
更新日:
カスハラ
「カスハラ」とは、「カスタマーハラスメント」の略で、従業員・販売員がカスタマー(顧客・取引先)から受ける嫌がらせや、過度なクレームのことを指します。
近年、度を越した悪質なクレームや、不当な要求をする「困ったお客さま」が問題視されています。これまでにも行き過ぎた要求を繰り返すお客さまはいらっしゃいましたが、対応した従業員のスキル不足・経験不足として謝罪し、お引き取りいただくケースが多かったようです。
その結果、対応者だけが責任を感じ、自信を無くしモチベーションを保てなくなったり、メンタル不調におちいるなど、組織にとって重大なリスクとなっています。ストレスを感じての人材流出を阻止するため、組織や従業員を守る対応策が求められています。
中心となるのは、経営者や人事、管理職、法務担当部署が一丸となってハラスメントに取り組む働きかけの推進です。組織として、明らかなカスハラと判断した際にすぐに動ける体制づくりが必要です。有事の際の連携フォーメーションを話し合い、日頃から流れを確認しておくことで、混乱することなく対処できます。特に現場管理者は、対応者を孤立させない意識を持つことが求められます。
また、従業員の法知識の底上げも必要です。どういった行為が犯罪行為と断定できるのか具体的な罪名や法的手段を正しく理解することによって、迷惑行為に対処する心構えができます。例えば、大声を出す・壁を蹴るなどの行為は脅迫罪、要求を受け入れるまで店舗に居座る行為は不退去罪で法的対処が可能です。
とはいえ、ハードクレームとカスハラの線引きは難しく、明確な基準にお悩みの方も多いことと思います。また、正しい対応手順を踏めばおさめられるクレームもあります。ハードクレームになりかけたお客さまを鎮静化するためにもクレーム対応技術を向上させることは必須です。
どんな場合であっても、まずはご不便を感じたお客さまに対して「当事者意識を持ち、心情理解を示す。次に事実を確認し......」といった通常対応フローを行うことが基本となります。対応側がホスピタリティを失わず、冷静かつ毅然とした態度を貫くことで、ハラスメントを抑制する効果もあります。
従業員が安心して働けるカスハラ対策・体制を導入することで、組織内の結束も強まります。「困ったお客さまの対応に具体的な策を講じたい」とお考えのご担当者さまは、ぜひご検討ください。
Pick Up キーワード
関連キーワード
■関連記事一覧
-
-
更新
カスハラ対策~最前線で頑張る部下を守るために管理職が今取り組むべきこと
顧客からの理不尽な要求や暴言に備え、管理職が組織として取るべきカスタマーハラスメント(カスハラ)対策や従業員保護の具体策、安全配慮義務の重要ポイントを解説します。
-
-
-
更新
クレーム対応研修を語る
インソースの「クレーム対応研修」の効果、特徴、演習(ロールプレイング)内容等について、研修制作者が語るページです。インソースのクレーム対応研修」は、お客さまにご納得いただくための「クレーム対応手順」を学ぶ研修です。座学とケーススタディで、実践力を高めていただきます。
-
-
-
更新
サイレントカスタマーへの意識を変える店舗スタッフ教育~「物言わぬ顧客」対応は売上に直結する
サイレントカスタマーとは、不満を口にせず離れていく顧客のことです。対応を怠ると売上減少やブランドイメージの悪化につながります。店舗スタッフ教育で意識改革を図り、声なき不満を先回りして防ぐことが、サイレントカスタマー対応の鍵となり、売上向上に寄与します。
-
-
-
更新
なぜ総務が作るカスハラマニュアルは使えないのか
なぜ総務部や法務部が作るカスハラマニュアルは使えないのか?現場に役立つカスハラ対応ルールの3つのポイントを解説します。
-
-
-
更新
カスハラに毅然と対応する組織づくり~「お客様は神様」から、健全な関係づくりの時代へ
お客さまの理不尽な嫌がらせから、自分も組織も守るための研修をご紹介します。従業員がカスハラに直面した際の適切な対応法を学び、組織全体でカスハラを予防・対処する体制を整えましょう。
-
-
-
更新
上手なお詫びの仕方を身につけ、クレーム対応上級者になる
「クレーム対応が得意です」という人は周囲になかなかいないのではないでしょうか。そのような上級者とそうではない人との違いは何かを考えた際、様々な理由があがりますが、その中でも「上手にお詫びできているか」がポイントであると考えます。
-
-
-
更新
カスハラ
「カスハラ」について、人事・労務の観点から解説します。カスハラとは「カスタマーハラスメント」の略で、「従業員・販売員がカスタマー(顧客・取引先)から受ける嫌がらせや、過度なクレーム」を意味する言葉です。
-
-
-
更新
クレーム対応の勘所~メール・文書対応
1.クレーム対応を文書で行うときの注意点クレームは決してなくなりません。これは...
-
-
-
更新
クレーム対応マニュアル~1次対応
本ページでは、過去のメルマガやコラムの中から、現在でも皆さまの組織の人材育成やビジネスのお役に立つコラムを厳選し、再編集を行いました。時代が変わっても普遍的に役立つ内容となっておりますので、ご覧いただければ幸いです。
-
■関連研修シリーズ
■関連商品・サービス一覧
-
-
-
更新
【飲食・小売店_店長・店舗責任者向け】クレーム2次対応の基本
-
-
-
-
更新
<課題解決ワークセッション>カスハラ対応マニュアル作成
-
-
-
-
更新
戦うマナー研修~礼節をもってチャンスをつかむ
-
-
-
-
更新
(半日研修)クレーム対応研修~4つの基本手順を学ぶ
-
-
-
-
更新
コンシェルジュ育成研修~CSを高めるホスピタリティマインド
-
-
-
-
更新
管理職向けカスタマーハラスメント対策研修~従業員を守るための「判断基準」と「対応策」
-
-
-
-
更新
ホテルスタッフ向け講座~お客さまに「素敵だな」と思ってもらい、選ばれるホテルを目指す編(スライド付き)
-
-
-
-
更新
接客・接遇リーダー講座~組織のおもてなし力を向上する(スライド付き)
-
-
-
-
更新
マンガで分かるクレーム対応講座
-






