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調べる時間を短縮するAIエージェント活用事例4選~営業準備・移動判断・備品購入を効率化する

日々の業務では、必要な情報を探し、比較し、判断材料として整理する場面が多くあります。「営業訪問前の企業情報の収集」、「移動手段の検討」、「備品購入時の価格比較」など、情報収集は多くの部門で日常的に発生する業務です。

一方で、情報収集には意外と時間がかかります。複数のWebサイトを開いて確認する、必要な情報だけを抜き出す、比較しやすい形に整理する、といった作業は、件数が増えるほど負担になります。また、調べる人によって確認する観点やまとめ方に差が出やすいことも課題です。こうした情報収集業務を支援する手段として有効なのが、AIエージェントの活用です。

いつもの「調べる・まとめる」をエージェント化する

AIエージェントとは、業務の目的や調査する観点、出力形式などをあらかじめ設定し、特定の業務を進めやすくする生成AIの活用方法です。

通常の生成AIに毎回「この情報を調べて、こういう形式でまとめてください」と指示することもできます。しかし、都度プロンプトを考えたり入力したりする必要があり、出力される回答の粒度や形式がばらついてしまうことがあります。一方、AIエージェントとして業務目的や確認項目をあらかじめ設定しておくと、誰が使っても一定の観点で情報の整理がしやすくなります。

本記事では、インソースで実際に活用しているAIエージェントを、情報収集をテーマに4つご紹介します。インソースでは、プログラミングの知識や経験がない社員も、1日の研修を受けたうえで、自分の業務に特化したAIエージェントの設計・作成に取り組んでいます。今回ご紹介するエージェントも、そうした全社的な取り組みの中で社員が実際に作成したものです。

情報収集を支援するAIエージェントの具体的な活用事例

情報収集におけるAI活用というと、「情報を自動で集める」イメージが先行しがちです。しかし現場で重要なのは、集めた情報をそのまま受け取ることではなく、必要な観点で整理し、比較や判断に使いやすい形にすることです。

ここでは、自社や業界情報の収集訪問先の経営者情報の把握タクシー移動の判断備品購入の比較の4つの場面で役立つエージェントを紹介します。自組織でのAI活用を考える際の参考として、ぜひご覧ください。

1.【自社関連の情報収集エージェント】知っておきたい自社や業界の情報を効率よく把握する

自社に関連するニュースや業界動向、顧客に関する情報などを収集し整理するエージェントです。社員として知っておきたい自社関連の情報は、日々さまざまな場所で発信されています。自社のニュースだけでなく、競合企業や業界全体のトピックも、業務を進めるうえで重要な情報です。これらを個人が毎回調べるには時間がかかります。また、情報収集の観点が属人的になると、重要な情報を見落とす可能性もあります。

本エージェントでは、調査対象や確認観点をあらかじめ設定しておくことで、情報を効率よく収集し、要点を整理します。

  • 利用ツール:Microsoft 365 Copilot
  • 活用部署:営業部門、企画部門、マーケティング部門、管理職
  • 業務課題:自社や顧客、業界に関する情報を把握するために時間がかかる
  • 解決策:出力したい項目(IR情報や業績、新サービス、事業展開など)を必要に応じてポイントを要約し、整理する
  • 活用メリット
    ・日々の情報収集にかかる時間の短縮につながる
    ・顧客や業界への理解を深めやすくなる
    ・社内共有しやすい形で情報を整理
    ・調べる人による情報収集のばらつきを軽減

このエージェントのポイントは、単なる情報収集ではなく、「社員として知っておくべき情報」という観点で整理できる点です。情報を集めるだけでなく、業務上どのような影響があるかを確認することで、営業活動や企画検討、社内共有に活用しやすくなります。

2.【経営者情報収集エージェント】訪問前に、役員の発信内容を把握する

営業訪問先の経営者について、過去のインタビュー記事や登壇情報、発信内容を確認するためのエージェントです。経営者のインタビュー記事やメッセージには、その企業が今後注力したい領域、組織課題、人材育成への考え方など、商談のヒントになる情報が含まれていることがあります。

本エージェントでは、公開されているインタビュー記事や関連情報を調査し、営業前に確認すべきポイントや会話のきっかけになりそうな内容を整理します。

  • 利用ツール:Microsoft 365 Copilot
  • 活用部署:営業部門、営業企画部門、管理職
  • 業務課題:訪問前の企業や役員情報の収集、整理に時間がかかる
  • 解決策:役員の過去インタビューや発信内容を複数メディアから調査し、商談前に確認すべき要点を整理する
  • 活用メリット
    ・商談準備の効率化
    ・経営者の関心事項を把握し、商談時の会話づくりに活かせる
    ・初回訪問時のアイスブレイクや提案の切り口を作りやすくする
    ・担当者による事前準備のばらつきを抑える

このエージェントは、「相手企業を調べる」だけでなく、「商談で使える会話のきっかけを見つける」ことを目的にしています。経営者が過去に語っている内容を把握することで、形式的な企業調査にとどまらず、相手の問題意識に沿った提案準備がしやすくなります。

3.【タクシー移動検索エージェント】移動時間・費用・手配可否を素早く判断する

タクシー移動に関する概算情報を整理し、移動手段を素早く判断するためのエージェントです。訪問先への移動や複数拠点間の移動において、電車ではなくタクシーを使うべきか判断する場面があります。その際、概算料金や所要時間、道路混雑の影響などを確認する必要があります。従来は、地図アプリやタクシー配車アプリ、交通情報などを個別に確認しながら判断していました。急ぎの移動の際には、この確認作業自体が負担になります。

本エージェントでは、出発地と目的地を入力することで、タクシー移動の概算料金や所要時間、混雑による影響、手配しやすさの目安などを整理して提示します。

  • 利用ツール:Microsoft 365 Copilot
  • 活用部署:営業部門、管理部門、役員秘書、人事部門
  • 業務課題:タクシー移動の可否や妥当性を判断するための情報収集に時間がかかる
  • 解決策:出発地・目的地をもとに、概算料金、所要時間、混雑による影響、手配しやすさの目安を整理する
  • 活用メリット
    ・急ぎの移動時の確認負担を軽減
    ・コストと時間を踏まえた判断を支援
    ・移動手段を判断する際のばらつきを抑える

ポイントは、単にルートを調べるのではなく、「業務上、タクシーを使う判断が妥当か」を検討しやすい形で情報をまとめる点です。費用・時間・混雑状況・手配しやすさをまとめて確認できるため、移動計画や業務判断に活用しやすくなります。

タクシー移動検索エージェントのイメージ図

タクシー移動検索エージェントのイメージ図

4.【備品購入比較エージェント】価格・納期・在庫を比較し、購入判断を支援する

社内で必要になった備品を購入する際に、複数の購入先を比較するためのエージェントです。備品購入では、価格だけでなく、在庫状況、納期、送料、購入先の信頼性など、複数の観点から確認する必要があります。同じ商品でも、通販サイトや公式オンラインショップによって価格や到着予定日が異なるため、比較に時間がかかります。

本エージェントでは、購入したい備品名や条件を入力すると、複数の通販サイトや公式オンラインショップなどを調査し、価格、在庫状況、納期などを比較しやすい形で整理します。

  • 利用ツール:Microsoft 365 Copilot
  • 活用部署:総務部門、管理部門、研修運営担当、各部門の備品購入担当
  • 業務課題:備品購入時に、複数サイトを確認して比較する作業に時間がかかる
  • 解決策:購入候補ごとに価格、在庫、納期、購入先を調査し、比較表として整理する
  • 活用メリット
    ・複数サイトを確認する手間を軽減
    ・コストと納期を踏まえた判断を支援
    ・購入候補のメリット・デメリットを可視化
    ・備品購入時の確認観点のばらつきを抑える

このエージェントでは、最安値を探すだけでなく、「いつ必要か」「確実に届くか」「購入先として問題ないか」といった業務上の判断観点も整理します。価格と納期のバランスを確認しながら、担当者が購入判断を行いやすくなる点が特徴です。

情報収集エージェントを活用する際のポイント~目的・観点・検索道具

情報収集エージェントは便利な一方で、目的や確認観点があいまいなままでは、期待する情報が得られにくくなります。実務で使いやすいエージェントにするためには、次の3つのポイントを押さえることが重要です。

調査の目的を明確にする

「情報を集める」だけでは、出力が広く浅くなりやすくなります。営業訪問前の準備なのか、社内共有なのか、購入判断なのかによって、必要な情報は異なります。

例えば、経営者情報収集であれば、単に経歴を調べるだけでなく、過去の発言内容や関心テーマ、商談時の会話につながる要素を整理することが重要です。

比較・判断に使う観点をあらかじめ決める

情報収集エージェントでは、何を基準に整理するかを決めておくことが大切です。

備品購入であれば、価格、在庫、納期、送料、購入先の信頼性などが確認観点になります。タクシー移動であれば、料金、所要時間、混雑状況、手配しやすさの目安などを確認しておくと判断しやすくなります。このように、判断に必要な観点をあらかじめ設定しておくことで、実務で使いやすい出力になります。

最終判断は人が行う

AIエージェントは、情報収集や整理を効率化するうえで有効です。一方で、Web上の情報は更新される可能性があり、価格や在庫、所要時間なども常に変動します。

そのため、AIが提示した情報は判断材料として活用し、最終的な確認や意思決定は人が行うことが重要です。特に、購入、移動手配、顧客訪問前の情報確認など、業務上の影響がある場面では、必要に応じて公式情報や最新情報を確認することが求められます。

AIエージェントという名前の新しい検索スタイル

本記事では、情報収集を支援するAIエージェントとして、4つの活用事例をご紹介しました。

情報収集業務では、調べる時間だけでなく、複数の情報を比較する時間、要点を整理する時間、判断材料としてまとめる時間も大きな負担になります。AIエージェントを活用すれば、こうした作業を効率化し、担当者は集めた情報をもとに考え、判断する時間を確保しやすくなります。

大切なのは、AIに調査を丸投げするのではなく、目的、確認観点、出力形式を明確にしたうえで活用することです。まずは、頻度が高く、確認項目がある程度決まっている情報収集業務で、AIエージェント化を検討してみてはいかがでしょうか。

AIエージェント基礎研修~自分専用の生成AIで業務を自動化する

本研修は、日々の業務を自動化し、生産性を向上させたい方におすすめのプログラムです。生成AIの仕組みを理解するだけでなく、自身の業務課題を解決するための専用AIエージェントを作成する手法を学びます。

プログラミングの専門知識がなくても、直感的な操作で業務効率化の仕組みを構築できるのが特徴です。現場の課題に直結したAI活用を推進したい組織におすすめです。

本研修の目標

  • Copilot上で自分の業務に合わせたエージェントを設計できるようになる
  • 組織内で活用している資料やノウハウ、Webサイト情報などを参照し、精度の高い解を導き出させる
  • AIへの指示力を高め、活用アイデアを言語化できる

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セットでおすすめの研修・サービス

問合せ対応効率化のためのAIエージェント研修~CopilotとExcel編(2日間)

Microsoft Copilotのエージェント機能とExcelを活用し、問い合わせ対応業務に特化したAIエージェントの設計・構築方法を実践的に学ぶ研修です。

社内資料やWeb情報を活用したナレッジ構築や、生成AIへの適切な指示設計を習得し、顧客対応や定型的な問い合わせ業務の効率化に役立てるための内容です。問い合わせ対応の品質向上や業務負荷の軽減、AI活用を業務改善につなげたい方におすすめです。

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(半日研修)業務効率化のためのChatGPT活用研修

ChatGPTの基本を理解している方向けに、事務作業や資料作成、企画のアイデア出し、Excel業務などを効率化する実践的な使い方を学び、日々の業務改善に役立てるための内容です。

どの業務にChatGPTを使えるのか分からない方や、より良い回答を引き出す指示の出し方を身につけたい方、職場で効率化を進めたい方におすすめです。

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Excelマクロで始める業務自動化研修~Copilot活用編

Excelマクロ(VBA)による業務自動化の基礎を学びながら、Microsoft Copilotを活用して効率的にプログラムを作成・改善する方法を習得する研修です。

マクロ未経験者でも、生成AIを活用したコード作成や修正の進め方を実践的に学び、定型業務の自動化や作業時間の削減につなげることができます。Excel業務の効率化を図りたい方や、プログラミングのハードルを下げながら自動化を進めたい方におすすめです。

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はじめての業務自動化研修~生成AIとPythonで1日1時間を生みだす

生成AIとPythonを組み合わせ、Webページからの情報取得やWebシステム操作の自動化を学び、日常業務の省力化や改善に役立てるための内容です。

業務改善に取り組んでいるものの成果が出にくい方や、スクレイピングや自動操作を実務に応用したい方、成果物を作りながら生成AI活用とプログラミングの基礎を身につけたい方におすすめです。

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