インソース 第四営業本部

進行役を悩ませる「オンライン会議がうまく回らない理由」~発言かぶり、議論脱線、集中切れなどの構造と対処法

オンライン会議の進行は、慣れないうちほど負担が大きく感じられます。相手の反応が読み取りづらい、沈黙の扱いが難しい、話がそれても戻しにくいなど、オンライン特有の悩みは大小問わず積み重なります。

本稿では、まず進行役が直面しやすい「困りごと」を整理したうえで、課題の全体像を分類し、それぞれの不安を和らげるための実践的な方法を、毎日の会議にすぐ取り入れられる内容としてまとめていきます。

進行役を悩ませるオンライン会議の10大課題

オンライン会議の現場では、進行役が意図しないタイミングで混乱が生まれやすく、複数の問題が同時に押し寄せることがあります。特にオンライン特有の構造によって起こる次の10課題は、多くの担当者を悩ませます。

  1. 全体の空気がつかめない
  2. 深い議論に入りづらい
  3. 特定の人だけが話し続ける
  4. 発言がかぶる、あるいは沈黙が長い
  5. 誰が話したいのか分からない
  6. 画面オフで反応が読み取りづらい
  7. 通信トラブルで話が途切れる
  8. 参加者の集中力が続かない
  9. 資料に意識が偏り、意見が出ない
  10. 会議後の雑談やフォローが生まれない

これらが複合的に発生すると、進行役は「自分の力不足かもしれない」と感じがちですが、ほとんどはオンライン会議特有の構造から生まれるものです。

オンライン会議の悩みは「3つの構造的な弱点」に集約される

これらの困りごとは単発で起きているように見えて、実は共通する背景から連鎖的に発生しています。オンライン特有の構造が複数の弱点を生み出し、それぞれが会議の質に影響を及ぼすのです。上の内容は、大きく次の3つに分類できます。

  1. コミュニケーションの「見えなさ」と温度差
  2. 議論の流れの乱れ
  3. 環境・接続トラブルによる中断

分類して理解することで、必要な対応が見えやすくなり、進行役が抱える不安を「特定できる不安」に変えることができます。不安の正体がつかんだところで、次にその原因と緩和策について見ていきましょう。

1.コミュニケーションの「見えなさ」と温度差

原因:

オンラインでは表情や発話の気配が拾いにくく、相手の理解度・温度感・参加レベルがつかみにくくなります。これが「反応が薄い」「距離がある」という錯覚を生み、進行役の不安を増幅させます。

緩和策:

  • 問いかけには「順番」をつける(画面の上段から、部門順など)
  • 発言前に「話したい方は意思表示を」と軽く促す
  • リアクションルール(うなずき・挙手機能など)を冒頭に確認する
  • 沈黙は「考える時間」として5秒待つ
  • 話しすぎる人へは、意見を肯定しつつ「一度ほかの方にも伺う」と誘導する
  • 判断しやすい質問(A案・B案など)で全員の温度をそろえる

これにより「読めない/距離がある」感覚が減り、進行役の負担が大きく軽減します。

2.議論の流れが乱れやすい

原因:

オンラインは「視覚情報が資料に集中しやすい」ため、参加者が受け身になりがちで、議論の流れが弱まりやすくなります。

緩和策:

  • 資料を写しっぱなしにせず「話す時間」と「見る時間」を分ける
  • 議題ごとに「今決めるべきこと」を明示してから議論を始める
  • 横道にそれた意見は、価値を認めつつ「一度まとめる」と声をかけて戻す
  • 要点は30〜45秒ごとに短くまとめ、参加者に確認する
  • 決定事項と次のアクションを「ペア」で口にする習慣をつくる

議論が散らからないだけで、進行の負担感は驚くほど軽くなります。

3.環境・接続トラブルによる中断

原因:

通信の遅延や音声トラブルは避けづらく、議論の流れが途切れることで進行役の緊張が高まります。

緩和策:

  • 開始時に「もし聞こえにくい時はチャットに記入」とルール化
  • 接続不良の人には、結論部分だけ後から共有する運びを決めておく
  • 会議は45〜60分の単位で区切り、集中の波をコントロールする
  • 難しい説明は短いスライドを1枚だけ写し、話を中心に進める

環境による中断への「代替手段」を持つことで、進行役の心理的負担が減ります。

まとめ

オンライン会議には、対面とは異なる複数の壁が重なって存在しています。しかし、それぞれの特徴を理解し、小さな工夫を積み重ねることで、進行役が感じる負担や不安は確実に軽くなります。会議が整うと参加者の集中が高まり、議論も深まりやすくなるでしょう。

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