ミテモ株式会社

HQと現場をつなぎ、多国籍チームを強化する〜外資・グローバル企業に求められるワークショップ型研修

  • 「HQ(本社)のビジョンが日本法人の社員まで届いていない」
  • 「国籍や文化の違いから社員同士がお互いを理解できていない」
  • 「頻繁な組織改編により社内での不安感が高まっている」

これらは、外資・グローバル企業の人事担当者から当社に寄せられる代表的な課題です。従業員の専門性や多様性は大きな強みである一方で、理念浸透や相互理解の不足により、心理的安全性の低下といった組織課題を抱えやすいのも特徴です。

本コラムでは、外資・グローバル企業特有の課題を整理し、その解決策としてワークショップ型研修がどのように機能するのかを解説します。単なる座学ではなく、体験と対話を軸にしたアプローチだからこそ可能な「自己理解」と「相互理解」のプロセスを紐解いていきます。

外資・グローバル企業が抱える3つの特有課題

1. HQビジョンの日本法人への浸透不足(HQと日本法人のギャップ)

HQが新しい経営理念やビジョンを掲げても、日本法人の社員がそれを「自分ごと」として捉えられないケースは少なくありません。

翻訳された資料は存在しても、日々の業務にどう結びつければよいのかが曖昧になり、「理解はしているが、具体的な行動や仕事の取り組み方は変わらない」という状態に留まってしまうことがよくあります。

特に外資・グローバル企業では、ビジョンや行動指針をKPIや評価制度に反映させるスピードが速い一方で、日本法人の対応が十分に追いつけないというジレンマが生じやすい傾向にあります。

2. 多国籍・多文化チームの相互理解不足

外資・グローバル企業では、国籍やバックグラウンドが多様な社員が同じチームで働くのは日常です。業務上の連携は問題なく進んでいても、お互いの人となりや価値観を知る機会が乏しく相互理解が不足する傾向があります。

その結果、会議では必要な情報共有はできても、安心して意見を出し合う心理的安全性が十分ではなく、イノベーションが生まれにくくなります。組織の表面上はフラットに見えても、文化や言語の違いからくる見えない壁が存在しています。

3. 組織変革・フラット化に伴う不安感(心理的安全性の低下)

外資・グローバル企業は戦略転換や組織再編が他企業に比べて起こりやすい特徴があります。部署統合、マトリクス組織への移行、フラット化といった変革は避けられませんが、社員に大きな不安を与えています。

「自分の役割はどうなるのか」「この先も必要とされるのか」といった疑問は、心理的安全性の低下を招き、組織全体のパフォーマンスを下げる要因となります。加えて、リモートワークやフリーデスクの導入により自然な会話が減り、不安が解消されにくいというご相談も多く寄せられています。

なぜワークショップ型研修なのか

これらの課題に共通するのは、「一方的に伝える」だけでは解決できない点です。新しいビジョンを説明しても社員が「自分ごと化」できなければ行動変容にはつながらず、文化や価値観の違いを言葉だけで理解するにも限界があります。

だからこそ、対話と体験を通じて社員自身が考え、感じ、表現する「ワークショップ型研修」が効果を発揮します。ワークショップの最大の特長は、社員一人ひとりが主体的に参加することで納得解を得られることです。

例えば「レゴ®シリアスプレイ®」では、手を動かして作品をつくり、その意味を語ることで、抽象的な理念や価値観を具体的に可視化できます。「インプロ(即興演劇)」では、失敗を恐れず挑戦する体験を通じて心理的安全性を高めることができます。さらに「ワールドカフェのような形式」では、少人数での対話を繰り返すことで、多様な視点を自然に交わし相互理解を深めることができます。

具体的な効果が期待できる場面

オフサイトミーティング

多くの外資・グローバル企業は年に一度、国内従業員を集めて「オフサイトミーティング」を実施しています。

単なる情報共有に留まらず、理念浸透やチームビルディングの場として機能させるには、ワークショップの導入が効果的です。実際に導入した企業からは「ビジョンについて議論したことで理解が深まり、目的意識を持って情報共有できるようになった」という声も寄せられています。

HQビジョンの浸透研修

HQが掲げた新しいビジョンを日本法人に浸透させるには、社員自身が自分の言葉で語り、業務やキャリアと結びつけるプロセスが不可欠です。

ワークショップを通じてそのきっかけを提供することで、ビジョンは初めて「自分ごと」として定着します。参加者からは「グループセッションで理解が深まり、自分の業務で何を維持・改善すべきかを考えるきっかけになった」といった声が上がっています。

多国籍チームの相互理解促進

多様なバックグラウンドを持つ社員が共に働く環境では、お互いの強みや価値観を理解することが重要です。ワークショップでは非言語的な表現や体験を共有することで、言葉を超えた理解が可能になります。

レゴ®シリアスプレイ®を体験した参加者からは「レゴ®はほとんど触ったことがなく、うまく作れるか心配だったが、気づけば集中して作業していた。他の人の作品を見ることでその人の志向や価値観が分かり刺激になった」という感想が寄せられています。

組織変革期の不安軽減

組織再編や変革の最中には社員の不安が高まりがちです。心理的安全性を高めるワークショップは、その不安を和らげる効果があります。

インプロを体験した参加者からは「対面での体験を通じて相手の考えを知ることができ、日常業務でのコミュニケーションにも良い影響があると思う」とのコメントも寄せられています。

おすすめ研修プログラム

ここまで紹介してきたように、ワークショップ型研修は課題解決に直結し、多様な社員が自ら考え、語り、つながりを深める場を提供します。

次のオフサイトや理念浸透施策を検討する際には、ぜひ以下のプログラムをご活用ください。英語対応可能な講師陣も在籍しており、HQとの一体感と現場の納得感を同時に高めることができます。

チームビルディング研修~トリセツとワールドカフェで同期の絆を強くする(1日間)

チームビルディング研修~トリセツとワールドカフェで同期の絆を強くする(1日間)

ワールドカフェを活用し、お互いの価値観についてトリセツを参照しながら対話します。

相互理解を深め、協力してより良い仕事をしていくための方法を探ります。対話を通し、チームで仕事をするためのスタンスや約束事を決めていきます。

本研修のゴール

  1. 自分のトリセツを作成し、相手に説明することで自己理解を深める
  2. 対話を通じて、相互理解を深め、チームの力を高める
  3. チームの力を高めるために必要なことを理解する

よくあるお悩み・ニーズ

  • 新しい環境で自分を周囲に理解してもらえるかが不安
  • 交流機会が少なく、同期の価値観や考えていることがまだわからない
  • チームで仕事をする経験が少なく部署配属後が不安

>講師派遣型研修の詳細はこちら

セットでおすすめの研修・サービス

レゴ®シリアスプレイ®を使ったチームビルディング研修(半日間)

レゴ®シリアスプレイ®を使ったチームビルディング研修(半日間)

レゴ®シリアスプレイ®では、手を動かして作品をつくり、その意味を語ることで、抽象的な理念や個人の価値観を具体的に可視化できます。

抽象的な理念や価値観を形にして語り合うことで、社員一人ひとりがビジョンを自分ごと化し、チームの一体感を強化します。

>講師派遣型研修の詳細はこちら

社内のコミュニケーションを促進するインプロ・ワークショップ(半日間)

社内のコミュニケーションを促進するインプロ・ワークショップ(半日間)

インプロ(即興演劇)のワークでは、失敗を恐れずに挑戦する体験を通じて心理的安全性を高めることができます。

「失敗しても挑戦できる」文化を体験的に理解し、心理的安全性を高めることで、変革期の不安を和らげ、挑戦するマインドセットを育みます。

>講師派遣型研修の詳細はこちら

>公開講座の詳細はこちら

(日系グローバル企業・外資系向け)アンコンシャス・バイアス研修(半日間)

(日系グローバル企業・外資系向け)アンコンシャス・バイアス研修(半日間)

本研修は、グローバルコミュニケーションにおいて発生しやすいアンコンシャス・バイアスに焦点を当てています。

無意識の偏見に気づき、多国籍・多文化チームでの相互理解を深めることで、フラットで開かれた組織文化を醸成します。

>講師派遣型研修の詳細はこちら

>動画教材の詳細はこちら

関連記事

関連研修シリーズ