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ソーシャルレコグニション

ソーシャルレコグニション(social recognition)とは、組織内の従業員同士が承認し合うための仕組みをいいます。「レコグニション」とは元々「承認・認識」の意味であり、企業が従業員の活躍を承認する制度の名称として知られています。そこに、「社会的な」「社交上の」という意味を持つ「ソーシャル」がついたのがこの言葉です。

企業が従業員の貢献をねぎらう制度として、永年勤続や業績優秀者の表彰などがありました。一方、従業員同士がお互いの頑張りを認め、賛辞を贈り合うソーシャルレコグニションは、これまでの制度では目に留まりにくかった個人の小さな貢献を掬い上げることができます。そのため、より広い対象者のモチベーションやエンゲージメント向上、離職防止につながると近年多くの組織から注目されています。

レコグニションの多くが非金銭的な表彰であるのに対し、賞金や特別賞与など金銭的表彰はリワード(reward:ほうび)といいます。金銭的報酬は一時的な幸福感で終わってしまうのに対し、ソーシャルレコグニションの仕組みは、小さな賞賛を高頻度で与えることで自身の存在が組織の中で肯定されたと感じ、持続的な幸福感につながりやすいと考えられています。

ソーシャルレコグニションの具体策としては、対象者に感謝の言葉とともにポイントを送ることができる社内システムの構築や、Web上で感謝状を交わすサービスやアプリの導入などがあります。従業員同士でインセンティブを送り合う「ピア・ボーナス」も、ソーシャルレコグニションのひとつです。

導入に際しては、対象範囲(非正規雇用まで含めるか)やポイントを与える基準について、事前によく検討する必要があります。また、直属の上司以外からの評価としてポイントを人事評価項目の対象に加えるかなど、評価制度全体の見直しを検討してもよいでしょう。

ソーシャルレコグニションの浸透によって、従業員がお互いの人間性、強み・課題、価値観・仕事の仕方などを尊重し、認め合う風土が醸成されると、職場の一体感や心理的安全性の向上が見込めます。また、賞賛される行動が視覚化されることで目指すべき行動が全社で共有され、組織力の向上にもつながります。オンライン・リモートでのやりとりが増え、他の人の働きが見えにくくなっている現代だからこそ、一人ひとりの小さな貢献に対して感謝を届ける仕組みづくりが求められています。

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