ミテモ株式会社

地域資源を活かした伝統産業を海外販路で開拓する実践方法

地域に根差した伝統産業や工芸品を次世代につなぐためには、新しい販路の開拓ブランド力の強化が欠かせません。近年は海外市場への関心も高まり、海外展示会への出展や商品開発強化を通じた地域ブランドを創出する取り組みが進んでいます。

本コラムでは、地域の事業者が海外販路開拓を進める際の、具体的なステップやポイントをご紹介します。

海外販路開拓に必要な視点

海外販路を開拓するためには、まず市場や消費者の特徴を理解することが重要です。単に販路を広げるだけでなく、現地の文化や商習慣に合わせた商品やブランド設計を行うことが求められます。例えば、欧州やアジアの市場では「環境への配慮」や「ストーリー性のあるブランド」が重視される傾向があります。

そのため、自社の技術や伝統をどのように物語として伝えるかを意識することが、販路拡大の第一歩となります。

地域ブランド創出のポイント

地域ブランドを確立するには、単なる商品販売にとどまらず、「地域性」と「独自性」を際立たせることが大切です。例えば、地域特有の素材や伝統技術を活用しつつ、現代のライフスタイルに合わせたデザインを取り入れることで、国内外の消費者に響くブランドが生まれます。また、ブランドの物語を一貫して発信することがファン獲得につながります

伝統産業の価値を高める具体的な取り組み

伝統産業は「古いものを守る」だけでなく、「新しい価値を生み出す」挑戦も求められます。事業者が取り組む具体的なアクションとして、以下のような取り組みが有効です。

  1. 海外市場のニーズ調査を実施する
  2. デザイナーやブランドマネージャーを通じ、商品開発とブランディングを進める
  3. 関税や輸出手続きに精通した専門家からの助言を受ける

これらを組み合わせることで自社の強みを再発見し、競争力のある商品開発につなげることができます。

商品開発強化の実践ステップ

海外展開を見据えた商品開発では、以下のステップを意識することが推奨されます。

商品開発の基本プロセス

競争力のある商品が生まれ、継続的な海外販路開拓につなげるためには、以下のサイクルを回すことが重要です。

  1. コア技術や強みを明確化する
  2. 市場ごとの需要や嗜好を調査する
  3. 専門家と協働してデザインや機能を磨く
  4. 小規模な市場テストで改善点を抽出する

海外展示会出展で得られる成果

商品開発やブランドづくりを進める中で、海外展示会への出展は単なる販売機会以上に重要で、市場テストの場としても役立ちます。現地バイヤーや消費者の反応を直接確認できるため、商品開発やマーケティング戦略の改善点を早期に把握できます。さらに、展示会を通じたネットワーク形成は将来の販路拡大や長期的パートナーシップにつながります

伝統工芸事業者向け海外進出支援

インソースグループでは、地域資源を活用した伝統産業支援海外販路開拓の取り組みをサポートしています。

商品開発強化や海外展示会の出展準備など、事業者さまが地域ブランド創出に向けて取り組む過程を多面的にご支援いたします。

このような担当者におすすめ

  • 地域固有の資源や文化を活用した商品の海外販路を拡大することで、地域の商品を広くPRしたい
  • 海外販路開拓に挑戦する事業者の支援を行い、地域に魅力ある新しいブランドを創出したい

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セットでおすすめの研修・サービス

事業承継を推進するアトツギ育成事業

実践重視のワークショップと主体的な事業計画立案支援により、継続的なイノベーション実践を後押しします。

中小企業支援で培った実績を基に、経営実態に即した実効性の高いフレームワークを提供。さらに、ビジョンを持って事業開発に取り組むアトツギ同士のネットワーク形成を通じ、学びと実践の循環を生み出します。

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関係人口増加につながるオンライン・イベント企画・運営

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