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世界史上最強のPDCA~比類なきミッションとパッションで仕事を進めた人々

PDCA――。

仕事の進め方について考えたことのある人なら、おそらく誰もがこの言葉を知っているでしょう。

「PDCAなんて、できて当たり前」「今さらPDCAだなんて、わざわざ口にするのも恥ずかしい」と思っている人もいるかもしれません。しかし、PDCAを見くびってはいけません。人類の歴史を見渡すと、異次元のPDCAを高速回転させて、世界を変えた人々がいます。彼らは「自分がやらなければ」という使命感に駆られ、とてつもない情熱でPDCAを回しました。

本記事では、P(Plan=計画)D(Do=実行)C(Check=確認・検証)A(Action=改善)のそれぞれについて、業績の偉大さと知名度を考慮した独自基準で、世界史上最強クラスの人物を挙げていきたいと思います。ぜひ、ホモ・サピエンス代表ドリームチームから、ミッションとパッションを受け取って、あなたのPDCAをより熱く回すためのエネルギーにしてください。また、あなたの組織の若手の方に、ぜひ本記事を読んでもらってください。

史上最大のP(Plan=計画)

人類史上、最も壮大で輝かしい「計画」は何か――それはやはり、アポロ計画ではないでしょうか。1961年から72年にかけて、アメリカ航空宇宙局(NASA)が行った、月への有人宇宙飛行計画です。1969年にはアポロ11号が、見事に人類初の月面着陸に成功しました。

この、科学技術史のひとつの頂点ともいえる偉業を計画したのは、アメリカ合衆国第35代大統領、ジョン・F・ケネディ(1917~1963)です。1961年、ケネディが大統領に就任したとき、アメリカは宇宙開発で、ソ連に大きく水をあけられていました。それでもケネディは同年5月、議会でこう宣言したのです。「この10年が終わるまでに、人間を月に送り、安全に地球へ帰還させる」と。

アメリカを、人類の可能性の最前線に立たせたいという使命感

当時のNASAには、その技術はまだありませんでした。予算も、人材も、経験も、すべてが足りていませんでした。それでもケネディは、ゴールを先に宣言し、そこから逆算して計画を組み立てました。ケネディを駆り立てていたのは、アメリカを、人類の可能性の最前線に立たせたいという使命感でした。ケネディ自身は1963年に暗殺され、月面着陸を見届けることはかないませんでしたが、彼の宣言が灯した情熱の火は消えず、アポロ11号の月面着陸につながったのです。

ミッションとパッションがそろったとき、計画には命が宿る。アポロ計画は、そのことを人類史上最大のスケールで証明しました。

史上最強のD(Do=実行)

「発明王」の異名を持つトーマス・アルバ・エジソン(1847〜1931)は、生涯で1,093件もの特許を取得しました。白熱電球、蓄音機、映写機といった、現代生活の基礎となるいくつもの発明を成し遂げた彼は、史上最強の「実行」の最有力候補のひとりといえるでしょう。じつは白熱電球は、エジソンが初めて発明したわけではありません。たとえばイギリスの科学者ジョゼフ・スワン(1828~1914)は、エジソンよりも早く電球を発明していました。

多くの家庭に、安定して使える光を届けたいという使命感

しかし、白熱電球を、多くの家庭で安定的に使える形にしたのはエジソンです。その開発物語は、エジソンのすさまじい「実行」力を象徴しています。舞台は、ニュージャージー州メンロパークにエジソンが作った研究所、人呼んで「発明工場」。化学者・機械工・ガラス職人・数学者など、異分野の専門家たちで構成されたチームを率いて、エジソンは1878年、白熱電球の実用化に挑みました。特に重要なのは、電気を流すことで高温になり光を発するフィラメントです。

それに適した素材を、エジソンのチームは必死で探しました。試したフィラメントの素材は、6,000種類にのぼります。プラチナ、銅、あらゆる植物繊維を使って、実験が繰り返されました。1879年、炭化させた木綿糸で、約14時間の連続点灯に成功。さらに、たまたま研究室にあった扇子の骨に使われていた竹を試してみると、良い結果が得られたので、フィラメントに最も適した竹を世界中から探し、ついに日本の京都の竹を見つけ出して、1,200時間連続点灯を実現したのです。

エジソンを駆り立てていたのは「多くの家庭に、安定して使える光を届けたい」という使命感でした。彼の輝かしい発明の数々は、ミッションに裏打ちされた、圧倒的な実行量の結果だといえます。

史上最深のC(Check=確認・検証)

人類史上、最も徹底的に「検証」し、最も深く「確かめ抜いた」人物としてご紹介したいのは、ポーランド出身の化学者、マリー・キュリー(1867〜1934)です。彼女は「放射能」の名づけ親として知られています。彼女以前に、フランスの物理学者アンリ・ベクレル(1852~1908)が1896年、ウランという鉱物から目に見えない光線のようなものが出ていることを発見していました。

マリーは夫のピエール・キュリー(1859~1906)とともに研究を進め、1898年、光線はウランの原子から出ていること、ウラン以外の物質も光線を出すことを突き止めました。その光線のようなものを「放射線」、放射線を発する性質を「放射能」、放射能を持つ物質を「放射性物質」といいます。マリー・キュリーは放射能を研究することで、それまで人類に知られていなかった、ポロニウムやラジウムといった元素を発見しました。その過程は、ひらめきや偶然に頼るものではありませんでした。

キュリーの真骨頂は、「本当にそうなのか」を、何度でも確かめる執念にありました。ウラン鉱石から未知の放射性物質を取り出すために、彼女は何トンもの鉱石を精製し、放射線のわずかな変化を測定し続けました。測定値に少しでも揺らぎがあれば、その原因を突き止めるまで実験をやり直し、結果が再現されなければ、けっして結論とはしませんでした。そうした、気の遠くなるような検証の積み重ねによって、はじめて「新しい元素が存在する」という確証にたどり着いたのです。

自然の真理を、曖昧なままにしておきたくないという使命感

キュリーを駆り立てていたのは、「自然の真理を、曖昧なままにしておきたくない」という使命感でした。そして、どれほど魅力的な仮説であっても、データがそれを支えなければ、彼女は決して受け入れませんでした。逆に、どれほど地味であっても、繰り返しの検証に耐えた事実だけを、彼女は積み上げていきました。計画を立てることも、実行することも重要です。しかし、それが本当に正しいのかを確かめなければ、すべては砂上の楼閣になってしまいます。

キュリーの仕事は、そのことを静かに、しかし圧倒的な説得力で示しているのです。ミッションとパッションが、検証という営みを極限まで深めたとき、事実は揺るぎないものになります。キュリーのCは、人類が「正しさ」に到達するための道筋そのものだったのです。

史上最高のA(Action=改善)

アルベルト・アインシュタイン(1879~1955)といえば、「天才」の代名詞として知られていますが、彼がとてつもない「改善」を成し遂げた人だということはご存じでしょうか。彼は、当時最先端の理論をつくりあげたにもかかわらず、その弱点に正面から向き合い続けて、ついにはさらなる高みに達し、宇宙の秘密を解き明かす驚異的な理論を構築したのです。

1905年、当時スイスの特許局に勤めていたアインシュタインは、特殊相対性理論を発表しました。これは、当時の物理学者たちを悩ませていた、ニュートン力学とマクスウェル電磁気学との不整合を解決する画期的な理論だったのですが(詳細はここでは割愛)、この理論から導き出される結論は、信じがたいものでした。

  • 物体の運動が光速に近づくほど、その物体に流れる時間は遅くなる
  • 物体の運動が光速に近づくほど、その物体は空間的に縮んで見える
  • 光速を超えた運動や情報伝達は不可能である

これは現代の目から見ても、日常的な常識からはかけ離れた内容ですが、数えきれないほどの実験や観察によって実証されている、科学的な事実です。アインシュタインは、この法則の発見だけでも、人類史に名を遺したでしょう。

しかし、この特殊相対性理論には、欠点がありました。ふたつのものをうまく扱えなかったのです。ひとつは、物体が動く速さを変える加速度運動。もうひとつは重力です。アインシュタインは、これらを説明できない理論は、宇宙の真理を説明する理論とはいえないと考えました。そして、自らの理論に加速度運動と重力を組み込むため、非常に難しい数学の習得に取り組むなど、情熱に燃えて試行錯誤したのです。

全宇宙を支配している、普遍的な物理法則を解き明かしたいという使命感

そして10年の時を経てグレードアップされた相対性理論が、一般相対性理論です。これこそ、人類史上最高クラスの「改善」、PDCAのA代表だといえるでしょう。一般相対性理論からは、次のような結論が導き出されます。

  • 大きなエネルギーがあるところでは、時間がゆっくり流れる
  • 大きなエネルギーがあるまわりでは、空間が曲がる

一般相対性理論の「一般」という言葉には、「加速度運動も重力も含めた、宇宙のすべてを説明できる法則」という意味が込められているといえます。そんな法則を発見できたのは、アインシュタインが「全宇宙を支配している、普遍的な物理法則があるはずだ」と信じ、それを解き明かすことを自分の使命だと思い続けていたからです。一般相対性理論は現在も、人間が宇宙を探究する際の、最も頼れる武器となっています。

ミッションを動力に、パッションで史上最強のPDCAを回せ

世界を、時代を、そして運命を変えてきたのは、いつも「形式的なフレームワーク」ではなく、その内側で燃えさかる比類なきミッションとパッションでした。ケネディの掲げた壮大な夢、エジソンの執念の試行、キュリー夫人の徹底した探求、そしてアインシュタインの止まらない改善。彼らに共通しているのは、自らの使命感でPDCAを回し続けたことです。

もし今、あなたのPDCAが停滞しているのなら、足りないのはスキルではなく、魂を突き動かす火種かもしれません。「なぜ、自分がやるのか」「この先に、どんな未来を創りたいのか」。ホモ・サピエンス代表の先人たちが証明した通り、強烈な情熱さえあれば、PDCAというエンジンはどこまでも高く、遠くまであなたを運んでくれます。

<熱意と覚悟のマインドセット>主力となる人のための仕事の進め方研修(2日間)

インソースでは、ミッションとパッションを持ってPDCAを回すことの大事さを、特に若手層の方々に学んでいただける研修をご用意しています。

本研修では、高い目標を立ててPDCAを回すための、具体的な方法を見ていくだけでなく、偉業を成し遂げた歴史上の人物たちのエピソードもふんだんにご紹介し、これから主力となっていく人たちのハートに火をつけます。

よくあるお悩み・ニーズ

  • 熱意をどのように仕事に活かせばよいのかわからない
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本研修の目標

  • モチベーション高く、使命感を持って仕事に取り組むマインドを醸成する
  • ミッションをもとにビジョンや、業務の目的・目標を考えられる
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