「成長企業の人材育成」

安藤弘一講師「管理職に求められる能力について」
 

成長企業におけるパワハラ・セクハラ防止

 -ハラスメント対策は企業の内部統制課題という視点が必要-


企業組織が健全に機能しているか否かについて省察する尺度は、さまざまに存在すると思います。

ことセクハラ、パワハラの発生する素地をしっかりと管理することは、企業組織の健全な発展を担保することにつながると思います。

この意味で、企業におけるハラスメント対策は単に労務管理対策上での重要なテーマにとどまらず、組織機能を統治していく「広義の内部統制課題」であるとの位置づけが必要であると思います。

■ハラスメント対応は企業文化の成熟度を映し出す

一般的にはハラスメントの発生を企業が認識する段階は、現象的な端緒として「インターネットの掲示板への悪口」(風評)や「内部告発」による訴訟などからです。しかし、「意識したとき」とは既にその事象が「顕在化」しているということを意味し、企業内部の人材管理のあり方を問われるのみならず、「取引先との関係悪化」をも生みだします。

ハラスメント対策は「企業組織の文化形成の成熟度を高めていくことである」との位置づけが緊要であると思います。ハラスメント対策が企業の文化形成であるとは、単に「注意をしたいがなかなかいいにくい...」「この発言はハラスメントに当たる...」という具合に適正な業務指導をすることへの萎縮や躊躇、さらには「言葉狩り」に終始することなく、全般的なマネジメントの健全性を作り出していくことであると思います。

■セクハラとパワハラの相違点

セクハラについては、「セクハラ防止と苦情処理のための雇用管理上の措置を義務付」(平成18年の厚労省告示615号による「指針」)で、具体的に講じるべき措置が明示されてきました。

一方でパワハラについては2012年1月30日、厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ」で、「職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義されました。

この行為は「上司から部下に行われるものだけでなく、先輩・後輩間や同僚間、さらには部下から上司に対して様々な優位性を背景に行われるものも含まれる」というものです。しかし、パワハラはセクハラと異なり、防止措置を義務付けている法律規制は存在していません。

しかし、民事上では企業組織と実際にパワハラの当事者である個人への責任が発生します。そこで問われる責任とは次のようなものです。

 1.債務不履行責任
 2.不法行為責任
 3.職場環境配慮義務違反
 4.使用者責任
 5.損害賠償責任

パワハラでの訴訟の特長は、主たる争点が、適正な指導・教育の範疇なのか、「社会通念上」で許容される範囲を超えている行為なのか否かが曖昧なため、訴訟を起こす側は「パワハラを受けた結果として、うつ症状に陥った」という具合にパワハラと精神的苦痛(うつ症状の発症等)と絡めて、先の1から5の責任を企業と直接的な行為を行った当事者である個人の双方に追及してくるのが一般的です。

■ハラスメント対策をマネジメント課題として位置づける

セクハラはマネジメントの観点からするならば、社内だけにとどまらず、業務の延長かプライベートかは関係なく、社外での行動が他人から「監視されている」という意識づけをしておくことが重要です。いくら「個人の問題」と「業務上の関連」は別であったとしても、社外での不届き者による不祥事は、直接的に会社に損害を与えるという日常的な意識と指導が重要です。

パワハラ対策で重要となるのは、一般的な加害者となる管理職層に、企業として、基本的なマネジメント意識と正しい部下指導スキルを付与することです。往々にして「パワハラの対象者」は、管理職にとって基本的に"問題社員と映る社員"であり、「周囲からも浮いている存在」と認識してしまうケースが大半です。そのため、管理職にとっては「多少は厳しい指導も必要」という心理が働くものです。

この心理は当然なのですが、指導にあたっては「管理職の姿勢が鋭く問われる」という認識を企業内で共有することが必要であると思います。管理職の姿勢とは部下に迎合することではありません。また、「良い上司」になる必要はないが、自らが真摯な就労感を確立し、「部下に正しいことを実行させる」ことに決して躊躇してはならないと思います。

ただし、その方法についてはパワハラとみなされるような言動・行動・手段をとることは、決してあってはならないのです。指導のベースにあるべきは、部下への愛情なのです。

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◆本間  次郎◆

株式会社ノイエ・ファーネ  代表取締役

1954年生まれ。大学在学中より出版・編集業務に携わり、主に労働経済関係をフィールドとし取材・執筆、編集業務に携わる。1992年から中小企業経営 者向け経営専門誌の編集および、教育・研修ツール(冊子媒体、ビデオテープ)等の作成、人材の教育・育成に関する各種オープンセミナー・インハウスセミ ナー企画の立案・実施、人材開発事業・人事コンサルティング業務に従事。
2010年11月に『人と企業組織が互いに「広い視野」「柔軟な思考」「健全な判断」に基づいて行動し、最適な働きの場を創り出していく協働に貢献する』を使命とする株式会社ノイエ・ファーネを設立。

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