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アドラー心理学で部下のモチベーションを向上させる~「勇気づけ」3つのポイント

アドラー心理学は、アルフレッド・アドラーが創始した理論です。アドラーは、フロイトやユングと並ぶ20世紀初頭の重要な心理学者の一人です。

アドラー心理学の重要な概念のひとつが「勇気」です。勇気とは、「困難を克服するための活力」を指します。この理論では、部下が困難を乗り越え、自分で課題を解決できるようサポートする行為を「勇気づけ」と呼びます。上司がこの「勇気づけ」を行うことで、部下は自律的にモチベーションを高め、前向きに仕事に取り組むようになります。

アドラー心理学にもとづく、部下を勇気づけるための3つのポイント

ポイント1:部下に尊敬を示す

アドラー心理学では、上司と部下の関係は「上下」ではなく「横」の関係で捉えるべきだと指摘しています。「横」の関係を築くためには、部下に対して尊敬を示し、対等な関係を維持することが重要です。上司として部下を尊敬する態度は、部下に安心感を与え、信頼関係を深める基盤となります。

ポイント2:部下自身で問題を解決するようサポートする

アドラー心理学には「課題の分離」という言葉があります。これは、自分の課題と相手の課題を明確に分けて考えることです。他者が抱える問題や課題に過度に介入せず、その人自身が解決できるようサポートすることが重要です。

上から「こうすべきである」と命令をすることは、部下自身で考えることを妨げます。主体的に考える習慣ができず、いつまでも受け身な姿勢で仕事に取り組むことになりかねません。課題の分離の考え方に則り、部下自身の力で判断・決断することのサポートが自身の仕事と心掛けましょう。

ポイント3:部下に注意する際は、未来質問を活用し、目的論で考えさせる

部下を勇気づけるためには、叱る際の言葉にも注意が必要です。「これくらいのことは自分で考えてやらないとダメだよ」や「もう〇年目なんだから、一人でやってよ」といった言葉は、部下の自信を失わせ、モチベーションを低下させる原因となります。また、部下のやり方を否定し上司の方法を押しつけると、部下は劣等感を感じ、勇気をくじくことにつながります。

部下に注意する際は、原因論ではなく目的論で考えさせる「未来質問」を意識しましょう。例えば、クレームを受けた場合、「なぜこのクレームが起きたのか?」などの過去質問ではなく、「次はどうすれば同じクレームを避けられるか?」といった未来質問をします。

目的論で考えさせることで、成長を促し、部下のモチベーションを高めることができます。

部下モチベーション向上研修~アドラー心理学を活用し、部下を勇気づける

本研修では、アドラー心理学を活用して部下のモチベーションを向上させるためのポイントを学びます。部下を勇気づけるためのトレーニングを行い、現場で実践できることを目指します。

アドラー心理学にもとづく部下の勇気づけは、単なる指導や叱責ではなく、部下の成長をサポートし、自己肯定感を高めるための手法です。部下を尊敬する心を持ち、部下に自律的に考えさせることで、部下は成長し、困難を乗り越える力を養います。また、未来に焦点を当てた指導を意識することで、部下は前向きに仕事に取り組むようになります。

これらの実践を通じて、健全で生産的な職場を作り、部下のモチベーションと自律性を引き出しましょう。

研修のゴール

  • 部下を成長させるのに有効な、上司・部下の適度な距離感や関係性について学ぶ
  • 上司として、部下のモチベーション向上を妨げない振る舞い方を知る
  • 部下に失敗を恐れず挑戦することを促すための、コミュニケーションの取り方を理解する

受講者の声

  • 同じような内容でも伝え方によって、受け取り手の感じ方が全然違うことに気がついた。ポジティブな伝え方を意識したい
  • 部下に興味をもつ大事さを痛感した。これからは部下に興味を持ち、折りを見てキャリアの話をしようと思う
  • 「ダメ出しは勇気の挫き」という言葉が印象に残った。Iメッセージの活用はすぐにでも実践可能なので、意識して取り入れる

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部下モチベーション向上研修~風通し・見通しをよくするコミュニケーション

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特に部下・後輩とのコミュニケーションの取り方や、業務の具体的な指導や割振りの仕方など、ワークやケーススタディを通して習得していきます。

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部下モチベーション向上研修~行動経済学を具体的シーンの中で活用する

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部下とのコミュニケーション実践研修~心理的安全性の高い職場を作る

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