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ファシリテーターの負担を半減させる「書くだけ技法」~シンプルすぎる会議改善のコツ

会議が難しくなる理由の多くは、参加者同士が「同じ景色」を見られていないことにあります。そこで今、進行役の間で注目されているのが、最低限の線と形だけで議論を可視化する「ファシリテーション・グラフィック」です。

見えるだけで、議論の負荷は劇的に変わります。

※本来は図形を「描く」と表現することもありますが、ここではあえて、より身近な「書く」という言葉で統一します。

「書くのは苦手」という方にこそ試してほしい、会議を前に進める「極めてシンプル」な方法~ファシリテーション・グラフィック

「また新しいカタカナ語が出てきた」
「書くのは得意じゃない」
「何か図を作るのだろうか、負荷が増えそうだ」

会議を進める立場にいると、ただでさえ気を張る場面が続きます。論点があちこちに広がり、参加者の意見を吸い上げ、結論へ導く、そんな中で「ファシリテーション・グラフィック」と聞くと、思わずこのようなことをつぶやきたくなってしまうかもしれません。

それでも、多くのファシリテーターが取り入れようとする理由

しかし、実はごく簡単な「書く技法」を取り入れるだけで、会議の流れが驚くほど整理され、参加者の納得感を高める効果もあります。

  1. 進行が圧倒的にラクになる:認知負荷の軽減
    書いて可視化するだけで議論が勝手に整理され、「全部を頭で抱える」必要がなくなります。
  2. 場が落ち着き、ムダな混乱がなくなる:合意形成の補助
    議論の地図が見えることで、
    • 発言の重複が減る
    • 感情的な行き違いが減る
    • 時間管理が容易になる
    など、会議自体がスムーズになります。
  3. 誰でも始められ、「上手さ」は不要:平易さ
    必要なのはアートではなく「わかりやすい線」だけです。「機能性」が重要なのであって「上手さ」は要りません。

たったこれだけで「議論が見える」になる

ファシリテーション・グラフィックの良さは分かっても「やることは増える」と感じる方もまだ多いかもしれません。実際にどう書くのかもイメージしにくいものです。では、どれほど簡単なのか、実際に見てみましょう。

ステップ①:3つのポイント

  1. 文字は単語で大きく:文章でなく単語で、読めればOK、達筆不要
  2. 図は「四角・矢印・丸」で成立:絵の「上手さ」なしに成立します
  3. 色は2色だけ:黒(基本)+赤(強調)これだけで分かりやすさが倍増します

ステップ②:図形3点セット

  1. 四角(□)で囲む
    □=目的/課題/決定事項:と決めれば「枠取り」ができて、議論が整理されて見えます
  2. 矢印(→)で流れを作る
    →=関係性/因果/順序:「話が進んでいる感」が一気に出ます
  3. 丸(○)でグループ化
    ○=共通点/仲間:議論が整理されます

書くことで、ファシリテーションの負担はむしろ減る

多くの方が「書くと作業が増えてしまう」と感じることでしょう。しかし実際には、話の流れを視覚化することで次のような効果が得られます。

  • 同じ質問を繰り返されなくなる
  • 参加者が自律的に議論の位置を確認できる
  • 言い間違い・聞き間違いによる混乱が減る
  • 結論の抜け漏れが起こりにくい

結果として、進行役の負担はむしろ下がり、会議全体のスピードも上がります。書くことは「余計な作業」ではなく、「進行を助ける支え」として機能するのです。会議の質を大きく変える「小さな一筆」を始めてみてはいかがでしょうか。

ファシリテーション・グラフィック研修~意見を整理し、議論を見える化する力を磨く

議論などで意見や考えを整理する際に活用できる「ファシリテーション・グラフィック」のスキルを学びます。「ファシリテーション・グラフィック」のスキルを磨くことで、メンバーの考えを見える化し整理することができ、議論の活性化にも役立てていただけます。

よくあるお悩み・ニーズ

  • 会議でのホワイトボードの記録に自信が無い
  • 議論で意見の整理がうまくできない
  • ワークショップなどで模造紙やホワイトボードにわかりやすくまとめられるようになりたい

本研修の目標

  • 「ファシリテーション・グラフィック」のスキルを身につける
  • 文字や記号、イラストを用いてまとめることの苦手意識をなくす
  • 実践演習で自身の課題を明確にし、職場ですぐ使えるスキルに磨き上げる

対象者

  • 会議などでのホワイトボードの記録に自信が無い方
  • 意見を整理する力を身につけたい方
  • ファシリテーションスキルをさらに高めたい方

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