「成長企業の人材育成」

安藤弘一講師「管理職に求められる能力について」
 

成長企業における女性活用

 -性別に関わりなく仕事が"できる"か"できない"かを問う-


 

■企業の女性活用をめぐる趨勢

2013年12月に公布された「男女機会均等法施行規則を改正する省令」により、2014年7月から「改正雇用機会均等法施行規則」が施行されます。ポイントは"間接差別となり得る措置の範囲の見直し"で具体的には以下の4点です。


1.雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律施行規則の一部改正
2.労働者に対する性別を理由とする差別の禁止等に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針の一部改正
3.事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針の一部改正
4.コース等で区分した雇用管理を行うにあたって事業主が留意すべき事項に関する指針


このなかで4.項目目に関しては「間接差別とは何か」という点についての理解が必要になると思います。厚生労働省によれば間接差別とは"性別以外の事由を要件とする措置"で他の性の構成員と比較して、一方の性の構成員に相当程度の不利益を与えるものということになります。そして、以下の①~③を合理的な理由なく行ってはならないということです。


①労働者の募集または採用に当たって、労働者の身長、体重または体力を要件とするもの
②労働者の募集もしくは採用、昇進または職種の変更に当たって、転居を伴う転勤に応じることができることを要件とするもの
③労働者の昇進に当たって、転勤の経験があることを要件とするもの


改正前は、"総合職の労働者"を募集、採用する際に、合理的な理由がないにもかかわらず転勤要件を設けることは、「間接差別」として禁止されてきましたが、改正後は「すべての労働者の募集、採用、昇進、職種の変更をする際に、合理的な理由がないにもかかわらず転勤要件を設けることは、「間接差別」として禁止されるということになります。

つまり、「総合職」「一般職」というコース区分にかかわりなく、募集、採用、昇進、職種で性別による区別を設けてはならないということです。こうした趨勢をどのように受け取るかについては議論の分かれるところです。しかし、一人でも多くの優秀な人材を確保し育成していくことが急務な成長企業の人材育成から見たならば、今後、劇的に進行する少子高齢化と若年労働力の減少局面で、自社の戦力確保として"利益貢献に資する人材の確保と活用"では、男女の区分は全く不要であるという視点を再確認する必要があります。いうまでもありませんが「天の半分を支えているのは女性」なのです。

■成長企業はウェットな人事労務政策を払拭しやすい

企業での女性活用が大きくクローズアップされたのは、1999年の改正男女雇用機会均等法(募集、採用、配置・昇進、教育訓練等の差別禁止規定)、2005年の次世代育成支援対策推進法(ワークライフ・バランス)、育児・介護休業法の改正など、社会的要請(企業の社会的責任)に対する企業の側から「如何に対処していくのか」というどちらかといえば"後ろ向き"の対処であったと思います。しかし、「法律に規定されているから...」との姿勢での女性活用やダイバーシティ=多様性への取り組みは、所詮は「メッキ」に終わってしまいます。

とりわけ日本国内でのグローバル化に敏感に対処していかなければならない成長企業は、古い伝統的な企業体質に縛られる必要はありません。乱暴な言い方ですが成長企業は女性活用においてことさら、「育児・産休の扱いをどのようにするか...」などに一喜一憂する必要もないと思います。成長過程で発生してくる新たな労務対応については、その都度法律に照らして最適な対応をするしかないからです。何故ならば法律に違反してはならないという大原則があるからです。

そこで、女性活用についての基本的観点を全社的に共有する必要があると思います。これは決して成長企業に限ったことではありませんが、これからの働き方において求められるのは、年齢、学歴、勤続年数はもとより「男女の性別は無意味」であるという観点です。しかし、いまだに一部の大企業においては性別、年齢、学歴、勤続年数を配慮した上での昇格・昇進等が反映されている実態が垣間見られます。こうした実態はある意味で、伝統を重視し"職場風土"を配慮するあまり、個々人の働き=ジョブを基準にすることから発生する社員間の軋轢の恐れからくるのかもしれません。こうしたウェットな人事労務政策は社会全体が成長している段階では機能しましたが、今日では桎梏(しっこく)にさえなっています。

男性であろうが女性であろうが「"仕事ができる"ことが重要」というメンタリティーを成長企業では意識的に創り出していく必要があります。また、性別にかかわりなく"同一価値労働、同一賃金"の原則を貫くことも重要です。こうした視点と"長幼の序"は決して矛盾することではありません。「仕事ができる人」は性別に関わりなく、先人の成果を敬い自らのさらなる成長の糧にできる人であり、多様な価値観を受け入れる人だからです。


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◆本間  次郎◆

株式会社ノイエ・ファーネ  代表取締役

1954年生まれ。大学在学中より出版・編集業務に携わり、主に労働経済関係をフィールドとし取材・執筆、編集業務に携わる。1992年から中小企業経営 者向け経営専門誌の編集および、教育・研修ツール(冊子媒体、ビデオテープ)等の作成、人材の教育・育成に関する各種オープンセミナー・インハウスセミ ナー企画の立案・実施、人材開発事業・人事コンサルティング業務に従事。
2010年11月に『人と企業組織が互いに「広い視野」「柔軟な思考」「健全な判断」に基づいて行動し、最適な働きの場を創り出していく協働に貢献する』を使命とする株式会社ノイエ・ファーネを設立。

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