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心理学を活用したFP2級合格体験談~数字アレルギーのバーテンダーが仕事と学習を両立し、一発合格を掴んだ勉強法

FP(ファイナンシャルプランナー)資格の取得を目指す方の中には、「勉強の仕方がわからない」「数字に苦手意識がある」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。この記事では、数字アレルギーだった元バーテンダーである私が、当時仕事と両立しながら独学でFP3級・2級に一発合格した方法をご紹介します。

FP資格取得を決意したきっかけは「株やお金の話を理解したい」

私がFPに挑戦したのは、前職でバーテンダーをしていた頃のことです。接客を重ねるうちに、「株の話を振られたり、金融関係の相談をされたときに、しっかり応えられるようになりたい」と感じ、FP資格の取得に挑戦することを決めました。

その際、大学で学んだ「心理学」を活用した勉強法を実践することで、FP3級・2級に合格することができました。本記事では、私の体験談を通じて、効率的な勉強方法とその効果をお伝えします。

FP勉強のカギは短期記憶と長期記憶

私は数学が苦手(高校生の時に数学の勉強を諦めたほど)で、金融関係の知識もほとんどありませんでした。そのような状況で仕事をしながら勉強し、合格を目指すには、効率的に知識を定着させる方法が必要です。そこで、大学で学んだ短期記憶と長期記憶の仕組みを意識した勉強法を実践しました。

短期記憶と長期記憶とは

  • 短期記憶: 容量が小さく、一時的に覚えていられる記憶。学習直後は頭に残っていても、時間が経つと忘れやすい。
    (例:電話番号を一度聞いたときは覚えていても、しばらくすると思い出せなくなる)
  • 長期記憶: 繰り返しの復習やアウトプット、意味づけによって定着し、長期間保持できる記憶。
    (例:自分の携帯番号やよく使うパスワードのように、何度も使ううちに自然と覚えて忘れにくくなる)

ただテキストを読むだけでは短期記憶に留まってしまいます。そのため、「いかに効率的に短期記憶を長期記憶へと移行させるか」が合格の鍵だと考えました。

心理学を活用した、FP2級試験に合格するための3つの勉強法

では、実際に私が短期記憶を長期記憶へと移すために行った3つの具体的な勉強法をご紹介します。

1、「エビングハウスの忘却曲線」を使って知識を効率的に定着

短期記憶を長期記憶に変えるために、「エビングハウスの忘却曲線」を意識しました。この理論は「新しい知識は記憶直後の再生率は高いが、時間の経過とともに急速に低下する」ことを示しています。また、「適切なタイミングで復習することで、忘却の速度を遅らせ、記憶を定着させることができる」と解釈できます。

例えば、問題集を一周した後に初めのページから復習すると、間隔が空きすぎて記憶を思い出すのに時間がかかります。そこで私は、間違えた問題やあいまいな箇所をノートに書き、適切な間隔で復習するようにしました。
具体的には、1日の勉強の最初に「前回間違えた問題」をノートから再度解く、という方法です。こうした勉強法により、短期記憶を能動的に長期記憶へと変換し、効率的に知識を定着させることができます。

2、「会話・説明」で短期記憶を長期記憶に変えるアウトプット

アウトプット学習においても、忘却曲線を意識することが重要です。過去問を解くだけでは復習の周期が十分とはいえないため、あまり時間を空けずに繰り返すことが必要になります。私は、以下の点を意識して取り組みました。

  • 勉強した内容を家族や友人に説明する
  • バーのお客様との会話の中で活用する

過去問演習は机に向かって取り組む必要がありますが、会話や説明は「日常の中で自然に行える」という大きな利点があります。
また、実際にFPの知識を関心のある人に説明する際には、正確に内容を伝える必要があるため理解が深まります。さらに質問を受けた際には、調べ直すことで知識を補強できます。こうした一連の過程そのものが、FP資格取得に向けた「最高の学び」になります。

3、「テキスト(視覚)・会話(聴覚)・手書き(触覚)」を使い、五感で記憶を定着させる

五感を活用した勉強も徹底しました。複数の感覚を刺激することで記憶の定着が促され、情報を思い出すための「フック」も増えます。例えば、単語を「音」で覚えるだけでなく「イメージ」「動作」と結びつけると、どこか一つの記憶が蘇ることで全体を思い出しやすくなります。つまり、五感を使う勉強は「脳に複数の保存ルートを作る」ようなもので、記憶の耐久性を高めます。具体的には、以下のような方法で五感を意識しました。

  • 視覚: テキストやノートで内容を整理、携帯のアプリで勉強
  • 聴覚: YouTubeで学習内容を聴く、会話や説明(自分の話す言葉を聞いている)
  • 触覚: ノートに手で書き出す

この勉強法の副次的な効果として、「電車移動中はテキスト、アプリ」「徒歩移動中にyoutube」「時間が取れる際はノートにまとめる」「仕事中は同僚やお客様との会話」など、限られた時間を無駄なく使うことができます。これは同時に、勉強の周期を短くし、長期記憶への定着に繋がります。

「ノートの冊数」が生む達成感でモチベーションを維持する

前述の3つの勉強法に加え、モチベーションを維持するため、「書き終えたノートの冊数」を達成感に繋げるようにしました。「ノート」という形で勉強量を可視化することで、冊数が増えるごとに達成感を得られ、勉強のモチベーションを維持できます。

また、「間違えた部分をノートに書く作業が面倒だ」と感じたときには、「冊数を増やすために書く」という発想に切り替え、結果として「書く作業を正当化」することができます。

合格後~FP勉強で得られた知識は実生活にも活きる

ここまで紹介した方法で勉強を続けた結果、FP2級に合格できました。合格をきっかけに、金融知識を会話の中で自然に活用でき、以前感じていた苦手意識も解消されています。さらに基本を理解したことで、複雑な金融情報も読み解くことができ、私生活での資産形成にも役立っています。

ただし、こうした勉強法を一人で継続して取り組むのは、なかなか大変に感じる人もいると思います。そうした場合には、通信教育のように「学習の仕組み」が整っている方法を取り入れるのも一つの選択肢です。

【通信教育】FP3級・2級セットコース

適切なアウトプット学習や多様な教材が組み込まれたコースなら、心理学の理論を知らなくても、自然に知識を定着させることができます。

本コースには、ビデオ/音声講座、スマート問題集、テキスト、要点まとめシート、セレクト過去問演習(学科)、実技試験対策講座、模擬試験が含まれています。セレクト過去問題集では、問題を解くたびにマイページに成績が記録され、科目ごとの進捗や平均点も一目で確認できるため、モチベーション維持にも役立ちます。

通勤中などのスキマ時間には、スマートフォンやタブレット、パソコン、携帯音楽プレーヤーを使って手軽に学習でき、忙しい方でも短期間で合格を目指せます。

コースでできること

  • ビデオ講座・音声講座で視聴学習
  • スマート問題集・過去問でアウトプット演習
  • 間違えた問題だけ復習可能
  • テキスト、要点まとめシートで体系的に学習
  • 実技試験対策・模擬試験で実力チェック

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セットでおすすめの研修・サービス

【通信教育】FP3級合格コース

まずは3級だけに挑戦したい方におすすめです。FP3級コースでも、スキマ時間を活用した学習や多様な教材によるアウトプット演習が可能です。

初めてFPの勉強を始める方や、基礎から着実に学びたい方でも、動画講座や音声講座、テキスト、問題集を組み合わせることで効率的に知識を身につけられます。さらに、学習の進捗や理解度がすぐに確認できる仕組みがあるため、モチベーションを維持しながら無理なく学習を続けることができます。

>通信教育の詳細はこちら

【通信教育】FP2級合格コース

3級を取得した方に最適なコースです。2級では、実務レベルで必要となる資産設計や税制、保険、年金など、幅広いテーマが出題されます。そのため、単に知識を覚えるだけでなく、実際の生活や顧客対応を想定した理解が求められます。
本コースでは、動画講座や問題集、過去問演習などを通じて、2級試験の出題範囲を効率的に学べるよう設計されています。

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