありません。ビジネスモデル企画は、儲かるための仕組みである各種のビジネスモデルを理解し、新規事業開発や事業の見直しに役立つ知識とスキルを習得することを目指します。

ビジネスモデルの基本を理解する

ビジネスモデルとは何か、その構成要素、そして代表的なビジネスモデルの種類を理解することから始めます。自社がどのようなビジネスモデルを採用しているのか、大手企業の収益構造はどのようになっているのかなどを分析し、理解を深めることが重要です。

成功事例から学ぶ発想のヒント

コスト削減に焦点を当てた成功事例や、対象顧客を変更することで新たな市場を開拓した事例など、多角的な視点からビジネスモデルの成功要因を学びます。デジタル・ネット時代やグローバル化の傾向の中で生まれた成功例も参考に、自社への応用可能性を探ります。

未来を予測し、ビジネスモデルを設計する

ラテラルシンキングやデザイン思考で生まれたアイデアを、具体的な収益の仕組みへと落とし込むために、ビジネスモデル構築のフレームワークを活用します。例えば、少子高齢化といった社会の変化を予測し、それに対応するサービスのアイデアを考案し、そのビジネスモデルを具体的に企画する演習を通じて、実践的なスキルを養います。

「共創」の重要性を認識する

デザイン思考とも関連して注目される「共創」は、顧客やパートナーと協力して価値を創造する考え方です。共創の成功事例を洗い出し、自組織にないものを他組織から学ぶことで、新たなビジネスモデルの可能性を探る視点も重要です。変化の激しい時代においては、顧客経験価値を継続的に提供するために、常にビジネスモデルをアップデートし続ける必要があります。

【公開講座】ビジネスモデル企画研修~事例を学び、継続的に収益を上げる仕組みを考える

「儲かるためのしくみ」である各種のビジネスモデルの理解していただき、さらに事業の見直しや新規事業開発のために役立つ知識とスキルの習得を目指します。最後のワークでは、予測した未来に必要なサービスのアイデアを出し、ビジネスモデルを企画していただきます。

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まとめ~現代ビジネスにマッチした思考法

これらの思考法は、それぞれが独立したものではなく、互いに関連し、補強し合う関係にあります。ラテラルシンキングで多様なアイデアを創出し、デザイン思考で顧客視点を取り入れてアイデアを具現化し、ビジネスモデル企画で持続可能な事業として成立させる。この三位一体の思考法を習得し、実践することで、変化の時代における競争力を高め、組織の成長を力強く推進することができるでしょう。これらの要素を体系的に学び、実践へと繋げるためには、専門的な研修プログラムが効果的な手段となります。

儲かるビジネスモデルを企画するプラン~自由な発想とデザイン思考で新規事業を起こす

新たなビジネスモデルを企画しても、それが儲からないものであれば、ただの机上の空論となってしまいます。

本プランは、変化の激しい時代にも対応できる、実践的な新規事業開発と既存事業変革のための思考力・企画力を総合的に強化します。ワークを通じて、革新的なアイデアの創出から、継続的な成長を支えるビジネスモデルの実現までを一貫して学び、儲かるビジネスモデルの企画を支援致します。

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