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海外赴任者の役割と必要な3つの知識・スキル~「ビジネスパーソン外交官」になるために

海外赴任者に求められる役割とは、自社を代表して現地顧客との交渉や問題解決に取り組むことと自社のネーム・バリュー向上にあります。 海外に赴任して、他の日本企業、現地企業と協働し国際展示会を企画したりする機会も多くあります。

また海外赴任者は、本邦会社の社長と同等のポジションとみなされます。在外公館長や国際機関幹部、現地進出日本企業の代表者との関係構築も重要な任務です。

海外赴任者は、まさに「ビジネスパーソン外交官」と言えるでしょう。

異文化理解とコミュニケーション

日本企業は、商品開発やマーケティングには多くのリソースを投入している一方で、海外ビジネスにおいて極めて重要となる「異文化間の相互理解」や「効果的なコミュニケーション」に対する配慮が十分ではない傾向があります。

ビジネスを成功に導くためには、職務に関する専門知識に加え、社員一人ひとりがその国の文化的背景を理解し、異文化を尊重した柔軟な姿勢でコミュニケーションを図ることが重要です。

現地社員の人材マネジメント力

マネジメントにおいては、日本と海外で大きな違いがあります。まずは、日本と海外の業務に対するスタンスの違いを理解する必要があります。

<日本>
業務の指示が曖昧でも部下は自分なりに考えて、周りとうまく協力しながら業務を進める

<海外>
チームワークという概念が定着しておらず、決められた業務を個人で行う

個人プレーが基本である海外では、個人の業務の役割及び分担を明確にし、極力グレーな業務が発生しないようにするのがポイントです。もし新たな業務が発生した場合は、業務を依頼するにあたり、現在行っている業務との兼ね合いや優先順位、評価に関わる点まで説明をしたうえで、依頼します。

現地での臨機応変なトラブル対応力

海外赴任者は、自社の代表として法令順守(コンプライアンス)や社会的責任を果たし、潜在リスクに備える姿勢が求められます。リスクマネジメントの要点は、日常的な基本行動の徹底、重要事項のドキュメンテーション、迅速な報・連・相(ホウ・レン・ソウ)にあります。

また、リスクを適切に管理するには、多面的な視点からリスクを洗い出し、顕在化の可能性と影響範囲を評価することが重要です。特に現地法人では、法規制の変化や労務トラブル、治安リスクなど多様な要因を考慮し、実践的な対応力を身につける必要があります。

ここまで見てきた通り、海外赴任者として求められるスキルは多岐にわたります。異文化の中で信頼関係を築き、適切なマネジメントを行いながら、リスクにも柔軟に対応する力が必要です。海外赴任は大きな挑戦ですが、その分、成長の機会にも満ちています。現地での経験を通じて視野を広げ、自社の発展に貢献できる「ビジネスパーソン外交官」を目指しましょう。

海外赴任前研修~グローバルリーダーとして活躍する

これから初めて海外赴任を行う方が初めに身につけておきたい知識・マインド・スキルを学べる1日研修です。

海外赴任者が最も苦労するのが現地メンバーとリスクのマネジメントです。本研修は2つの課題に備えるため、異文化理解から段階的に学び、ケーススタディやワークを通じてトラブルの未然防止・発生時対応を検討します。多様なメンバーへの指示・指導方法を学ぶことで、海外赴任への不安を払拭し、臨機応変な対応ができるようになります。

よくあるお悩み・ニーズ

  • 早いうちに海外拠点マネジメントスキルを身につけ、スタートダッシュを切りたい
  • 担当業務で一定の成果を上げたものの、海外業務や管理業務の経験は自信がない
  • 現地で起こりうるトラブル・リスクを事前に学び、備えておきたい

本研修の目標

  • さまざまな文化的背景を持つ方に対するコミュニケーションスキルを身につける
  • 海外における採用や評価、業務・労務管理などの人材マネジメントがわかる
  • 海外赴任者が遭遇しがちな人間関係のトラブルを知り、具体的な対策を考えられる
  • 現地で起こりうるさまざまなリスクを認識し、先手で多面的に考えられるようになる

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セットでおすすめの研修・サービス

グローバル企業向け 将来のグローバル人材を輩出する組織づくりプラン

グローバルマインドを持った社員の育成と日本人・外国人社員の相互理解の高い職場をつくることで、今後の海外への進出拡大を可能にするグローバル人材を養成するプランです。

>プランの詳細はこちら

グローバルビジネスコミュニケーション研修(1日間)

外国籍の方とコミュニケーションを取る中で、うまく伝わらないという問題が発生することがあります。それは、文化が異なると自身が伝えた内容に対して見解の「ズレ」が生じやすいためです。相手の文化を理解したうえで、コミュニケーションを取ることが重要です。本研修では、異文化を理解し相手に伝わりやすい表現や話し方を学ぶことで、グローバルな社会でもさまざまな方と円滑にコミュニケーションを取れるようになることを目指します。

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(日系グローバル企業・外資系向け)クロスカルチャー・マネジメント研修(1日間)

本研修は異文化理解の概論に留まらず、メンバーとの相違点や共通点の発見、アンコンシャス・バイアスについて受講者双方の「語り」や気づきを重視しています。

加えて、対人スキルやコンプライアンスについても多様性を前提とした望ましいあり方を学び、ビジネス感覚を国際基準にアップデートします。これらを踏まえてチームのビジョンを示せるようになることで、多様なメンバーを束ね、人材マネジメント最大の目的であるシナジー創出を推進できるようになります。

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異文化理解研修(1日間)

コンテクスト度合いの違いによるコミュニケーションの取り方の違い(以心伝心できるかできないか、共通認識を持ったうえで話しや議論ができるか)など、日本と海外の違いや外国籍の方と仕事をするうえでの注意点を理解し、グローバルに仕事をするためのマインドや知識の習得を図ります。最後に実際によくある事例を基にケーススタディを行い、実践力を高めます。

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