役員の必須スキル3選~事業理解・判断軸・先見性で経営専門職となり、組織の成長を導く

「役員になればゴール」「ここまで上がれば、あとは大きく失敗しないようにすればよい」こうした考え方は、現代の経営環境では通用しなくなっています。
取締役や執行役員といった役員層は、肩書きの重みに加え、結果責任を真正面から負う存在です。そして、評価されるのは「企業にどれだけの価値をもたらしたか」という成果そのものです。
しかし一方で、役員就任を「キャリアの最終地点」と捉え、自身の役割を十分に果たせていないケースも見られます。役員に求められるのは、自身の自覚と視座を捉え直し、経営を預かる者としての備えを固めることです。
役員は「ゴール」ではなく、成果で評価される経営専門職
役員は管理職の延長ではなく、責任の質も求められる能力もまったく異なる専門職です。企業価値を左右する判断を行い、その結果に対してステークホルダーへ説明責任を果たす立場にあります。また、環境変化が激しい時代において、役員に求められるのは、経験による勘や属人的な判断ではありません。事業理解、数字に基づく判断軸、外部環境を先取りする先見性など、体系的なスキルが必須です。
本稿では、多岐にわたる役員のスキルの中から「まず押さえておきたい3つの基礎」を取り上げ、具体的にご紹介します。
役員が備えるべき「経営専門職」としての基礎スキル
1.事業を理解していること、事業を語れること
事業の全体像を俯瞰し、自社が提供する価値、競争力の源泉、顧客にとっての本質的なメリットを理解することは、役員にとって最も重要な事項です。事業の本質とは、
- 何を強化すれば持続的な成長が望めるのか
- 何を失えば事業が崩壊するのか
といった根幹部分にあります。これらを正しく理解しているだけでは不十分であり、「だからこそ何を行うのか」を自らの言葉で語れることが求められます。社内外の多様なステークホルダーに対し、事業戦略や方向性を説明する場面が多い役員にとって、「語れる力」はリーダーとしての信頼につながります。
2.判断軸を持っていること~収益と社会的責任の判断軸を持つこと
企業の存続と成長には、収益性と社会的責任の両立が欠かせません。
- 数字で事業を見る力
- コンプライアンスや社会的責任を正しく捉える力
- リスクを考慮しながら投資判断を考える力
これらを踏まえ、短期と中長期の両面から、企業価値の向上につながる判断を行うことが、役員の役割です。どちらか一方に偏った判断は、企業の未来を危うくします。
3.先見性があること~時代の流れを的確に読めること
情報収集のアンテナを高く保ち、現場の兆候や社会の変化を読み取る力は、役員にとって大きな武器になります。外部環境の変化が激しい中では、過去の成功体験がそのまま通用しない場面が増えています。
- 現場で今、何が起きているか
- 市場の何が変わりつつあるか
- 今後どの方向に進むべきか
こうした視点をもとに、組織に適切な方向性を示すことが求められます。さらに、「先」の「もう一つ先」を見通すことで、ビジネスチャンスの獲得やリスクの早期発見につながります。
能力をさらに磨き組織の未来を形づくる存在となる
事業理解、判断軸、先見性は、役員の基礎スキルの中でも特に重要な要素です。このほかにも、人間力、決断力、自己研鑽など、役員には数多くの能力が求められます。役員昇格までのキャリアで培った能力をさらに磨き、学び続ける姿勢を持つことで、役員として組織の未来を形づくる存在となれるはずです。
役員研修~企業経営と役員の仕事(2日間)
役員は経営代行者として、組織の利益を最優先として考え、最善の判断・最良の執行を心がけなければなりません。
本研修では、役員の仕事を①業績拡大、②新しいこと・変革、③組織デザイン、④リスク管理、⑤「経営の代行者」と定義し、収益確保のための企業経営のポイントと「投資対効果」の判断軸を重点的に強化します。
よくあるお悩み・ニーズ
- 適切な判断軸と推進力で組織を牽引できるようになりたい
- 役員に就任することになり、意識を変え、資質を高めていくきっかけとしたい
- 経営者はどのような視点で組織を見ているかを理解し、活かせるようになりたい
本研修の目標
- 企業経営の際に、ROE/ROIなどの投資対効果を考えた判断軸を持てるようになる
- 役員に必要なレベルで業績拡大・変革推進・組織デザイン・リスク管理を行えるようになる
- 経営者の代行として、組織を拡大させ、守っていくための、高い視点を身につけることができる
セットでおすすめの研修・サービス
役員・部長研修~経営幹部に求められる資質・行動・判断軸
本研修は、役員・部長クラスが「経営幹部に相応しい人材となる」ために、身に付けるべき企業経営の知識、経営者としての資質・判断軸などを体系的に学ぶプログラムです。
経営幹部は管理職の延長ではなく、組織の未来を方向づける「経営の代行者」と言われます。その際に必要な知識やスキルは、従来のマネジメントスキルの延長線上ではなく、未来を創る力です。また、本研修は、単なる知識習得の場ではなく、「経営幹部としての覚悟」を固める場でもあります。
自身が目指すビジョンを考えながら、短・中・長期で「稼ぐ」ことをどうつくるか、多様なステークホルダーの要請にどう応えていくか、そして、自身が強化すべき資質や行動を具体化し、「明日から何を変えるか」を明確にしていただきます。組織の未来を担う経営幹部の方におすすめの研修です。
トップマネジメント研修~企業経営の原理・原則(2日間)
企業経営の原則から実行フェーズまでを学ぶ2日間研修です。経営層には、売上拡大と利益確保の両方を実現させ、経営サイクルを回していくことが求められます。
研修1日目は、経営状況を把握するための数字の見方の確認から始まり、自社を取り巻く環境をふまえた経営戦略・計画の策定の仕方を学び、実行に落とし込みます。
2日目は経営層に求められる決断力や、経営危機に対処するためのポイントを解説します。2日間を通して自社を想定したワークに取り組むため、すぐに現場での実践につなげることができます。
トップマネジメント研修~売り上げ拡大の原理・原則(2日間)
売り上げ拡大に必要な要素を「釣り堀・えさ・腕」の釣りの視点を参考に学ぶ研修です。
1日目はまず、量と質を兼ね備えたデータベースの整備の仕方や顧客リストの作り方を学びます。そのうえで、営業の武器となる自社Webページや提案書のポイントを整理し、実際に訴求力のある提案書を作成するワークに取り組みます。
2日目は、成果の上がる営業チームの作り方や必要な人材をどのように確保していくかなどの営業マネジメントの要諦を学び、採用に向けた求人票の作成に挑戦します。最後には、勝てる仕組みを作るための具体的なKPI設定や営業戦略の立て方に触れ、便利なマネジメントツールも紹介します。
トップマネジメント研修~役員・部長が知っておくべき人事戦略(2日間)
組織の業績拡大を下支えし、加速させるための人事戦略に焦点を当てた2日間研修です。創業直後の企業は売上・利益確保が最重要課題となりますが、中長期的に組織を発展させていくためには組織・人づくりにも目を向けることが必要です。
1日目は組織デザインについて学び、自社の課題や成長フェーズを踏まえた組織体制や育成・採用の望ましいあり方をメンバーとディスカッションします。2日目は育成・採用の具体的な進め方を学びます。自社で求められる人材要件を言語化し育成計画を立てるワークや、求職者とのマッチング率や訴求力を高めるための求人票作成ワークを通じて、実態に適った具体的な人事戦略を考えます。





