上級管理職(部長級)に求められる視点と役割~社会的責任(CSR)、財務リテラシー、組織マネジメント
企業の成長を支える上級管理職(部長級)には、単なる業務遂行が求められる管理職ではなく、「組織」「人」「カネ」「業務(リスク)」の4つのマネジメントを通じて、組織の未来を創るリーダーであることが求められます。
上級管理職に必要な視点とは
「部長」と聞くと、どんなイメージを持つでしょうか?
現場を統率するリーダー?経営陣の意思を現場に落とし込む中間管理職?それとも、頼れる決裁者でしょうか?
上級管理職としての部長は、経営層と現場をつなぐ重要なポジションです。ミドルアップ(現場の声を経営に届ける)とミドルダウン(経営の方針を現場に伝える)のバランスを取る視点が欠かせません。
さらに、部長は組織の成長を支える「推進者」でもあります。単なる業務管理ではなく、組織の未来を考え、人材を育て、成果を最大化する仕組みを作るのが役割なのです。
企業の社会的責任(CSR)
ある日突然、取引先の企業が不祥事を起こし、信用を失ってしまった...。そんなニュースを耳にすることはありませんか?
現代のビジネスでは、「社会的責任(CSR)」が企業価値に直結する時代です。企業が社会的責任を果たさなければ、信頼の喪失、ブランド価値の低下、ひいては業績悪化につながるリスクがあります。しかし、CSRは単なるリスク回避ではなく、企業の未来を切り拓くチャンスでもあります。
環境配慮、社会貢献、働き方改革などに積極的に取り組む企業は、優秀な人材を惹きつけ、消費者からの支持も得やすいのです。
部長に求められる財務リテラシー
「財務は経理部の仕事」と考えている部長はいませんか?
もちろん、細かい経理を担当する必要はありませんが、部門経営者として「お金の流れ」を理解することは非常に重要です。例えば、部門の予算を適切に管理するには、損益計算書(PL)を読み、自部門の収益構造を把握するスキルが必要です。
また、貸借対照表(BS)を分析すれば、取引先の安全性や自社の財務体質を客観的に判断できるようになります。さらに、投資判断を行う際には、ROE(自己資本利益率)やROI(投資利益率)の視点を持つことが求められます。
部長に求められる組織マネジメント
「組織を強くしたい」「部下を成長させたい」と思っていても、具体的にどうすればいいのか分からない・・・。そんな悩みを抱える管理職は少なくありません。
組織を動かすためには、部下の個性を理解し、適材適所で活躍できる環境を整えることが大切です。また、ルールや標準化を徹底し、チームの一体感を醸成することも求められます。
さらに、中長期的な視点で部下を育成し、「部下を育てられる課長」を輩出することも部長の役割の一つです。
上級管理職研修~部長に求められる4つのマネジメント(2日間)
上級管理職として悩みを抱えている方、さらなるステップアップを目指している方に「自分の強みを活かし、より良い組織を作るためのヒント」を得るための交流の場、学びの場となることを目指し、本研修を企画いたしました。
研修ではまず、部長級管理職に求められる役割認識から始めます。その後、意思決定などの業務面のマネジメント、予算管理、部下・組織のマネジメント、人事評価や労務管理などのスキルを網羅的に学びます。
参加者の声
- 上級管理職は一つの目標的な捉え方をしてしまっていたが、更なるアップデートをへの意欲につながった。会社運営への関与のチャンスを手に入れられる人は少数であり、自身がその立場になった以上、挑戦を続けたいと感じた。
- 部署長としての指導、目標設定と通達の手法が具体的でわかりやすかった。目標達成のための組織、行動、一人ひとりへの教育とアフターケアを連動して実施する。
- 新しいことへの変革と実行、人材育成プランの策定、組織マネジメントの取り組みを行います。部長研修には終わりがないことを認識しました。リスク面の強化を念頭に会社業務に活かしていきます。
セットでおすすめの研修・サービス
上級管理職研修~10の成功事例から学ぶ構想力と変革力
様々なビジネス環境の変化を乗り越え企業が存続するためには、新たな事業戦略や革新的な取り組みが必要です。本研修では、まず、変革者としてビジネス環境の変化を乗り越えるための「経営者マインド」を理解します。次に、小林一三氏、小倉昌男氏、江副浩正氏の成功事例から、変革に必要な「構想力」を学びます。また、最強の軍隊といわれる米国海兵隊や、優れたリーダーの金言など、7つの事例から「変化に強い組織」の特徴を学びます。章ごとに得た学びや気づきを整理し、自組織への落とし込みを考えます。研修の最後には、自部署と自身の課題をふまえて、変革のために必要な取り組みや実行計画を具体化します。
トップマネジメント研修~売り上げ拡大の原理・原則(2日間)
売り上げ拡大に必要な要素を「釣り堀・えさ・腕」の釣りの視点を参考に学ぶ研修です。1日目はまず、量と質を兼ね備えたデータベースの整備の仕方や顧客リストの作り方を学びます。そのうえで、営業の武器となる自社Webページや提案書のポイントを整理し、実際に訴求力のある提案書を作成するワークに取り組みます。2日目は、成果の上がる営業チームの作り方や必要な人材をどのように確保していくかなどの営業マネジメントの要諦を学び、採用に向けた求人票の作成に挑戦します。最後には、勝てる仕組みを作るための具体的なKPI設定や営業戦略の立て方に触れ、便利なマネジメントツールも紹介します。
300人企業のための階層別研修~部長編
300人規模の企業は、ちょうど中小企業から中堅企業の間の規模の企業となります。急成長を遂げるベンチャー企業であれば、さらに次のステージに移行しようとする段階であり、また、大企業の子会社であれば、この先、親会社に頼らない自律的な運営を目指すことが課題となっているかもしれません。この研修では、こうした300人規模の企業における部長に求められる役割とその考え方について学んでいただきます。