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ナレッジマネジメント

ナレッジマネジメント(Knowledge Management)とは、組織の業務を最適化するために、ハイパフォーマーの仕事のノウハウ・コツや、組織に必要な情報を整理して、全社に浸透させる段取りや仕組みづくりのことを言います。

1990年代、日本の経営学者である野中郁次郎が提唱した「知的創造理論」と、その中で紹介された「SECI(セキ)モデル」というフレームワークが、現在浸透しているナレッジマネジメントの考え方の始まりです。企業のナレッジを共有化して、新しい知識の進展に結び付けるという経営手法は、ものづくりに長けた日本の製造業の成功の秘訣として世界中から注目されました。

また、団塊世代が大量退職した際にも問題なりましたが、終身雇用が崩れ人材の流動化が進む現代では、属人化したノウハウやナレッジがある日突然失われるリスクが顕在化しています。そのため、組織的なナレッジマネジメントを行う仕組みづくりが急務となっています。

ナレッジマネジメント理論によると、知識には2つの形があります。
① 形式知:経験などを文書化した作業マニュアルなどの「組織的な知」
② 暗黙知:ベテランの経験知識やノウハウなど、言語化するのが難しい「個人的な知」

この個人が持つ暗黙知を言語化し、形式知にして組織的に活用できるようにすることが、ナレッジマネジメントの重要なポイントです。しかし、臨機応変な対応の仕方など、口頭で説明するのが難しいノウハウやコツを言語化するのは至難の業です。

本人が言語化しづらいと感じるノウハウやコツでも、第三者によるヒアリングによってナレッジを"抽出"することができます。ナレッジの保有者に対し、「自分だったら、同じような業務の進め方や判断ができるだろうか?」という観点でヒアリングをすると、誰でも読めばわかるマニュアルを作ることができます。

また、ケースバイケースの判断が求められる高度な営業・接客のテクニックなど、どうやってもマニュアル化できないような暗黙知は、ナレッジ保有者による「語り」や、継承する人自身の「体験」を通して伝えるのが有効です。勉強会やOJTの実施によって、高度な技能・知識の伝承が実現できます。

積み上げられた「組織の知」は、競合他社に対する差別化の武器、企業成長の要となる資産です。知識・技能ならびに業務効率の向上、属人化の解消、新しい知の創出など、様々なメリットのあるナレッジマネジメントに取り組み、組織力アップにつなげていきましょう。

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