インソース マーケティング&デザイン室

伝えにくいことを相手に届ける技術~社内外で使えるアサーティブコミュニケーション

業務を進める中で、言いづらい依頼や指摘を伝える場面は少なくありません。曖昧な表現を選ぶと誤解が生まれ、関係性がぎくしゃくすることもあります。

本稿では、社内外で「伝えにくいこと」を丁寧に届けるためのアサーティブコミュニケーションを4つのステップにて紹介します。

伝えにくいことを届ける4つのステップ

社内外で話を進める際に役立つ4つのステップを紹介します。どのステップも、相手を尊重しながら自分の考えを届けるために重要です。

1.相手の意図をつかみ、同異を整理する~最初の2分で土台をつくる

最初のステップは、相手の話を丁寧に聞き、自分の考えとの違いを把握することです。理解が不十分なまま反論すると、議論がかみ合わず、不要な摩擦が生まれます。

会話の中で「つまり、〇〇を優先したいということですね」と要点を言い換えて返すと、相手は理解されていると感じ、対話が進みやすくなります。また、「背景として、どの点を重視されていますか」と問いかけると、相手の意図をより深くつかめます。

2.自分の考えを示し、問題点を明確にする~否定ではなく「追加の視点」として伝える

次に、自分の考えを伝えます。このとき、賛同できる部分を先に示すことで、対立構造を避けられます。そのうえで、異なる点について理由を添えて説明すると、相手は「全否定された」と感じにくくなります。

「その方向性には賛同します。ただ、納期の観点で調整が必要です」と伝えると、受け止められやすくなります。また、「方向性は理解しています。加えて、リスク面も考慮したいです」と続けると、視点が広がりやすくなります。

3.相手の考えを改めて受け止める~一度「全部出し切る」ことで対話が深まる

自分の考えを伝えた後は、相手の意見を再度受け止める時間をつくります。たとえ誤りがあったとしても、まずは一度受け入れ、双方の意見を出し切ることが重要です。

「先ほどの点について、もう少し詳しく伺えますか」と促すと、相手は安心して話を続けられます。また、「事実ベースで整理すると、〇〇と△△が論点になりそうです」とまとめると、対話が落ち着きます。

4.譲れる点と譲れない点を確認し、妥協点を探す~結論ではなく「条件」を探る

双方の意見をすべて反映することが難しい場合は、どこまでなら譲れるかを確認します。相手が譲れない点、自分が譲れない点を整理し、そのうえで新しい案を探ることで、双方が納得しやすい結論に近づきます。

「この条件であれば調整できます」と条件を示すと、相手は妥協点を探しやすくなります。また、「優先順位を整理すると、どこまで対応可能でしょうか」と問いかけると、対話が前に進みます。

社内外で実践するための3つのポイント

4つのステップを実践する際には、次のポイントを意識すると効果が高まります。

感情ではなく事実を基準に話す~主語を「私」にしない

感情が先行すると、相手に強い印象を与えてしまいます。「私は困っています」ではなく、「現状では〇〇が発生しています」と事実を基準に話すことで、冷静な対話が可能になります。

相手の立場や背景を想像する~相手の「困りごと」を探す

相手が置かれている状況や、何を大切にしているのかを想像すると、伝え方が変わります。相手の困りごとを理解しようとする姿勢が、対話の質を高めます。

結論を急がず、段階的に合意をつくる

一度で結論を出そうとすると、相手は身構えてしまいます。段階的に合意を積み重ねることで、双方が納得しやすい結論に近づきます。

まとめ~アサーティブな姿勢が信頼関係を育てる

伝えにくいことを伝える場面では、相手への配慮と自分の意思表示の両立が求められます。4つのステップを意識することで、相手を尊重しながら考えを届けられるようになります。社内外でのコミュニケーションを円滑にするためにも、日頃から同異の整理や対話の姿勢を意識し、信頼関係を築くコミュニケーションを実践してください。

アサーティブコミュニケーション研修~自他尊重のスタンスで言いにくいことを伝える

本研修では、「言いにくいこと」を伝えるアサーティブコミュニケーションの手法を習得します。アサーティブとは、相手の状況・気持ちを尊重しながら、自分の主張を正直に伝えることです。講義と豊富なワーク・ケーススタディを通じて、アサーティブであるための心の持ち方を理解し、具体的なコミュニケーションスキルを身につけていただきます。

研修のポイント

  1. 自分のコミュニケーションパターンの把握~アサーティブになれない具体的場面を考え、現状を客観的に知る
  2. コミュニケーションの基本の習得~相手から信頼を得る聴き方や相手に納得してもらえる伝え方
  3. 言いにくいことを伝える方法の習得~具体的なケーススタディによる練習

本研修のゴール

  1. アサーティブコミュニケーションとは何か、その考え方や心構えを理解し、具体的なノウハウを習得する
  2. 相手の置かれている状況や気持ちを尊重しながらも、自分の意見を伝えることができるようになる
  3. 「相手の話を聴いている」ことを示す手法を学び、相手との関係性を作ることができるようになる

よくあるお悩み・ニーズ

  • 相手に嫌がられることが怖くて、本音がなかなか言えない
  • 言いたいことを言ったら相手を怒らせてしまった
  • 相手の気持ちに配慮して伝えられればもっと仕事が円滑に進むと思うのに、なかなかうまくいかない
  • お願いをされたら断れない。無理をしてでも引き受けてしまう

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セットでおすすめの研修・サービス

リーダーのためのアサーティブコミュニケーション研修

リーダーの皆様には、相手を尊重しながらも、言いにくいことや言わなくてはならないことを伝える場面が多くあります。本研修は、上司やメンバー、他部署など、リーダーを取り巻く様々な関係者に対して、よい関係を保ちながら主張をするためのアサーティブなコミュニケーションスキルを学ぶ研修です。

アサーティブコミュニケーションのスキルをベースに、イマドキ世代への依頼、年上のメンバーへの注意、気難しい上司への提案、他部署のリーダーとの交渉など、リーダーが直面する困難な場面でのコミュニケーションによる打開策を学びます。

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管理職向けアサーティブコミュニケーション研修~信頼を損ねず要点を伝える

管理職は、部下・上司・他部署・取引先など、立場の異なる相手に伝えにくいことを伝える仕事の連続です。本研修では、そうした場面で感情的にも受け身にもならず、相手を尊重しながら言うべきことを伝えるアサーティブコミュニケーションのスキルを磨きます。リアルなケーススタディやロールプレイングを通じて、実践的なスキルを習得します。

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対人関係構築研修~円滑なコミュニケーションのためのスキルを習得する

対人関係の構築を促進するためのテクニックや考え方を身につけていただく研修です。相手と適切な距離感を保ち、良い関係を築くには具体的にどのような行動をすれば良いのかを、明日から取り組める基本的なものからタイプ別の対応法まで、じっくりワークを通じて学んでいただきます。

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