主体的に「チャレンジングな」目標設定をするには?~若手が「慣れ」に甘えず成長するポイント
「若手社員が設定する目標が保守的で、挑戦的ではない」と感じる管理職の方は少なくありません。期初に設定される目標が「前年と同様」「自信のある領域中心」といった内容に偏り、「成長の余地があるとは思えない」との声も聞こえてきます。
この背景には、業務にある程度慣れたことによる中だるみや、失敗への不安から「達成できる範囲に留めたい」という心理があるようです。さらに、目標の重要性を理解しきれておらず、「業務と直結しない形式的な作業」と捉えているケースも見受けられます。
こうした現状を打破するためには、若手自身が「自分にはまだ伸びしろがある」と実感し、自発的に挑戦したくなるような仕掛けが必要です。
「慣れ」を「成長」に変える視点の転換
仕事に慣れてくると、「できている、成長した」という感覚を持ちがちですが、それが本当に意味のある成長かどうかは、見直す必要があります。ここで大切なのが、「慣れ」と「習熟」を分けて考えることです。
自分の成長余地に気づくための問いかけ
- 日々の業務に、改善や工夫の余地はないか
- 他部署・他業種の視点を自分の仕事に取り入れられないか
- 自分の強みを活かした貢献方法は何か
これらの視点を持つことで、単に業務をこなすのではなく、さらに良くする姿勢が育まれます。若手がこれらに気づくためには、業務を内省する機会や、他者との対話の中で視野を広げる場が有効です。
チャレンジングな目標設定に必要な3つの要素
若手にとって無理なく挑戦できる目標を設定するためには、以下の3つ要素が鍵になります。
- 現状把握と理想の明確化
今の自分のスキルや仕事への取り組み方を正しく認識し、それに対して「どうありたいか」という理想を明確にします。理想と現実のギャップが、成長の方向性を示してくれます。 - 自己効力感を高める支援
「やればできる」という自信がないと、人は挑戦に踏み出せません。過去の成功体験を振り返ったり、上司や先輩のフィードバックを通じて、「ここは評価されている」と感じることが重要です。 - 業務に意味を見出す
与えられた業務にどのような価値があるか、自分の仕事が誰に貢献しているのかを理解することで、主体的に行動する動機が生まれます。
「ジョブ・クラフティング」で挑戦の余地を見つける
若手にとって、自分の裁量でできることが少ないように思える業務でも、「ジョブ・クラフティング」という考え方を取り入れると、挑戦の余地を見出せます。
ジョブ・クラフティングとは、業務の範囲や取り組み方、関係性の持ち方などを、自分の工夫によって再構築することを指します。たとえば、下記のような行動を指します。
- 担当している業務の手順を改善してみる
- 社内の別部署との連携を自ら取りに行く
- 担当業務の背景にある"目的"を上司に確認し、自分なりに意義を再発見する
こうした行動は、本人の意識ひとつで実現できます。つまり、「伸びしろを見つけて挑戦する」という姿勢は、環境よりも本人の認識が鍵になるのです。
若手向け研修実地のススメ
当社では、若手社員が主体的に目標を設定し、自分の成長を実感するための研修プログラムを多数ご用意しています。お客さまのご事情に合わせて複数プログラムを組み合わせたり、ケーススタディの内容をカスタマイズすることもできます。以下は、その一例です。
■研修プログラム(例)
- 仕事での停滞感を乗り越える
- 「慣れ」と「成長」の違いを知る
- 自分の成長余地を見つけるためのワーク - 目標管理の意味と必要性を理解する
- なぜ目標管理が求められるのか
- 主体的に目標を立てるメリット - 具体的な目標設定方法
- SMART目標の考え方
- チャレンジと現実性のバランス - 立場の変化を踏まえた行動変容
- キャリア視点を持つ
- 自らジョブ・クラフティングを実践する
参加者からは「自分にも成長余地があると気づけた」「業務の意味づけを見直せた」といった声が多く寄せられています。
27歳の壁を乗り越える研修~仕事の「慣れ」に打ち勝ち、成長を続ける
社会人5年目にあたる27歳頃は仕事の慣れがモチベーション低下の大きな要因の一つとなります。
なんとなくやる気が出ない、先々に不安を感じるという方に対し、仕事のモチベーションを向上させるきっかけにしていただきたいと考えています。
よくあるお悩み・ニーズ
- 若手社員のモチベーションが下がる傾向にあり困っている
- 後輩指導など仕事内容の変化に上手く対応できない
- 今後を見据えスキルアップしながら生き生きと働いてほしい
本研修の目標
- 自分にとって「壁」となっているものを整理する
- 今の自分の状況を客観視し、現在の業務での新しいチャレンジや目標を考える
- 与えられた役割に戸惑わないための心構えとスキルを学ぶ
- 将来の不安や周囲と比べての焦りを解消する
セットでおすすめの研修・サービス
(半日研修)被評価者研修~目標設定編
目標の設定ルールや設定方法・注意点を学習し、実際に自分の目標を設定していただく研修です。
目標を立てることによって、人は自分の仕事の意義と目標を明確に把握し、能力やモチベーションを向上させることができます。
ジョブ・クラフティング研修~目の前の仕事をやりがいのある仕事に変える(1日間)
仕事に追われて自身のこれからのキャリアや仕事の意義を改めて考える機会が減ってしまっていませんか。
今の自分の仕事をやりがいのある仕事に変える「ジョブクラフティング」で、より良い未来を切り拓く研修です。仕事のやり方の創意工夫・改善案の検討を通じて働く個人の主体性を引き出し、組織全体のパフォーマンスを向上します。
20代向けキャリア研修~偶然の出会いを活かし、人生100年を充実させる
人生100年時代の到来により、働く期間がこれからますます伸びていくことが予想されます。またキャリアの多様化により、選択肢が広がり、若手のうちからキャリアについて考える時間を持つことが大切です。
本研修では、環境の変化がキャリアに与える影響について学んだうえで、以下の3つの視点から、自身のキャリアや働き方について、考えていただきます。