株式会社インソース 代表取締役 執行役員社長
舟橋 孝之(ふなはし たかゆき)

理想を捨てる~ゆっくりでも勝てる|経営の方法論12

理想を捨てる~ゆっくりでも勝てる|経営の方法論12

※上記画像は生成AIで作成|AIのビジネス活用ならインソースのAI・DX推進サービスへ

高校生の時、テレビのニュースや周囲から流れてくる「優秀」な人の話を聞くと、だいたい絶望していました。自分はああいう人には永遠になれないなと。すごく優秀で人柄も良く、宇宙飛行士になった人、子供の時からスポーツエリートで、大学ラグビーのスター選手、数学の試験で満点を取った人、etc。私同様、常に焦りを感じながら生きている若い方は、多いのではないかと思います。

ステレオタイプの優秀さを追わない

大学生のときも、会社に勤めていたときも、そして経営者になり、60歳を超えた今でも、時々絶望しています。だいたい、何をやっても常にうまくいかないのです。とはいえ企業で働き、会社を経営していくなか、絶望に浸っている時間はありません。

いつからか「優秀な人には、自分は絶対になれない」「たぶん無理、絶対無理」この感覚を大事にしています。ステレオタイプの優秀を目指すという方針を取らないことで、今までなんとかやってきました。これは誰にでも優しい方法論だと思います。

時間を見方にする~スピード勝負と考えないこと

この年齢になって、若くステレオタイプの優秀な人と、ビジネスパーソンとして優秀な4、50代の人は、違うことを発見しました(たまにずっと優秀な人はいますが)。

学力試験で優秀な人は、短時間で課題が解けるという点で優秀だったのですが、ビジネスにおいては、優秀な人の二倍、三倍かけても、課題を解決できればいいのです。あきらめず、めげずに解くのを止めなければよいのです。優秀でない人には「時間をかけても解決する」という手段があるのです。タイパが悪いなどと気にしている場合ではありません。優秀でないなら、時間を自分の味方にするのです。

結果的に「時間をかけて、諦めずに結果を出した」人は、うまくいかないことが日常なので、少し上手くいけば「小さな幸せ」を感じることができ、次もささやかでもチャレンジしようと、結果的に粘り強く仕事をしている気がします。一方、「スピード勝負で、なにごとも速く課題を解決できて優秀だが、中長期的には伸び悩んでしまっている」人は小さな成功には浸れず、高い評価を求めて転職したり、起業家であれば事業内容を変えたり、別の何かに向かう傾向があると思います。

「やり遂げる」姿勢と熱意が大事~ゆっくりな人が上司や周囲から信頼を得る方法

ゆっくりな人は「やり遂げる」姿勢、ファイティングポーズを崩さないことが重要です。あらゆる仕事は、必ず誰かの助けが要ります。ゆっくりな人でも「やり遂げてやる」と粘っていれば、熱意にほだされて、周囲がだんだんと手伝ってくれるものです。時間がかかっても、やり遂げてしまえば、上司や周囲もあいつは根性があると、想定以上に評価してくれるものです。そんな風に仕事をしていると、次々と困難な仕事を任されるようになり、気が付いたら出世しているものです。

目標は低くても継続すればなんとかなる~カッコ悪いレベルの筋トレで10キロ減量

58歳の時、私は胆石手術の後、すごく太ったことを契機として、YouTube動画を参考に、筋トレを3年間続けました。結果、10キロ以上痩せ、体脂肪率も激減しました。

最初、何千とある筋トレ動画の中から、若くない私ができそうな、強度の低い筋トレ動画を選び、1日15分、1日やったら1日休むという、ゆるいルールで続けました。減量のプロセス毎に最適な方法を模索しながら、今でも続けています(ちなみに体幹を鍛えるプランクと腹斜筋を鍛えるトレーニングを行った結果、ごく短期間でウエストが細くなりました)。

過去、何度も減量に失敗していますが、ちょっとカッコ悪いレベルの筋トレで、大幅な減量に成功しました。目標や困難を乗り越える際、低いレベルの目標を設定し、さまざまなアプローチを継続すれば、時間が味方してくれ、大きな成果につながるものです。

自らの業務を年に4つ改善できれば大出世

簡単そうに見えて、なかなかできないのが仕事の改善です。小さな改善でもコスト効果は大きなものになります。例えば、年収600万円の方が毎日実施している作業が、わずか10分間短縮されると、年間約10万円、10年で約100万円と凄いコスト減になります。

リーダーと呼ばれる方々は、自分がかかわる業務で、年間4件の業務改善を目指して欲しいと考えています。例えば、各自がばらばらだった日報の書き方を、チーム内で統一するなど、「がんばれば3日間で改善できる」と思えるもので十分です。まず着手し、あきらめず、時間がかかってもやり遂げれば良いのです。

優秀なリーダーなら数日でできることが、3ヶ月かかるかもしれません。いずれにしても3ヶ月に1つ改善すれば良いのです。改善を継続していく中で、みなさんの部下も感化され、同様に改善を進めるようになります。その結果、チームの生産性は飛躍的に改善されます。

私の経験から申し上げると、残念ながらほとんどのリーダーは、たった年4件、3ヶ月に1件の業務改善をやろうとはしません。なので、鈍くさくても、自らの業務なりセクションで3ヶ月に1件、改善を続けていけば、時間はかかるかもしれませんが、みなさんは想像以上に高く評価されると思います。少なくともインソースでは大出世間違いなしです。
※なお、3ヶ月に1回の業務改善の件は、インソースの研修では「段取り研修」に含まれています。

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<本記事の筆者>
株式会社インソース 代表取締役 執行役員社長
舟橋 孝之(ふなはし たかゆき)

1964年生まれ。神戸大学経営学部商学科卒業後、株式会社三和銀行(現・株式会社三菱UFJ銀行)に入行し、システム開発や新商品開発を担当。店頭公開流通業で新規事業開発を担当後、教育・研修のコンサルティング会社である株式会社インソースを2002年に設立。2016年に東証マザーズ市場に上場、2017年には東証第一部市場(現プライム市場)に市場変更。

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