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使われないシステムから脱却!行動経済学を活用した「業務フロー最適化」とは

業務フローの最適化とは、企業の業務プロセスを効率化し、生産性を向上させる取り組みです。

業務フローの最適化を実現するにあたり、まずその業務フローを可視化する必要があります。プロセスのボトルネックや無駄を発見し、効率化や自動化の第一歩となるため、業務フローの可視化はDXの推進には欠かせません。

「使われないシステム」の特徴

DXを推進するにあたり、新しいシステムを導入することもあります。システムの導入は、単にデジタル化するだけでなく、業務フローにどれだけ適合し、使われるかが重要です。

新しいシステムが現場で使われない原因には、操作の難しさや業務フローとの不一致、導入メリットの不明確さなどが挙げられます。これらが重なると、従業員は新しいシステムに対して抵抗感を示し、結局、旧来の手法に戻ってしまいます。

使われないシステムから脱却するためには、ユーザー心理を理解することが重要です。

行動経済学を活用し、使われるシステムを目指す

ユーザー心理を理解するうえで有効なのが、行動経済学の知見を活用したアプローチです。行動経済学は、人間が必ずしも合理的な判断をしないことを前提に、心理的な要因が意思決定にどのような影響を与えるかを研究する学問です。従来の経済学では、人は常に最も合理的な選択をすると考えられていました。

しかし実際には、感情や思い込み、周囲の環境によって判断が左右されることが多くあります。たとえば、「選択肢が多すぎると決められない」「すぐに得られるメリットを優先してしまう」などの傾向があり、こうした心理を理解し活用することで、業務改善やDX推進の効果を高めることができます。

Easy
(簡単)
人は、自分にとって簡単で楽な行動を選びやすい
→シンプルでわかりやすいか?
Attractive
(魅力的)
人は、自分にとって魅力的な情報によって動かされる
→ユーザーが使いたくなる仕掛けがあるか?
Social
(社会的)
人は、社会規範に影響を受ける。他の人がどのような行動を取っているのか気になる
→社会的影響を活用し、業務フローに対する理解を促進しているか?
Timely
(タイムリー)
人は、自分にとってタイムリーなアプローチに反応しやすい
→適切なタイミングで行動を促しているか?

行動経済学に基づくEASTフレームワーク(Easy, Attractive, Social, Timely)の観点で業務フローを検証することで、シンプルで使いやすいシステム作りを目指すと共に、ユーザーが積極的に利用したくなる仕掛けを組み込んだ効果的なプロセスを設計することができます。

【DX推進者シリーズ】業務フロー最適化研修~行動経済学の観点で検証する

インソースの「業務フロー最適化研修」では、まず業務の流れを図で表現するワークを通じて、現状の業務フローを可視化し、改善すべきプロセスを発見することから始めます。そしてEASTを活用し、業務フローを検証していきます。

使われないシステムの特徴として、「複雑すぎる」「ユーザーにとって魅力的でない」といった問題がよく挙げられます。これらを解決するためにはユーザー心理を理解することが重要です。その点、行動経済学は人の心理に寄り添いながら行動を促すアプローチであり、非常に有効だといえます。DX推進を加速させるために、業務フローの設計段階からユーザーの使いやすさを最優先に考えられるよう、本研修を開発しました。

よくあるお悩み・ニーズ

  • DX推進において何から手をつけるべきかわからない
  • 現場で使われるシステムを作りたいが、導入後に利用されないケースが多く困っている
  • 業務プロセスを効率化させるための、最適なフローを身につけたい

本研修の目標

  • 現在の業務プロセスやフローを最適化するための問題点を把握できる
  • 行動経済学の理論を取り入れ、業務フローを改善できるようになる
  • 業務フローの作成から改善、マニュアル化までの一連の手法を身につける

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セットでおすすめの研修・サービス

DX推進者シリーズ

DX推進者シリーズは、少数精鋭で任命されるDX推進者をバックアップするべく生まれました。本シリーズで取り扱うスキルは、デジタルの専門知識ではありません。デジタル時代の基礎知識や考え方を押さえたうえで、組織や現場における課題を的確に捉え、解決するスキルに着目しています。シリーズ全体の受講で、DX推進者に必要な基礎スキルを身につけることができます。

>DX推進者シリーズの詳細はこちら

【DX推進者シリーズ】課題設定力研修~全社的な課題を見極めて最適化する

DX時代に求められる「問題発見」「問題分析」「課題設定」の3つのスキルを学ぶ研修です。全体最適や標準化の考え方を理解したうえで、さまざまな視点やフレームワークを活用して問題を正しく捉え、本質的な課題を設定する力を身につけます。自部署で解決すべき課題を見極め、業務改善につなげられるようになることを目指します。

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【DX推進者シリーズ】仮説構築力向上研修~多面的にデジタル化を考える

DXの推進には、ツール導入による効果の予測と検証が不可欠です。本研修では、DX推進を加速するための仮説構築を学びます。ワークでは学んだ手法を実践し、今ある情報から将来かかるコストやツール導入後の効果を推定します。また、立てた仮説をどのように検証し修正していくかについても解説します。粘り強く改革を進められるDX人材を目指すプログラムです。

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【DX推進者シリーズ】DX企画力研修~操作性に優れたツールをイメージする(2日間)

DX推進の担当者が、業務のデジタル化を具体的に企画できるようになるための研修です。効率化の成功の鍵となる、「使いたくなる」システムのアウトプットイメージを固めるためのポイントを学びます。システムの顔であるユーザーインターフェースの設計を起点とした演習を通して、DX推進の実務に自信を持つことができるようになります。

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