SVがモニタリング後のフィードバックで困った・難しいと感じたケース5選~オペレーターの行動変容を促すには
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「指摘した内容がオペレーターにうまく伝わらない」「同じ注意を何度も繰り返している気がする」
モニタリングを実施後のFB(フィードバック)の際、上のような行き詰まりを感じたことはないでしょうか。フィードバックは、オペレーターの行動変容を引き出してこそ意味を持つ業務です。
本コラムでは、様々な企業でモニタリング業務をされているスーパーバイザー(SV)によるアンケートの結果を紹介します。モニタリングを実施後のフィードバックでよく躓いてしまうポイントと、そのお悩みに対するアドバイスをまとめました。フィードバックの質を一段引き上げ、オペレーターが自ら改善に向かう職場を築きましょう。
モニタリングのFBで困った・難しいと感じるケース5選
1.オペレーター本人の自覚・気づきが得られない
最も多く挙がるのが、フィードバックに対してオペレーターが腹落ちしないケースです。「苦情になった応対のコールを聞かせて指摘したが、本人は『自分の悪い部分が分からない』と言う」、「お客さまのお怒りに気づかないオペレーターに対し、相手の感情に配慮するよう指導したが、『気づかないものはどうしたらいいか分からない』と言われた」
オペレーター自身に課題意識がないと、いくら指摘しても「のれんに腕押し」状態となり、改善につながりません。
2.認識・感じ方に相違がある
次に多いお悩みは、SVとオペレーター間の感覚の食い違いです。「フィードバックした内容について、『私はそうは感じなかった』と返ってくる」、「お客さまはどう感じていたかをオペレーターに想像してもらうと、自分の想像と異なる。」
主観と主観のぶつかり合いになりSVに「自分の感じ方が正解と言い切れるのか」という迷いが生まれてしまうと、オペレーターを納得させることはできません。
3.同じ指摘の繰り返しになる
その場では納得してもらえるのに、行動が変わらないケースです。「毎回同じようなフィードバック内容になってしまい、何度伝えても改善がみられない」、「フィードバックを受け入れてくれるが、実際の対応に活かされず、同じことを何度も注意している」
SVもオペレーターも疲弊し、関係性まで悪化しかねない、深刻なお悩みです。
4.オペレーターのモチベーションが低下する
フィードバックがオペレーターの意欲低下につながってしまうケースです。「フィードバック後に泣いてしまったり、モチベーションが下がる方がいる。」、「現状、『怒られた、注意された』としかオペレーターに思ってもらえない。自ら『正したい』と思ってもらえるフィードバックを行いたい」
フィードバックで改善点を指摘することは大切ですが、オペレーターの意欲を損なってしまうと、本末転倒です。
5.ベテラン・年長者にFBが響かない
5つ目は、対象が経験豊富なメンバーに指摘することへの苦手意識です。「ベテランメンバーに『わかりました、気を付けます』と早い段階で言われると、それ以上話を続けにくい」、「キャリアの長いメンバーに不足部分を指摘した際、受け入れてもらえず言い訳が多かった」
経験や年齢への配慮は大切ですが、遠慮してしまうと、本来必要な指導がぼけてしまいます。
お悩み5選についての具体的な対処法
上のお悩みを解消するには、フィードバックを「伝える行為」ではなく「相手の行動を変える行為」として設計し直すことが重要です。
「1.本人の自覚・気づきが得られない」への対処法
本人の自覚を引き出すには、SVが結論を伝える前に、オペレーター自身に音声を振り返ってもらう時間を設けることが有効です。「お客さまはこのときどう感じていたと思うか」を本人の言葉で語ってもらうと、外から指摘するよりも気づきが生まれやすくなります。
「2.認識・感じ方の相違」への対処法
認識のズレを埋めるには、感覚ではなく事実と基準で語ることが欠かせません。応対品質の評価基準を事前に明文化し、どの発言がどの基準に該当するのかを共有しておけば、感じ方の相違は基準の解釈の違いとして冷静に議論できます。
「3.同じ指摘の繰り返しになる」への対処法
改善が継続しない場合は、一度のフィードバックで複数の課題を伝えないようにしましょう。重点課題を一つに絞り、達成度を次回モニタリングで必ず確認することで、課題を着実につぶしていきましょう。
「4.オペレーターのモチベーションが低下する」への対処法
モチベーション低下を防ぐには、できている点を具体的に言語化することが欠かせません。良かったポイントをオペレーター本人が自覚することは、再現性を高めることにもつながります。
「5.ベテラン・年長者にFBが響かない」への対処法
ベテランへのフィードバックにおいては、評価基準と顧客視点というフラットな土俵に話を戻すことがポイントです。年齢や経験差を越えた建設的な議論が可能になります。
フィードバックの質が、応対品質とチームの成長を決める
フィードバックの質の向上は、オペレーターに自走を促し、チームを大きく成長させます。しかし、フィードバックは、伝え方の工夫だけで上手くなるものではありません。評価基準の明文化や課題の追跡、対話による気づきの引き出しなど、複数のアプローチを組み合わせることではじめてオペレーターの行動変容につながります。
「フィードバックをしても、オペレーターがなかなか成長しない」と課題を感じている方は、まずは、自分の指導の仕方を俯瞰的にせいりするところから始めてみてはいかがでしょうか。
スーパーバイザー研修
インソースでは、コールセンターのSV向けに、モニタリングやフィードバックスキルを高める研修を多数ご用意しています。評価基準の作り方、オペレーターの気づきを引き出す対話の進め方、ベテラン層への伝え方、モチベーションを下げない指摘の組み立て方など、現場で明日から使えるスキルを実践的に習得いただけます。
セットでおすすめの研修
(コールセンター向け)モニタリングフィードバック研修~フィードバックでオペレーターの成長を促す
本研修は「①自社の理念、ビジョンを踏まえた評価基準を再検討するパート」と「②①で検討した評価基準を使って、実際の音源を評価し、評価内容を面談の場でオペレーターに向けて伝えるパート」の2つで構成されています。最後の面談実習では「オペレーターのクセ」についての指摘事項を伝えるなど、実践的な内容です。
(コールセンター向け)モニタリングスキル向上研修~適切な評価でコール品質を高める
本研修では、実際に調査した多数のコール診断の実例を踏まえ、CS、クレーム対応、営業力強化、などさまざまな観点から検討した「良い応対」の定義について解説します。コール診断、分析手法、センター全体をスキルアップさせる目標設定方法や改善手法など、「品質管理」についてお悩みのご担当者様は、是非ご参加ください。





