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AIの使い所を考える~DSS(意思決定支援システム)編

目次

AI君、君はどう思う?

今回は、AIはわかってきたけれども、「何ができるの?」、「何が得意なの?」という方に、「意思決定支援システム」としてのAIのご紹介です。業務内容や精度によって、意思決定を任せきることは難しいですが、仕組みを考えて用いれば、人間の苦手な部分をうまく支援してくれます。

今回はわかりやすくするために、AIを下記のように簡単に表したシステムで考えます。
AIは①学習用データを学習し、未知の②入力データに対して、③出力結果(数値予測、判定)を返します。
そして、AIの意思決定支援システムでは、下記の①~③のそれぞれにおいて、「大量」や「多様」がキーワードになります。

①から順番に見ていきましょう。

①:学習データが「大量」かつ「多様」のケース

学習データが大量かつ多様な場合、そのデータの特徴を把握することは人間にはなかなか難しいです。データが少なければ、色々考慮出来ますが、データが増えれば増えるほど、人工知能に軍配が上がります。

例えば、がんの診断のケースでは、日々の業務で忙しい医者が全てを読むことができない論文を人工知能はデータとして学習し、その得た知識から医者では見抜けなかった病気の診断を行いました。

②:Inputが「大量」のケース

大量のInputを処理しなければならない場合も人工知能は得意です。こちらは比較的、想像しやすいケースだと思いますが、大量の処理を行なうことはすでにロボットが優位性を示しているかと思います。人工知能の判断においても、同じことが言えます。

例えば、採用試験のエントリーシート選考では、人間がエントリーシートを見て、合否判定をしますが、やはり応募者の数が増えるほど、人工知能がより早く判断することが可能になります。

③:Outputが「多様」のケース

選択肢が多い場合、人間は選択することが苦手なことはすでに過去の研究でも言及されていますが、2つや3つの場合は、人間でも判断できます。しかし、4つや5つ、ましてや2桁になってきた場合、なかなか的確な判断を下すことは難しいのではないでしょうか。このようなケースにおいても、AIは多様な選択肢の中から、学習データを元に判断することが可能です。

例えば、新しい薬の開発においては、様々な人体への影響を考慮する必要がありますが、薬に使われる物質が、人体へどのような影響を与えるかを識別することを人工知能は支援することができます。

AI君だって、間違える

上記で挙げたような意思決定支援システムとしてのAIを活用する際に考えなければならないことは、リスクヘッジです。さきほど挙げたエントリーシート選考を例に挙げると、AIが合否判定をした後に、人間が見るべきは落とした方のエントリーシートです。こうすることによって、仮にAIが誤って、優秀な方を不合格と判定をしても、人間の判断で正すことが可能です。

AI導入の話が増えてきましたが、皆様が思い描くような完璧なAIはまだまだ出来ていません。しかし、だからと言って、AIが全く使えないかというとそんなこともありません。過信することも、落胆することもせず、できること、得意なことをうまく活用することが、現状のAIとのうまい付き合い方かなと考えられます。

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