採用がうまくいかないのはなぜ？ ―大手人材紹介会社に頼り切る事で陥る「落とし穴」

「求人を出しても、紹介される人材がピンとこない」「大手の人材紹介会社と契約しているのに、欲しい人が全然紹介されない」――そんな悩みを抱えていませんか。

採用において「量は来るが質が伴わない」という状況は、多くの人事担当者が直面する課題です。応募者数が増えても、自社に合う人材がいなければ意味がありません。本当に欲しい人材と出会うためには、契約する人材紹介会社やその活用の仕方を見直すことが欠かせません。

大手人材紹介会社の「とりあえず紹介」に頼るリスク

大手の紹介会社は候補者データベースが大きく、多数の人材を紹介してくれます。一見すると魅力的ですが、紹介数の多さが必ずしも成功につながるわけではありません。紹介担当者が深く自社を理解しないまま案件を扱うと、「とりあえず紹介」というスタイルになり、結果としてミスマッチが続いてしまうのです。

さらに、人気職種や条件の良い案件に優先的に候補者が回される傾向もあり、競合企業に人材を奪われてしまうこともあります。大手だから安心という考えは、むしろ採用を難しくしている場合すらあるのです。

「質」を重視するなら、規模関係なく「じっくり取り組んでくれる」人材紹介会社との契約を検討する

本当に採用を強化したいなら、小回りが利き、じっくり企業や案件に細部まで取り組んでくれる人材紹介会社と契約することをおすすめします。目的を持って、経歴を細部まで読み込み、根拠を持って人材と面談する事を大切にしている人材紹介会社が信頼を得やすいです。

紹介数は大手ほど多くなくても、紹介一人あたりの質が高いため、採用担当者の工数削減にもつながります。

情報を口頭ではなく「言語化」で形に出来るか？がカギ

採用は「人」の特徴やスキルといった無形の要素が多く絡むものなので、どうしても感覚で話していく項目が多くなります（どんな人がほしいか／どんな対応が当社に合うのか）

せっかく採用成功のために伴走していくエージェントなので、タッグを組むエージェントへは人事側としても「求める人物像」や「自社で働く上で必要な要素を言語化していく意識」を強く持つ事が重要です。

（例）

曖昧な条件ではなく、必須スキルと歓迎スキルを区別して伝える
面接結果のフィードバックを迅速かつ具体的に返す

人事採用側とエージェント側、双方が言語化した情報をお互いに共有する事でエージェント側も「どんな人を紹介すべきか」を明確に理解し、候補者の質が向上します。単なる「契約先」ではなく、採用を一緒に成功させる「パートナー」として信頼関係を築き、言語化していく事を強く意識する点が成功への近道です。

「欲しい人材」に会うためには、紹介の「数」「質」バランスが必須

採用活動は「数打てば当たる」ではなく、「最適な人と出会える仕組みづくり」です。紹介数の多さに安心するのではなく、候補者一人ひとりの質やマッチ度を重視することで、採用の成功率は確実に上がります。大手と契約しつつも、小規模でも丁寧に対応する会社と並行して契約することで、量と質のバランスを取るのも有効です。

自社にとって本当に必要なのは、「たくさん紹介されること」ではなく、「欲しい人材に出会えること」。そのために、契約先の選び方とエージェントとの関係性を改めて見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。