指導のばらつき、どう防ぐ?新人育成を支えるOJT監督者の役割とは

新人育成には組織全体で取り組む
新人育成は、個々の部下を成長させるだけでなく、組織の未来を築く重要な仕事です。新人育成が軌道に乗り、新人が上司や先輩と積極的に交流するようになると、組織内のコミュニケーションが活発になり、チームワークも向上します。新人には早期に組織の一員としての自覚を持ち、積極的に業務に取り組むようになってほしいものです。
では、効果的な新人育成とは、具体的にはどのようにして実現するのでしょうか?
効果的なOJTのポイントは一貫性
鍵を握るのは、OJT監督者です。OJTを直接行う指導担当者が複数いる場合、それぞれが独自の方法で育成を行うと、育成される新人のスキルや知識のばらつきが生じてしまいます。指導担当者を束ねるOJT監督者が方針を示すことで、新人は統一された基準で教育を受けることができます。
指導のばらつきが生じやすいのは、指導担当者の指摘や伝え方がズレている場合です。
なぜ指摘しているのか、新人に伝わっていない場合
OJT監督者は、指摘の理由を新人が理解できているか観察する必要があります。指導担当者の指摘には理由があるはずですが、それが新人に伝わっていない場合、同じミスを繰り返します。指導担当者は何度も同じ指摘をしなければならず、新人は理由もわからず叱られ続けることになります。
新人の言い分をきいていない場合
指導担当者が新人にミスや遅れの理由を説明させていない場合、新人に言い分を尋ねることも重要であると伝えます。理由によっては、その新人には別の支援が必要かもしれません。
指摘の内容自体がズレている場合
指導担当者が指摘した内容そのものが基準からズレている場合、指導担当者が誤解している部分は、そのまま新人に伝わってしまいます。指導担当者と個別に話す時間を取り、具体的な改善点を伝えましょう。
OJT監督者によるマネジメントは、指導担当者の育成にもつながります。先輩社員が新人の指導に関わることで、自身のスキルや知識を再確認し、リーダーシップを発揮する機会が増えます。組織全体のリーダーシップ層が厚くなり、将来的な経営陣の育成にも寄与します。
OJT監督者研修
OJT監督者研修は、直接新人を指導する指導担当者を部下に持つ皆さまを対象としています。担当者に指導を任せきりにせず、部署や組織全体でOJTを戦略的に進めることで、効果的な部下育成が実現します。ケーススタディでは現場で起こりがちな「OJT担当者が困る事例」をもとに、どのように支援すべきかを検討します。
よくあるお悩み・ニーズ
- 今のOJT担当者が何につまずくのかがわからない
- 効果的な育成、指導ができる環境整備がしたい
- OJTが困る場面に適切に関与したい
本研修の目標
- OJT担当者のサポーターとしての役割を理解する
- 現代のOJT担当者が不安に思うことを理解し、育成指針を示すことができる
- OJT担当者への適切な支援の仕方とかかわり方がわかる
セットでおすすめの研修・サービス
階層別OJTトータル強化プログラム~計算された組織教育で成長を加速させる
本プログラムでは、階層(部長、課長、中堅、若手)ごとに、求められる役割と為すべき人材育成を再定義しました。立場に応じて最適化したプログラムにより、現場と受講者の立場に合ったOJT研修を実施します。
階層別テスト(初級管理職向け)
課長以上~部長未満を対象とした階層別テストです。ビジネス場面で必要な「知識」を問うとともに、ケーススタディなどを通じてそれを「活用できる力(活用力)」を測定します。意識調査ではなく、各階層に求められるスキルや能力問うテストのため、個々人のスキルレベルを数値で把握できます。
OJT監督者講座~OJT担当者を支援し、戦略的に部下を育成する
OJT監督者としての役割を理解し、効果的な部下育成のサポート方法を学びます。 特に、現代の若手社員を指導するOJT担当者が抱える悩みや不安に焦点を当て、それらを解消するための具体的な方法を詳しく解説します。
部下や後輩の成長を通じて組織全体の成長を目指したいOJT監督者や、OJT担当者を含む職場全体のレベルアップを図りたい方におすすめです。