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カタルシス

「カタルシス(katharsis)」とは、もともと「心の中のわだかまりが解け、気持ちが浄化されること」を意味するギリシア語です。心に溜め込んだ不安、苦悩、怒りといったマイナスの感情を誰かに代弁してもらったり、自分で言葉にして吐き出すことで安心感が得られる心理現象を「カタルシス効果」と言います。この心理現象は、ビジネスの様々なシーンで応用されています。

■カタルシス効果をねらったセールス
例えば営業職の場合、商談や接客時などの際、お客さまのお悩みをしっかり汲み取れなければ、契約まで至りません。言葉として現れてこないお客さまの希望を掴み取れれば、おのずと契約は成立します。反対に、契約にこぎつけようと焦るあまり、お客さまの心情に無関心になってしまうと、お客さまの心は簡単に離れてしまいます。
そこで、カタルシス効果をねらって、"悲しみ"や"不満"などお客さまの抑圧されている感情に訴えかけ、それを浄化するための商品だと打ち出すことで契約につなげる方法がよく使われます。

■相談相手との信頼関係構築
また社内の人間関係においても、カタルシス効果を活用することで、相手のストレスを上手く発散させたり、信頼関係を構築しやすくなります。成長の過程で壁にぶつかっている部下や、悩みを抱えている従業員が、相談相手となる管理職やメンター、人事担当者などに対して鬱積した感情を解き放ち、「本音を話せる」と安心感を抱くことができれば、アドバイスも前向きに受け止められるようになります。しかし、怒りの感情をあおり続けると、相手の攻撃性をかえって強めてしまうなど逆効果になるので、やり過ぎには注意が必要です。

■カタルシス効果を上手く使うために必要なスキル
カタルシス効果をうまく使えるようになるには、相手の立場に共感し心情を理解するスキルや、途中でさえぎることなく話を傾聴するスキル、言語化されていない相手の真のニーズを引き出す質問スキルなどの習得が有効です。また日頃から、お互いに声をかけやすい心理的安全性の高い職場づくりを心がけておくことも大切です。

カタルシス効果を正しく理解することで、自身のストレスも適度に発散できるようになります。仕事でもプライベートでも上手にカタルシス効果を活用して、自身も周囲の人もストレスを感じることなく、円滑に物事を進めていけるといいですね!

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