ミテモ株式会社

EVP(従業員価値提案)を軸にした「この会社で働く意味」の伝え方と採用ブランディングの実践方法

EVP(従業員価値提案)を軸にした「この会社で働く意味」の伝え方と採用ブランディングの実践方法

「求人広告やSNSを活用しても思うように人が集まらない」
「理想的なターゲットとは異なる属性の人材ばかり応募が来る」
「入社後の定着率が低い」

採用難が続く中、多くの企業が「採用ミスマッチ」や「すぐ辞めてしまう」課題に直面しています。その背景には、自社の魅力や働く意義が十分に伝わっていないという問題があります。こうした課題を解決する鍵となるのが「採用ブランディング」です。

本コラムでは、採用支援の視点から、EVP(Employee Value Proposition)を軸にした採用ブランディングの進め方と、求職者との「共感」を育むための実践ステップをご紹介します。

採用ブランディングとは何か

採用ブランディングとは、自社の「らしさ」や「働く意味」を明確にし、それを求職者に伝える取り組みです。給与や福利厚生といった条件だけでなく、企業理念やビジョン、職場環境、仕事のやりがいといった「内面的価値」を重視する人が増えている中で、こうしたメッセージを届けることが、優秀な人材との出会いにつながります。

採用ミスマッチを防ぐために必要な視点

採用ミスマッチの多くは、「実際に働いてみたらイメージと違った」というギャップから生まれます。これを防ぐには、採用時点での「伝え方」と「選ばれ方」を見直す必要があります。

ミスマッチを減らす3つの工夫

  • 企業理念や価値観を具体的に伝える
    抽象的な理念ではなく、日々の仕事や行動にどのように反映されているかを語ることが重要です。
  • 求職者のペルソナを明確にする
    「どんな価値観を持つ人と働きたいか」を明確にすることで、訴求すべき情報も変わります。
  • 入社後の体験を想定して発信する
    職場の雰囲気や関係性、キャリアパスなど、実際の働き方に近い情報提供を心がけます。

EVP(従業員価値提案)を軸にした発信を行う

EVPとは、「この会社で働くことで、社員が得られる価値」を明確に示したものです。給与や福利厚生といった条件面だけでなく、企業の存在意義、働く環境、キャリアの成長機会、人間関係の質など、さまざまな要素が含まれます。

近年では、求職者が企業に求めるものが「条件の良さ」から「自分らしく働けるか」「共感できる理念があるか」といった内面的な充実や納得感へと変化しています。こうした時代の中で、EVPは単なるスローガンではなく、採用活動の軸として機能しなければなりません。

EVPが整理されていることで、採用広報や面接でのメッセージがぶれることなく一貫し、企業の価値観に共感した人材とのマッチングが生まれます。さらに、入社後の定着やエンゲージメントの向上にもつながります。

EVPを整理するための問い

  • 私たちの会社は、社会に対してどのような価値を提供しているか
  • 社員は、この会社でどのように成長し、どんな経験ができるか
  • 日々の業務やチーム内の関係性に、どんな特徴や魅力があるか

これらの問いを起点に、経営者・現場・人事の対話を通じてEVPを言語化するプロセスこそが、採用ブランディングの土台になります。そしてその言語化された価値を、Webサイトや採用パンフレット、面接でのやり取りなど、あらゆる接点で一貫して伝えていくことが重要です。

採用ブランディングの実践ステップ

採用ブランディングを進めるうえでは、表現の工夫だけでなく、社内にある価値を丁寧に整理し、求職者に伝わる形で発信することが重要です。ここでは、そのために必要なステップをご紹介します。

  1. 価値の棚卸し
    経営層や現場とともに、企業理念、業務内容、働き方などを言語化します。
  2. ペルソナの作成
    「誰に向けて届けるのか」を明確にすることで、発信内容の精度が高まります。
  3. 採用ストーリーの構築
    実際の社員の声や経験談を活用し、「共感されるストーリー」として採用メッセージを設計します。
  4. 一貫した広報と社内浸透
    外部への情報発信だけでなく、社内における理念の共有や行動との整合性も重要です。

組織と社会をつなぐ「採用」を見直す

採用ブランディングは、単なる人材獲得の手法ではなく、「この会社で働くことの意味」を再定義する組織づくりの一環です。理念やパーパスが社内に浸透し、それを体現する人材と出会うことで、企業は持続的な成長の基盤を築くことができます。

採用ブランド構築支援ワークショップ〜「自社らしさ」を軸にこれからの採用を考える〜

インソースグループミテモ株式会社では、「この会社で働く意味」を軸にした採用ブランド構築を支援する採用ブランディング構築ワークショップを提供しています。

本ワークショップでは、EVPの言語化や他社事例の分析を通じたアクションリサーチを行い、文化に根差した採用ブランディングの具体的な取り組みを検討いたします。

採用ブランディングは、単に広告宣伝を行えばいいというわけではありません。「自社らしさ」を中心とした、インナーブランディングとアウターブランディングが肝要です。

ミテモの採用ブランディング活動

まずは求める人物像などを含む「自社らしさ」を明確にします。社内ではその自社らしさに共感する仲間を増やすこと(インナーブランディング)、対外的には自社らしさを発信し、求職者にファンになってもらうこと(アウターブランディング)を目指します。どちらか一方だけでなく、両者を並行して施策を進めることで、相互によい影響をもたらします。

>公開講座の詳細はこちら

セットでおすすめの研修・サービス

インソースグループでは、EVPの言語化から採用ストーリー設計、現場巻き込みによる内製化まで、貴社の文化に根ざした採用支援を行っています。

採用担当者向け研修~自社の魅力を伝え、欲しい人材を獲得する

本研修では、自社へ入社してもらうために行うべきことを考えるとともに、「自社の魅力」と「自社の求める人材」について考えていきます。

人事・採用担当者1人で抱えて考え込まずに、研修参加者からの客観的視点も取り入れながら、よい人材を採用するための土台作りに取り組んでいただけます。

>公開講座の詳細はこちら

>動画教材の詳細はこちら

INTERN BUS(インターンバス)~インターン生の獲得が新卒採用成功のカギ

INTERN BUS(インターンバス)とは、「『真の競争力を持つ』企業との出会い」をコンセプトに、学生のみなさんに寄り添ったインターン情報を提供するサービスです。毎号特集を組み、さまざまな観点から優良企業をご紹介。新たなキャリアの選択肢をお届けします。

社員と学生が深く接触し、企業の価値観や魅力を伝えることのできる「インターン」を起点に、新卒採用の促進を支援いたします。

>INTERN BUS(インターンバス)の詳細はこちら

インソースグループの採用支援サービス

インソースグループでは、採用活動における様々なフェーズに対応した採用支援サービスがございます。採用計画立案から採用後の離職防止、育成のサポートまで、広くご支援しております。

研修会社として培ってきた人材育成のノウハウや、BtoB企業として成功してきたWeb制作・運用のノウハウ、自社でも使用している便利で効率的なシステム・ツールなど多数のラインナップで、貴社が抱える課題をもとに、採用活動の成功や改善を実現いたします。

>インソースグループの採用支援サービスはこちら

採用ブランディングを実現する採用サイト制作サービス

インソースのグループ会社、株式会社インソースマーケティングデザイン(IMD)では、これまで20年以上にわたりあらゆる業界の採用サイトを制作してきたノウハウと、サイトの立ち上げからその後の運用保守までをワンストップでご提供できる強みを活かし、お客さまに伴走して採用サイトを通した採用ブランディングをご支援しています。

「Webに詳しくない」「採用サイトをつくりたい」「リニューアルしたいが、何から取り組んだら良いか分からない!」というお客さまも安心してお任せください。

>採用ブランディングを実現する採用サイト制作サービスはこちら

適性検査 giraffe(ジラフ)

giraffe(ジラフ)は、その人が「何のために頑張る人」かを「見える化」できるアセスメントツールです。

giraffe(ジラフ)によって一人一人の特性を理解することで、「組織にとって辞めにくい人を事前に見極める」「学歴、職歴に関係なく優秀な人が把握できる」などの状態を作りだすことが可能です。

>適性検査 giraffe(ジラフ)はこちら

新人のためのチームビルディング研修~トリセツとワールドカフェで同期の絆を強くする(1日間)

新入社員や内定者を対象に、自分の性格や得手不得手、落ち込んだときにどうしてもらいたいか、どんな風に扱われるとよく働けるかなどのこれから働くうえで知っておいたほうが良いことを知る研修です。

ワールドカフェという対話の手法を併用し、お互いの価値観についてトリセツを参照しながら対話をすることで、相互理解を深め、協力してより良い仕事をしていくための方法を探ります。

>講師派遣型研修の詳細はこちら

関連記事

関連研修シリーズ