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「仕事を任せたいのに任せられない」上司のための処方箋~部下が負担を感じる3つの要因とその対処法

「この仕事、部下に任せたいけど...」と、ため息をついたことはありませんか?仕事を任せるとは、単に業務を割り振ることではなく、信頼と育成のバランスを取る高度なマネジメント行為です。

特に、難易度の高い業務や感情的な負担を伴う案件では、「部下から断られたらどうしよう」「失敗したら自分の責任だ」といった不安がつきまといます。さらに、部下のスキルや経験にばらつきがあると「誰に、どこまで任せるか」の判断も悩ましいもの。結果として、上司が抱え込み、疲弊してしまうケースも少なくありません。

こうした悩みを抱える上司にこそ「仕事の任せ方」のスキルが必要です。任せることで部下は成長し、チーム全体の生産性も向上します。では、どうすれば部下に安心して仕事を任せられるのでしょうか?

仕事を任せる前にやるべき「見極め」と「準備」

任せる前に必要なのは、部下にとっての「仕事の難しさ」と「負担感」を正しく見極めることです。同じ仕事を任せる場合でも、部下によって準備内容や伝え方を変えることで、任せやすくなります。

上司に「任せるスキル」がなければ不安になるのと同じように、部下も「やり方が見えない仕事」を前にすると不安を感じやすくなります。有名な山本五十六の言葉に、「やってみせ言って聞かせてさせてみて誉めてやらねば人は動かじ」という教えがあります。この通り、「どうやるか」を丁寧に説明し、必要なスキルや情報を与えて心理的な不安を取り除くことが、仕事を任せる成功の鍵となります。

部下が負担を感じる3つの要因~わからない・スキル不足・感情負担

進め方がわからない

経験したことがないはじめての仕事は、「やります」と言いづらいものです。部下にとって完成イメージや段取りが不明瞭な仕事を任せる際は、タスクを細かく分けて提示するなど、「進め方」のイメージを持てる材料を準備しておくことが効果的です。

スキル・知識が不足している

この仕事を通して部下に成長してほしい、と思って仕事を任せようとしたら、部下の側から「そのような仕事は重荷だ」「自分よりもうまくできる人がいるのではないか」と難色を示されてしまう。そんな光景もすくなくありません。

このように、今の部下ではスキル・知識が不足している仕事を任せる際には、成長の機会としてチャレンジしてほしい旨をしっかりと伝えます。また、部下が学習できる時間や方法・機会を確保し、うまくいかないときのサポート体制を手配します。「転んだ時のためのクッション」を用意しておくのです。

感情的な負担がある

クレーム直後の顧客担当や他部署の関わる大きなプロジェクト、苦手な相手と一緒にする仕事などを任せられるとき、部下にとっては感情的な負担がつきまといます。仕事そのものには問題がなくても、できればその仕事は受けたくない...と後ろ向きになってしまう部下もいるでしょう。こうした場合は、経験豊富な相談者を手配し、フォロー役にするなど、仕事で生まれるモヤモヤを一人で抱えさせない工夫が有効です。

上記のようなアプローチに加えて、部下のキャリア志向や現在の業務量を把握したうえで仕事を任せます。部下にとってその仕事が「成長のチャンス」になるように設計することで、部下のモチベーションも高まります。

仕事を任せた後が本当の勝負~最初は伴走し、自走へ導く

仕事を任せたら、それで終わりではありません。むしろ、そこからが上司の腕の見せどころです。最初は進捗をこまめに確認し、必要に応じて助言や支援を行います。そして徐々に手を離し、部下が自ら考え、動けるよう、「伴走から自走へ」導いていきます。

任せた仕事を終えたら、成果やプロセスに対するフィードバックも行うとよいでしょう。部下が失敗した場合も、責めるのではなく「何を学んだか」を一緒に振り返ることで、部下にとっての糧になります。

>OJT教育の効果的な進め方や指導方法コラムはこちら

仕事の任せ方レベルアップ研修~部下の不安を軽減し、権限移譲を進める

仕事を任せる力は、上司自身の成長にもつながるスキルです。部下本人が難しいと感じる仕事でも、任せられて取り組むことで、その経験が成長につながることは言うまでもありません。

上司・リーダーであるみなさんはそのことを踏まえ、部下の不安を受け止めつつ支援していく必要があります。インソースの仕事の任せ方レベルアップ研修では、部下が仕事を難しく感じるポイントをおさえ、効果的な任せ方を学びます。

よくあるお悩み・ニーズ

  • 大口案件や新プロジェクトなど、部下が受けづらそうな仕事は依頼しにくい
  • 今の部下にとっては難しい仕事でも、今後のために任せていきたい
  • 管理職に部下への権限移譲をもっと進めさせたい

研修の目標

  1. 難しい仕事を任される部下の心情を理解する
  2. 部下が取り組んでみようと思える、仕事の任せ方を身につける
  3. それぞれの部下に適したマネジメントで、部下を自走させられるようになる

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>講師派遣型研修の詳細はこちら

>仕事の任せ方研修の製作者インタビューはこちら

セットでおすすめの研修・サービス

仕事の任せ方研修~自分でやった方が早いを克服し、部下の成長を促す

誰か特定の人にしかできない仕事が多い状態は、組織全体にとってもリスクとなり得ます。

この研修では、部下がやる気になる「任せ方」のポイントを押さえて、効率的かつ戦略的に仕事を任せる方法を学んでいただけます。

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段取り研修~管理職としての基本的マネジメントスキルを理解する

この研修では、管理職として身につけておきたい「仕事の段取り力」を中心に、以下の3つの基本的なマネジメントスキルを学びます。「①部下指導・育成力②業務管理力(推進・改善)③リスク管理力」

「何から手をつければいいかわからない」「管理職の仕事が見えていない」そんな不安を解消する、はじめての管理職研修決定版です。

>公開講座の詳細はこちら

>講師派遣型研修の詳細はこちら

部下指導・部下育成研修

Z世代や年上の部下への育成方法など幅広い悩みに対応した研修をラインナップしております。

上記でご案内した研修のほか、多様化する部下・後輩の個性を生かし、チームで指導・育成する職場をつくる研修の一覧です。

>部下指導・部下育成研修まとめページはこちら

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