信頼される電話オペレーターはお客さまの視点を意識する
電話でお客さまとお話しするコールセンターのオペレーターの席には、鏡が置かれていることがあります。 これは「常に身だしなみをチェックするため」というわけではありません。 電話ではオペレーターの姿は相手に見えることなく、声だけのやりとりになりますが、それでも「表情や姿勢は声を通じて相手に伝わる」と言われているからです。
鏡を置くのは、電話に出る際、自分の表情をチェックして話すようにするためです。 どんなに美しい声の持ち主でも、無表情だったり、姿勢が悪かったり、落書きをしながら電話を受けていたりすると、たとえ相手に見えなくても、そうした雰囲気は声を通じて伝わってしまいます。
このように、声だけでやりとりをする電話応対では、見えない部分にこそ注意を払う必要があります。だからこそ、多くの人が電話対応に対して悩みや不安を抱くのも自然なことです。
電話応対の不安は誰にでもある
電話応対は相手の顔が見えないため、電話を切った後に「今の対応は大丈夫だっただろうか」と不安になることがあります。
新入社員・新人職員はもちろんのこと、長年対応してきたベテランの方や電話応対のスペシャリストであっても、「言葉遣いは適切だったか」「早口になっていなかったか」「必要な情報を伝えられたか」と振り返ることがあるでしょう。
適切な応対ができていないと、お客さまからの信頼を得られなかったり、ビジネスチャンスを逃したりする可能性もあります。 お客さまと直接接する業務として、受電・架電の業務は重要な役割を担っているといえるでしょう。
お客さま側の視点で考える
では、どのようにしたら不安を払拭し、自信がもてる応対ができるのでしょうか。 お客さまがどのような点を気にしているのか、お客さま側の視点で考えます。
■お客さまが気にしている点
- 声に元気がなく、歓迎されている気持ちがしない
- 「申し訳ございません」と言われたが、事務的なトーンで謝罪の気持ちは感じられなかった
- 「えー」「あのー」という口癖が気になった
- 「ごめんなさい」「~ありますよね」「うん」など、言葉遣いが馴れ馴れしい
このような応対では、どんなに内容が正しくても、お客さまの気持ちは離れてしまいます。
では、どのような点を意識すれば、お客さまに安心感と信頼感を持ってもらえるのでしょうか。
- あいさつと名乗り:笑顔が感じられる明るい声はお客さまに好印象を与えます
- 声のトーン:単調な話し方ではなく、強弱をつけ、伝えたい部分にアクセントを置くと、事務的な印象を避けられます
- 話し癖:誰にでも癖はありますが、自身の癖を自覚して気をつけるようにします
- 言葉遣い:丁寧な言葉で、お客さまに寄り添う姿勢を伝えましょう
お客さまは、声や言葉を通じて「こちらの姿勢」や「気持ち」を感じ取っています。
だからこそ、技術やマナーだけでなく、「どのような思いで話しているか」が、信頼される応対につながるのです。
お客さまにもっと満足していただくために
お客さまに満足していただけると、うれしい気持ちになりませんか。
「お客さまの知りたい情報を提供することができた」「問い合わせに対して納得いただける解決策を提案することができた」など、お客さまのご要望を的確に捉え、喜んでいただける応対をするためには、基本的な応対+αが必要です。
例えば・・・
- 相手に何を伝えるべきかを確認し、相手が理解しやすいように話の構成を考える
- 1文を短くし、順序だてて説明する
- 必要な情報をお互いが共有できるよう、質問や確認を丁寧に行う
- 相手の話し方や間の取り方から、言語化されていないニーズを想像し、対応する
自分が話している時の空気感が相手に伝わるように、聞く側に回ったときにも、相手の空気感を感じ取ることが大切です。 電話からはお客さまの言葉だけが聞こえるのではありません。 言葉にはなっていない背景までを聞き取り、心を汲んだ提案ができれば、お客さまにきっと満足いただけることでしょう。
オペレータースキル向上研修~相手が満足するトークスキル
電話応対の基本を再確認した上で、お客さまが安心してお話しできる『聴き方』、求めている情報を分かりやすく説明する『伝え方』の2点に焦点を絞り、スキルアップを図ります。
難しいことをわかりやすく伝えるワークや相手の感情に配慮するワークなどを通して、コミュニケーション能力、問題解決能力、柔軟な対応力を身につけましょう。 さぁ、あなたは明日からお客さまや仕事仲間から信頼されるオペレーターです!
よくあるお悩み・ニーズ
- 自分の応対スキルを見直したい
- オペレーターとしての対応方法に自信が持てない
- 相手にスムーズに納得してもらえる対応が上手くできない
本研修の目標
- 電話応対の基本ルールを身につける
- あいさつ、言葉遣い、復唱などのテクニックを身につける
- 相手の信頼を得られる「話の受け止め方」と「共感の示し方」を理解する
- よりスムーズなコミュニケーションのための説明力と質問力を身につける
セットでおすすめの研修・サービス
(コールセンター向け)スーパーバイザー研修~SVとしての役割を知る
オペレーターを指導する立場の方、スーパーバイザー(SV)に向けての研修です。
育成・指導方法、目標設定、リスク管理への理解を深めます。表面的な説明だけではなく「なぜ、それをしなければならないのか」にも言及しています。
電話応対基礎研修
正確で迅速に電話応対ができるよう基本的なスキルを学ぶ。新入社員(職員)の方、新社会人の方向けの研修です。
電話の受け方とかけ方の基本手順を解説し、ロールプレイングで繰り返し練習します。
電話応対レベルアップ研修~信頼関係を構築するトークスキル
基本的な電話応対はできる方で、お客さまに好感を抱いてもらえるレベルの応対をしたい方におすすめです。
CS(顧客満足)とは何かを改めて考えていただいたうえで、電話での会話だからこそ求められるコツ・テクニックを学びます。 演習では電話録音機を使用して自身の電話応対を録音し、自分のクセや不快な表現を使っていないか振り返っていただきます。
電話応対研修
電話応対研修のラインナップ/選び方ページです。
上記でご紹介した研修についてもこちらに載っています。 電話応対研修は複数ラインナップされていますが、どんな方に向けた研修なのかが一目でわかります。