(1)ビジネス文書の頭語と結語

番外コラム

(1)ビジネス文書の頭語と結語

「拝啓」に対応する結語は?
~ワープロの入力オートフォーマット機能を使えば簡単

最近、メールで済ますことが多くなってきたとはいうものの、ビジネス上、文書を書く機会が少なくありません。現代ではパソコンで文書を書くことが一般的になり、手書きではうろ覚えの漢字も、カナ漢字変換さえ間違えなければ、便利なものです。

ワープロの入力オートフォーマット機能を使いますと、頭語の「拝啓」と入力すると対応する結語「敬具」が表記されます。改めて、ワープロの威力を痛感するものです。

考えてみれば、頭語・結語も、「拝啓」-「敬具」か「前略」-「草々」くらい使えれば十分な時代になりました。畏まった手紙など書くことがなくなった証左です。

謹啓に対応する結語は?~「謹白」だけではない

「謹啓」という頭語をご存じでしょうか? 畏まった文書の場合、拝啓よりもこの「謹啓」を使います。見たことはあっても、自分で使った経験のある方は少ないでしょう。これも、ワープロの入力オートフォーマット機能を使えば、「謹啓」に対応する結語は、「謹白」と出てきます。便利です。

しかし、昔の人は、必ずしも、「謹啓」に対する結語は、「謹白」とは限らなかったようです。というよりも、「謹白」は少数派です。太宰治の手紙などを見ると、謹啓に対応する結語は「頓首」とか「再拝」を使用していました。現在でも、日本郵便のホームページは、「謹啓」に対応する結語として「敬具、謹言、謹白、頓首、敬白」で、許容範囲が広いのが特徴です。

私の「謹啓」の結語遍歴

このような状況で、私はどのようだったのでしょうか? 若い頃は、「謹啓」に対して、「再拝」を使用していました。先ほどの太宰治などのモノマネをしていたわけです。

しかし、私が勤務していた銀行が出していたハンドブックにたまたま遭遇したところ、「謹言」でした。私は、この時点で「謹啓」なら「謹言」と宗旨変えしました。

そして、現在は、ワープロの入力オートフォーマット機能による「謹白」になったのでしょうか? 実は、21世紀になって、「謹啓」など使うことがなくなりました。私にとっては、「謹啓」は死語になったというわけです。

世の中の変化は、このような頭語・結語にも影響しています。齢50も半ばになりますと、好むと好まざるとにかかわらず、いろいろ経験をさせられるものです。

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