部下の不満が消える人事評価とは~上司が今日から実践できる4つの改善策

人事評価は、給与や賞与、昇進に影響するため、部下にとっても上司にとっても重要な場面になります。
しかし、評価後に不満が生まれやすいのも現実です。評価の納得度を高めるには、日々の関わり方や目標設定の仕方など、上司側の工夫が欠かせません。
本コラムでは、元原稿の内容を整理しつつ、現代の評価運用に合わせて、上司が今日から取り入れられる4つの実践策を紹介します。
①3カ月ごとの面談で評価の齟齬を防ぐ~年1回の評価だけでは不満が生まれる
年に1回だけの評価面談では、部下の努力や変化を正しく把握することが難しくなります。日常的に顔を合わせていると、互いに理解できているように感じますが、実際には細かな認識のずれが積み重なっています。
定期面談が必要とされる背景
評価時に初めて指摘を受けた部下は、驚きと戸惑いを抱きやすくなります。上司としては日々の業務で気づいた点を伝えているつもりでも、部下にとっては「初耳」と感じることが少なくありません。こうした齟齬が積み重なると、評価そのものへの不信感につながります。
面談で確認すべき内容
3カ月に1回の面談では、目標の進捗や業務の状況を丁寧に確認します。部下が抱えている課題や相談したい内容を聞き取り、必要な支援を検討することで、評価時の認識のずれを防げます。定期的な対話を重ねることで、部下の納得感が高まり、評価の場がより建設的になります。
②妥当な目標設定が評価の納得度を高める~「努力すれば届く」ラインを共有する
目標設定を部下任せにすると、達成の難易度にばらつきが生まれ、評価の公平性が損なわれます。ここでは、妥当な目標の基準と、上司が果たすべき役割を紹介します。
妥当な目標の基準
妥当な目標とは、簡単に達成できるものではなく、努力すれば手が届く水準に設定されたものです。部下にとっては成長の機会となり、上司にとっては評価の基準が明確になります。達成基準を言語化し、どの状態になれば達成とみなすのかを共有することが重要です。
上司が果たすべき役割
目標を設定する際には、部下の業務量やスキルを踏まえて調整し、なぜその目標が必要なのかを丁寧に説明します。背景や意図を共有することで、部下は納得して取り組むことができます。上司が主体的に関わることで、評価時の認識のずれを防ぎ、納得度を高められます。
③PDCAでプロセスを評価する~結果だけで判断しない
プロセス評価がうまく機能しない理由の多くは、上司が部下の業務プロセスを把握できていないことにあります。
プロセス評価が難しい理由
日常の業務を見ているつもりでも、感覚的な理解にとどまっていることが多く、事実に基づいた評価が難しくなります。結果だけを見て判断すると、努力の過程が見えにくくなり、部下の不満につながります。
PDCAを評価に生かす方法
計画から改善までの流れを上司と部下で共有することで、プロセスを正しく評価できます。計画段階では業務の進め方を確認し、実行段階では進捗や課題をこまめに把握します。確認と改善の段階では、面談の場を活用し、実際に行った取り組みや改善点を一緒に振り返ります。こうした積み重ねによって、努力の過程を正しく評価できるようになります。
④評価結果を正確に伝える~曖昧な説明が信頼を損なう
評価結果を曖昧に伝えると、部下は納得しにくく、不信感が生まれます。ここでは、評価結果を伝える際に上司が意識すべきポイントを整理します。
評価理由を明確に伝える重要性
良い点と改善点を具体的に説明し、どのような行動が評価につながったのかを丁寧に伝えることが大切です。給与や賞与など、金銭に関わる評価を伝える場面では、特に慎重な説明が求められます。
対話を通じて納得度を高める
すべての部下が完全に納得するとは限りませんが、事実に基づいて説明し、部下から意見が出た場合には再度話し合いの場を設ける姿勢が必要です。誠実な対話を重ねることで、信頼関係が育まれ、評価の透明性が高まります。
まとめ~4つの行動を今日から取り入れ、評価の納得度を高める
人事評価の不満を減らすためには、3カ月ごとの面談、妥当な目標設定、PDCAに基づくプロセス評価、そして評価結果の丁寧な説明が欠かせません。どれも今日から取り入れられる内容です。部下との信頼関係を築き、評価の納得度を高めるために、まずは1つから実践してみてください。
評価者研修~公正な評価のポイントを学び、納得感のある評価を行う
人材育成のツールとして、評価制度を活用していくために、評価者は公正に評価を行わなければなりません。
どのようにして評価を行うのか、評価者が陥りやすい傾向とは、部下への評価のフィードバックはどのようにするのかなど、本研修では、評価者として求められる基本のスキルを実践を通じて学び、身につけていただきます。
ワークのポイント
- 組織や部下に期待されている役割を考え、取り組むべき点をおさえる
- ケーススタディを使って実際に評価を行い、適切な判断基準を考える
- 部下のモチベーション向上に繋がる、面談での部下の褒め方を考える
- 面談ロールプレイを行い、講師のフィードバックをもとにグループでお互いの改善点を議論する
本研修のゴール
- 評価者としての心構えを理解する
- 評価のポイントを理解する
- 部下へのフィードバックする際のポイントをおさえる
よくあるお悩み・ニーズ
- 評価者になったばかりなので、基本を学びたい
- 評価の基準がよくわからず、能力評価のポイントが知りたい
- 部下への評価のフィードバックがうまくいかない
セットでおすすめの研修・サービス
実践!評価者研修~期末面談・フィードバック編
期末の面談では、評価者が部下に評価を伝えますが、部下からは、「評点の根拠がわからず納得できない」「評価者が一方的に話して、話を聞いてくれない」「悪い結果をどうすればよくできるかアドバイスをしてくれない」などの不満が多いです。
本研修では、期末面談で相手に納得性高く評価結果をどう伝えるか、次の成長につながるように効果的なフィードバックをおこなうかなど、評価者・被評価者の双方で話し合いながら進める有効な面談の実施の仕方について学びます。
評価者研修~評価者としての総合スキル習得編
人事評価制度は、人材育成のためのツールです。人事評価制度を活用するためには、評価者自身が制度の意義を理解し、公正に評価する能力が必要です。
また、評価を部下にフィードバックして、部下の成長意欲を向上させることも重要となります。
本研修では、評価者として求められる目標設定、期中のマネジメント、評価、面談のスキルを実践を通じて学びます。
部下との面談力向上研修
部下をもつ管理職(上司)に「部下との面談」の重要性を学んでいただき、実際にどのように面談を実施するかをロールプレイングやワークを通じて習得していただく内容となっております。
部下にとって上司と一対一で話し合える機会は貴重です。その貴重な機会を最大限に活かしていただくことを目的としています。
部下とのコミュニケーションの充実を図りたい方、キックオフ面談や評価面談などで今以上に部下のモチベーションを上げたいと考えている方、本音を聞きたいと考えている方にお勧めです。





