中堅社員の「ビジョン」を再構築~組織の未来を共に描くSWOT分析ワークショップ

企業が抱える組織課題──それは単なる業務効率やスキルの問題だけではありません。多忙な現場業務の中で、社員同士の対話が減り、会社の目指す方向性や自分の役割への実感が薄れてしまうことがあります。
こうした話題に対しては、社員が互いの考えを率直に共有できる「対話の場」を意図的につくることが有効です。
本記事では、インソースグループのミテモ株式会社(以下ミテモ)がご支援した、SWOT分析を軸にしたワークショップの事例をご紹介します。
中堅向けエンゲージメント向上研修事例~対話が生む役割理解とチームの一体感
対象:日本ステリ株式会社 中堅社員218名(各回30名程度・10回開催)
課題・背景
日本ステリ株式会社は「Next value for Smiles」滅菌をコアにヘルスケアを支え笑顔を広げる懸け橋にというパーパスを掲げており、医療機関へ安心安全なサービスを提供することでステークホルダーの皆様を笑顔にすることが大切だと考えている。
一方で、医療業界では、日本ステリ社を含め人材不足の状況にあり、日々の多忙な業務に追われる中で、従業員間のコミュニケーション不足やマネジメントの不備が生じていた。
特にマネジメントを担う中堅社員のやりがいや仕事に対する熱意の不足を感じており、責任者へ昇任する意欲やエンゲージメントへの影響が課題となっていた。
本企画では、中堅社員を対象にしたワークショップを実施。SWOT分析を通じて会社と自身の強み・弱みを整理することをはじめ、会社から求められている期待・役割を再認識するとともに、横のつながりと社員の一体感を醸成することを目指した。
目標(ゴール)
- 意⾒交換を通して「⾃社のこれから」を探究する
- 仕事に対してのこだわりなどを、じっくりと考える
- 情報共有や対話を通して、今後も互いに連携しながら協働していくイメージを深める
提供したサービス内容
- 自身の仕事への向き合い方と組織の目指す姿の探求、仲間との関係性構築をテーマにしたワークショップの設計
- 当日のファシリテーターの派遣
- アンケート結果や実施後にいただいたフィードバックを基に内容のブラッシュアップ
ミテモのアプローチ
①仲間の今を知るところから始める役割認識と未来構想
先方では、中堅社員が管理職層に昇格することにためらいを感じ、役割の広がりを負担に感じる傾向があった。ミテモはこの状況に対し、まずは仲間の状況を知り合い、自分の役割や立ち位置を再認識する場を設計。そのうえで未来を思い描くことで、管理職になるという選択肢を前向きに捉えられる状態づくりを支援した。
②業務に根差した対話設計と深みのある話を生むツールの活用
対話の軸を「自社のポテンシャル」や「社会貢献」といった現場に根差したテーマにすることで、参加者が日常業務の延長として自然に語れる場を設計。その中で、組織や自身の強み・弱みを客観的に捉え、実務に直結する気づきを得られるSWOT分析を活用することで、「特別な研修」ではなく「現場の延長線」にある施策として機能させた。
③同じ目線で向き合うからこそ、見えてくる課題がある
ミテモでは、単なる外部支援者ではなく、担当者と同じ目線で課題に向き合う姿勢を重視。今回も先方の状態や悩みを深く理解するため、丁寧なヒアリングを何度も重ね、その中で見えてきた「中堅社員が抱える不安」や「担当者の想い」を、設計に反映した。
お客様へインタビュー
エンゲージメント低下と学びの空白
――今回、どのような背景・目的でワークショップを企画・導入されたのでしょうか。
社内で実施したエンゲージメントサーベイの結果が低く、従業員の帰属意識を高めるための研修の必要性を感じていました。また、4年目以降の正社員向け研修がこれまで実施されておらず、空白期間が生じていたこともあり、自社について改めて考える機会が必要だと思い、導入しました。
重視したのは期待の明確化、役割認識、一体感醸成
――ワークショップテーマや構成を検討する上で、特に重視された点はございますか。
会社のビジョンと中堅層に求められる期待を明確にすること、各自の役割を把握すること、そして対話を通じて社員同士の一体感を醸成することの3点を特に重視しました。
「緊張ではなくリラックス」
――ワークショップ当日の様子について、特に印象的だったことはございますか。
当日のワークショップでは、参加者がリラックスした雰囲気の中で緊張せずに講義を受けていた様子が印象的でした。
ワークショップを通じて得た「再認識と新たな発見」
――ワークショップ実施後に得られた気づきや、見えてきた課題・成果などはございますか。
会社としての将来のビジョンや現状の課題点を再認識でき、今後の業務に活かしたいと感じました。加えて、他施設の参加者と仕事や会社の強み・弱みに対して共通の認識を持っていることが確認できた点も大きな収穫だったと思います。また、コミュニケーションの重要性とその難しさについても改めて実感する機会となったと思います。
「リラックスと安心感」今後の研修にも前向きな姿勢
――ワークショップ実施後、参加された方々の反応や声で、特に印象的だったことはございますか。
以下のような声が特に印象に残っています。
「ラフな雰囲気でリラックスして話ができた」
「他施設の方と共通の悩みや考えを持っていることを知り、安心できた」
「今回のような研修の機会をまた作ってほしい」
依頼の決め手は丁寧なヒアリングと講師のユニークさ
――ミテモに依頼した決め手や、依頼してよかったと感じられた点はどのような点でしょうか。
依頼した決め手は、当社の現状や課題について何度も丁寧にヒアリングを行い、それに見合ったプログラムとファシリテーターをアサインしてくれた点にあります。特に、通常の研修講師やファシリテーターでは見られないユニークな経歴を持つ講師による興味深い話が印象的でした。
エンゲージメント向上に向けた「継続的なコミュニケーション施策」
――今後の組織づくりや研修で、期待されていることや取り組んでいきたいことはございますか。
今後もエンゲージメントを高めるための取り組みとして、継続的なコミュニケーションの場を提供することが必要だと感じています。そのため、研修をその役割の一つとして活用し、効果的なコンテンツを企画していきたいと思っています。
インソースグループ・ミテモよりコメント
インソースグループでは、中堅社員のエンゲージメント向上や組織理解の深化、一体感醸成を目的としたワークショップを多数提供しています。現場の分断感やビジョン浸透に課題を感じている場合は、ぜひこちらのサービスもご覧ください。
研修・ワークショップのご紹介
テーマに基づくおすすめの研修・ワークショップをご紹介いたします。ご紹介しているカリキュラムだけでなく、課題感や対象に基づきカスタマイズ・新規設計も可能です。
ポジティブアプローチを通じた共創型組織開発ワークショップ(1日間)
本ワークショップでは、メンバーそれぞれの成功体験を手がかりに、組織の強みや価値を「ポジティブ・コア」として言語化し、強みが発揮された背景や行動の特徴を立体的に捉えていきます。
こうした対話の積み重ねから、チームにとって大切にしたい価値観を明確にし、強みに根ざしたコミュニケーションが日常の中で機能しやすくするための基盤づくりを目指るプログラムです。
業界の未来を予測するためのシナリオ・プランニング研修(半日間)
本研修では、これまでの経験や大切にしてきた価値観を振り返り、「どんな働き方が自分にとって心地よいのか」を言語化します。
個人ワークと対話を行き来しながら、無意識の強みや意欲の源泉を整理し、未来のキャリアの方向性を描いていきます。
互いのストーリーに触れることで、自分では気づきにくい可能性が立ち上がり、前に進むための小さな一歩が見えてきます。明日からの行動に落とし込みやすい、実感を伴うキャリアデザインの基盤づくりを支援するプログラムです。
中堅社員研修~組織で活躍するための4SHIP(2日間)
本研修では、中堅社員として期待される役割や働き方を再認識し、組織の中核メンバーとしての行動指針を言語化します。
上司・後輩・他部署との関わり方を見直しながら、自分の強みや提案力をどう活かすかを具体的に整理していきます。
対話やロールプレイを通じて、お互いの視点や経験に触れることで、チーム全体で前に進む力が育ちます。組織に主体的に関わる姿勢と実践につながるスキルが、日常の現場で機能しやすくなる基盤づくりを支援する内容です。





