たかがワンペーパー、されどワンペーパーの重要性を知る
自分が伝えたいことを簡潔なワンペーパーとして表現することは、ビジネスの世界では極めて当たり前に求められることです。しかしながら、現実には「説明するための文章がまわりくどくなってしまう」「作成に時間がかかってしまう」「結局何を一番伝えたいのか分からなくなる」など、悩みを抱える方も多いと思います。では、どうやって解決したらよいでしょうか。
求められるのはスピードをもって次のアクションにつなげること
自分の考えた企画を提案する、お客さまにプレゼンする、会議で報告するなど、簡潔なワンペーパーを作成する機会は決して少なくありません。
しかし、作成に時間が掛かったり、相手にうまく伝わらず説明に時間を要したり、更には作成し直すなど、いわゆるムダな時間が発生しているのが日常ではないでしょうか。
一方で、目的から考えるとワンペーパーに求めれるのはスピードです。ワンペーパーの目的は、例えば企画を具現化するために動き出す、お客さまに購入の判断をしていただく、会議の結論を早く出すなど、何らかの次のアクションにつなげることです。
ワンペーパーの3つのメリット
改めて、ワンペーパーのメリットを整理しておきましょう。
メリット1:数秒でメッセージを読み解くことができる
数十ページにもわたる資料を確認するよりも、一枚の資料を確認するほうが、読み手にとっては負担が少なくなります。書き手にとっても、作成した資料をすぐに読んでもらえることや後回しにされにくいことは、大きなメリットとなります。
メリット2:構成が単純で、理解しやすい
一枚の資料に情報をまとめるためには、構成が重要となります。ワンペーパーは、読み手目線で構成をなるべく単純に組み立てるため、必然的に理解しやすい資料となります。
メリット3:内容が厳選されていて、要諦を掴みやすい
一枚の資料にあれこれ盛り込むことはできないため、本当に伝えたいことに絞る必要があります。盛り込む内容を考える過程で情報を整理でき、書き手にとってもワンペーパーで何を成し遂げたいのかが明確になります。また、読み手にとっても、あれこれ情報が盛り込んである資料よりも、厳選された内容のほうが頭にすんなりと入っていきやすいものです。
つまり、スピードをもって、正確な内容として相手に伝わるということです。
相手を動かすワンペーパーを作成する5ステップ
そうはいっても、やみくもに作成を進めるだけでは、短時間で簡潔な分かりやすい資料はできません。必要なことはステップを踏んで、確実に作成することです。
ステップ1:事前準備~資料の目的・項目を決める
- ターゲット・メインメッセージを明確にする
- 標題、見出し、詳細内容に何を書くかを整理する
ステップ2:分かりやすい資料構成を考える
- レイアウトの基本をおさえる
- 書くべき情報の順番・配置を考える
ステップ3:簡潔で分かりやすい表現にする
- 分かりやすい文章を作成する
- 効果的な図解法を用いる
ステップ4:印象に残る表現を考える
- キャッチ―な標題・見出しをつける
- 読み手目線で表現を考える
ステップ5:資料作成後~最終調整・確認
- 求められる完成度に合わせて最終チェックをする
- 「レイアウト」「文字のサイズやフォント」「色」「誤字脱字」を確認する
以上が簡潔で分かりやすい資料を作成する5ステップになります。これらの方法を実践することで、読み手に迅速な行動を促すワンペーパーを作成することができます。
分かりやすい資料の作り方研修~相手に印象を残すワンペーパーの基本
本記事でご紹介した内容を学べるのが、「分かりやすい資料の作り方研修~相手に印象を残すワンペーパーの基本」です。
ステップごとにポイントや具体例もあり、最後には総合演習として実際にステップに沿って、ワンペーパーを作成するので、理解を深められます。
本研修の目標
- 分かりやすいワンペーパーを作成するための5つのステップを理解する
- 相手が欲しい情報をふまえ、印象に残るキャッチ―な表現を考えられるようになる
- 情報を整理して、要約・図解できるようになる
受講者の声
- お客様提案資料作成に活かしていきたい。グループワークを通じてメンバーとたくさん意見交換ができ、貴重な経験になった
- ワンペーパーにまとめていく術をしっかりと身につけることで、思考の整理やプレゼンテーション能力の向上にもつながると思った。フレームワークを都度意識しながら日常業務に励みたい
- 読み手がメインメッセージを読み取りやすい文章作成を心がけたい。業務上の変更点が多々発生しており、それをうまく伝えるための資料づくりに活かしていきたい
セットでおすすめの研修・サービス
プレゼンテーション研修~相手を動かす3つの要素を習得する
プレゼンテーションの目的とは、相手に情報を提示し、理解・納得を得たうえで、行動を起こしてもらうことです。そのため本研修では、伝える内容、伝える技術、伝える手段の3要素を柱にしてプレゼンテーションの方法を学びます。
図解力向上研修~情報を整理し、分かりやすくする編
本研修では、図解化の基本的な手法と、図解化するための基本となるロジカルシンキングの基礎を学習します。図解方法の種類や使い方などの基本的なことを座学で学び、文章やデータの図解化ワークを通じて、現場で実践ができる応用力を身につけます。
ロジカルシンキング研修
「ロジカル(論理的)である」ということは、筋道が通っていて、矛盾がないことを指します。分かりやすい資料を作成するためには、内容が論理的に整理されていることが大切です。本研修では、ワークを通じて思考法を実際にビジネスの現場で使える状態を目指します。