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ENERGY vol.05(2021年春号)掲載

PICKUP

業界特有のKPI9選

組織目標の達成に向けた活動状況を測る上で、KPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標)という指標を設けて管理しているところも多いのではないでしょうか。このKPIは、経営の最終的な目標である「利益」や「売上」の達成に直結する指標として、組織(事業)ごとに設定されます。ここでは、業界別の特有かつ代表的な指標とされる数字を集めました。利益を上げるうえで何が重要な要因となるのかを適切に見極めるためのヒントとして、ぜひ異業種の数字もご覧いただければと思います。

  • kpi01

    在庫回転率小売業の場合

    小売業の場合

    一定期間において在庫が何回入れ替わっているかを測る数字です。この数字が高いほど、仕入れた商品がテンポよく売れていることを意味し、利益をあげているかどうかを評価する1つの指標となります。

  • kpi01

    コンバージョン率

    通販サイトの場合

    WEB上の通販サイトにアクセスしたユーザーのうち、何%が目的の最終行動(商品購入)に至ったかを示す数字です。アクセス数が、もともとの知名度や宣伝広告費に影響されやすいのに対し、コンバージョン率は、サイトの見やすさやターゲティングの適切さで変動します。コンバージョン率の高さが、ユーザーにとって「良いサイト」かどうかを見極めるための指標となります。

  • kpi01

    RevPAR

    ホテル業の場合

    「平均客室単価」と「客室稼働率」を掛け合わせた数字のことです。通常この両者は拮抗関係にあるため、繁閑の時期を見極めつつ、価格と予約状況のバランスを見ながらRevPARの最大化を図ることが求められます。

    販売可能な客室1室あたりの収益

  • kpi01

    在庫充足率

    書店の場合

    会社(本部)が在庫として持つことを推奨している本のタイトル数に対し、実際に店舗で確保できている本のタイトル数の比率を表す数字です。
    売れ筋商品を十分な在庫数をもって確保し、売り逃しを無くすことはもちろんですが、商品の品揃えを担保し魅力的な店頭を維持するためには、この数字を1つの指標として管理することが有効です。

  • kpi01

    運行効率

    物流業の場合

    実車率×稼働率×積載率で算出される数字で、トラック輸送における総合的な効率性を測る指標となります。

  • kpi01

    呼損率

    コールセンターの場合

    「お客さまが電話をかけた回数」に対する「電話がつながらなかった回数」の割合です。この数字が高くなるほど、お客さまの問題解決が足止めされ、コールセンターに対する満足度は下がります。
    呼損率を下げるためには、「回線数を増やす」か、お客さま応対の品質を下げずに「1件あたりの応対時間を短くする」ことがカギとなります。

  • kpi01

    FL比率

    飲食業の場合

    FLとは、F=Food(原価、材料費)と、L=Labor(人件費)の頭文字をとったもので、飲食業を営む上での中核的な費用です。FL比率とは、この2つの費用の合計を売上高で割った数字で、その店舗が利益をあげているのかどうかを判断する指標の1つです。

  • kpi01

    歩留まりと不良率

    製造業の場合~その1

    原料の投入量に対する実生産量の割合が「歩留まり」であり、製造した全商品に占める不良品の割合が「不良率」となります。「歩留まり」は生産性(つまり利益があがるかどうか)に焦点が当たっているのに対し、「不良率」は信頼性に焦点を当てています。

  • kpi01

    設備稼働率

    製造業の場合~その2

    生産設備の能力に対して、実際にどのくらい稼働しているのかを表す数字です。設備稼働率が低いと、想定よりも生産ができていないことになります。逆に、設備の生産能力以上に稼働させようとすると、設備への過度な負荷をかけると共に、それを動かす人件費も割高になります。製造現場においては、この数値を適正な水準に保つことが重要です。

あらゆる業界でKPIは重要

これらの指標はどれも代表的なものの1つに過ぎません。高い成果を上げている組織は、成果を上げるうえで何が重要な要因となるのかを適切に見極め、KPIに設定しています。
経営戦略は組織によって様々ですが、その効果を測るためにもっとも有効な手段が指標化(=KPI化)であることは共通しています。適切なKPIを設定し、数字で効果を測ることが、より生産性の高い活動に繋がっていくのです。

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vol.13は「リスキング」がテーマです。ビジネスパーソンへの教育で今注目されている「リスキング」。激動の時代に対応するためにも、組織が理想とするリスキングを確立させていくことが求められます。 本誌では、組織、個人、人事・研修担当それぞれがリスキングをどのように捉えているのか、アンケート調査などから浮彫にしていきます。

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