活発で有意義な会議を実現する4つの方法
役に立つ逆転の発想法【3】
「会議があまり上手く機能していない」「時間をかけた割には成果が少ない」というお悩みをよくうかがいます。
今回は、会議を活発にして、有意義なものにする方法について考えていきたいと思います。
- 目次
会議の議論を活発に運営する4つのスキル
会議の議論を活発にするためには、「ファシリテーター」と呼ばれる中立の立場の会議の進行役を設けることが有効です。
ファシリテーターには、具体的に以下の4つのスキルが重要だと考えられます。
①段取り力(周到な事前準備と工程管理能力)
②コミュニケーション力(話す力ときく力)
③リーダーシップ力(会議を方向づけるスキル)
④問題解決力(議論の結果をまとめあげるスキル)
それぞれについて詳しくみていきましょう。
①段取り力
当日の会議の進行の仕方も重要ですが、会議の成功の可否は、 事前準備にかかっていると言っても過言ではありません。
■事前準備の例
・会議のテーマや出席者を絞り込む
・会議の課題や論点を整理し、会議中の役割分担を考える
・事前に配布する資料などを作成する など
基本的な準備はもちろんのこと、会議を行う意図や事情などを事前に関係者に説明し、ある程度までの了解を得ておく「根回し」も意識しましょう。
②コミュニケーション力
コミュニケーション力を身につけるには、「話す(=表現する)力」だけではなく、「きく(聴く・訊く)力」も重要です。
聴く力とは、相づちや反復・言い換えによって相手を理解・承認することで、話し手が話しやすさを感じる能力です。一方、訊く力は、目的を持った質問ができる能力です。
■訊く力の例
・当事者意識を高めるために訊く
→「○○についてはどうお考えですか?」(限定し誘導する)
・重要なことの念押しのために訊く
→「○○についてはご理解いただけたでしょうか?」
・確認したいことを直接訊く
→「○○についてのイメージができましたか?」
・明確なリクエストをするときに訊く
→「○○の条件についてご了解いただけますでしょうか?」
このような「話す・きく(聴く・訊く)スキル」は、会議を円滑に進めたいとき、合意形成を促し目標を達成したいときに有効です。
③リーダーシップ・スキル
会議を行う際には、会議の「型」を定める必要があります。
■会議の「型」
・議論促進型(議論の対象を制約せず、肩書きなどの立場から離れ、自由に議論を行う)
・意思決定促進型(会議の時間や発言時間などを制約し、決議を主目的とする)
また、議論や合意の際にどうしても発生する対立を建設的に解消するコンフリクトマネジメントの力も、会議を運営する上で必要なリーダーシップスキルです。
④問題解決力
会議では、優先順位の高いテーマ・課題について、議論の結果をまとめあげることも重要です。
まとめる際のポイントは、以下の6項目です。
①本件実施のねらい(現状分析)
※ニーズや現在の仕事とのつながり・位置づけ(シナジー、関連性)
②実施事項
③具体的な仕事の流れ(詳細な業務内容)
※いわゆる本文にあたる部分、図や表を用いて記載
④コスト・予算・費用対効果
※お金にからむ部分は明確化する(予算の獲得状況等)
⑤リスク情報
※施策に際しての課題、懸念事項などをできるだけ記入する
⑥スケジュール・実施におけるステップ等
※決まっていないことも、できるだけ具体的にする
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