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ジョブ・クラフティング

ジョブ・クラフティング(job crafting)のcraftは「職人的な技能」、craftsmanshipは「職人芸」という意味です。つまり、ジョブ・クラフティングとは、自分の仕事に対して、自信とやりがい・こだわり、プロとしての責任を持ち、質の高い仕事を行うための意識の持ちようのことをいいます。

多くの人は、新人の時にはやる気に満ち溢れていても、長く仕事に携わっていると飽きや退屈を感じがちです。従業員のモチベーションが保てなくなると、組織の生産性低下にもつながりかねません。

そこで、従業員の意欲の維持と仕事の効率向上を両立させるための考え方として、ジョブ・クラフティングが注目されています。ジョブ・クラフティングの意識で仕事をするためには、普段の仕事の中で以下2つのアイデンティティーを確立することがポイントとなります。

①組織から求められる役割・期待に応えられる自分
組織に貢献できている、役割を果たせていると実感することは、仕事のやりがいを感じるためにも非常に重要です。しかし、自分が頑張っていると感じても、組織や上司がそれを評価しなければ、役割期待に応えたことになりません。
そこで、自身が組織・上司から求められている役割を認識したうえで、その期待に応えるために必要となる知識やスキル、行動をしっかりと理解することが大切です。上司が与える適切なフィードバックが、それを知る手掛かりとなります。

②こだわり・やりがいを仕事で表現できている自分
・自分自身の強みや重要だと感じていることを「仕事」として担当させてもらえない
(希望しない部署に長く配属される、など)
・自分の成長につながるような重要な仕事をしているという実感が持てない
・売上向上などの目に見える成果につながらない
・世の中に貢献できていると感じない
このような状態では、こだわり・やりがいを感じることができません。上司の方で、部下にやりがいを感じられる仕事を担当させているか、どうしたら部下が自分のこだわりを仕事で発揮できるか、それぞれ具体化することも重要です。

年功序列や終身雇用が崩壊している現代において、これまで従業員の働きがいのひとつであった「昇進・昇給」は必ずしも保障されなくなっています。そこで、働きがいを自分で見出していける人材を育成する施策として、ハラスメント防止や心理的安全性が保たれた環境の整備、役割期待に応えるためのマインドセットや知識・スキルを習得できる研修の実施など、ワーク・エンゲージメントを確保できる職場づくりに取り組む組織も増えています。

社会人の多くは生活の時間の大部分を仕事に費やしています。人生の多くの時間を仕事に費やすのですから、嫌々ではなく、やりがい・面白さを感じながら仕事ができるよう、ジョブ・クラフティングの考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。

※関連ワード 大退職時代(グレート・レジグネーション)はこちら

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