ミテモ株式会社

地方創生を実現する地域プロデューサーとは?必要な思考法と育成方法

地域の課題解決や地方創生に携わる人材には、従来の企画・運営スキルだけでなく、地域の未来を共に描き、事業として持続させる力が求められています。近年は「地域プロデューサー」と呼ばれる役割が注目され、行政・企業・地域住民を巻き込みながら、地域課題を新しい価値に変換していくことが期待されています。

本コラムでは、地域プロデューサーとして必要な思考プロセスや実践のポイントを整理します。

地域の課題解決と事業持続性を両立する3つの視点

地域プロデューサーに欠かせないのは、単発のイベントや施策で終わらせず、持続可能な仕組みに落とし込む視点です。なぜなら、多くの地方創生の取り組みが「一過性の盛り上がり」で終わってしまう背景には、仕組みとしての継続設計の欠如があるからです。

例えば観光振興では「一度きりの集客」で満足するのではなく、地域資源を磨き上げ、商品やサービスに変換することが求められます。そのためには以下の観点が重要です。

  • 地域住民の参画:外部からの人材だけでなく、地域内の人が主体的に関われる設計
  • 収益モデルの構築:補助金に依存せず、継続的に回るビジネスモデルの策定
  • 価値の共創:行政・企業・住民それぞれの立場から得られるメリットを明確化

地方創生事業創出に必要なプロデュース能力

では、なぜ同じように地方創生に取り組んでも、成果に差が生まれるのでしょうか
それは「どの課題に着目し、どのように解決を設計するか」というプロデュース能力の差にあります。

地方創生の取り組みは多岐にわたりますが、成果を出すには以下のような「課題の見立て」と「解決策のデザイン力」が肝となります。

課題の見立て

  • 現状把握:地域の人口動態や産業構造を定量的に分析
  • 課題の抽出:関係者へのヒアリングを通じて、数字に表れない課題を掘り起こす

解決策のデザイン力

  • ストーリー設計:施策がもたらす未来像を描き、共感を得られるシナリオを構築
  • 関係者調整:多様なステークホルダーの利害を整理し、共通目標に向けて合意形成を進める

こうしたプロデュース能力があってこそ、地域資源を活かした持続可能な事業創出が実現します。

地域プロデューサー人材育成のポイント~現場での伴走

しかし、こうした能力は座学だけで身につくものではありません。
なぜなら、地域ごとに状況や関係者が異なり、正解が一つに定まらないためです。

そのため、地域プロデューサーを育てる際には、机上の知識だけでなく、実際の現場で伴走しながら学ぶ仕組みが不可欠です。

  • OJTによる実践:現場でプロジェクトに参画しながら、課題設定や関係者調整のスキルを磨く
  • 振り返りの習慣化:活動後に成功要因や改善点を整理し、次のプロジェクトに活かす
  • 思考プロセスの共有:属人的にならないよう、チーム全体でプロデューサー的な視点を持てるようにする

実践事例:チームiCHiアカデミー

こうしたプロデューサー人材の育成を支援する具体的な取り組みとして、インソースグループのミテモ株式会社とジェイアール東日本企画株式会社が共同で運営する「チームiCHiアカデミー」があります。

官民を問わず受講者が集い、地域プロデュースのノウハウを体系的に学び、さらに実際の地域課題をテーマとしたOJTを通じて実践的にスキルを磨くプログラムです。単なる座学にとどまらず、現場での実践を重視している点が特徴で、参加者は地域プロデューサーとしての思考プロセスを体得しながら、事業創出につながる力を養っています。

ミテモ株式会社と株式会社ジェイアール東日本企画による協業事業
地域創生に特化した人材育成アカデミー

>「チームiCHi アカデミー

地方創生事業を立ち上げる~OJT型伴走支援プログラム

インソースグループでは、地域の課題解決と事業の持続性を両立するプロデューサー人材の育成を支援しています。

現場でのOJTを通じて、プロジェクト推進に必要なスキルや思考プロセスを実践的に身につけられるプログラムをご提供しています。詳細は以下のページをご覧ください。

>伴走型OJT支援サービスの詳細はこちら

セットでおすすめの研修・サービス

地域プロデューサーの成長や事業創出をさらに支える支援として、以下をご活用いただけます。

地方創生サービス(地域共創ユニットCUE)

ミテモ株式会社が中心となり、地域企業とともに持続可能な事業共創を推進するソリューションです。

全19種類のサービスを提供し、地域の自立支援を目指しています。

>地方創生サービスの詳細はこちら

地域共創プロデュース講座〜地方創生につながる企画を立てる(4日間)

地方創生のプロデューサー人材として必要なノウハウを段階的に学びます。

地方創生の課題や企画立案能力の概要といった基礎的な内容から、企画立案のためのマインドセット、実際に事業計画を策定するための協業モデルづくりの思考プロセスまで網羅しています。

>講師派遣型研修の詳細はこちら

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