インソース グループコンテンツ開発本部

成功は偶然、失敗は必然。失敗しないための要件を導き出し、マーケティング施策に活かす

私は以前、外資系企業でコンシューマー向け商品のマーケティングを担当していました。今思うと、成功より失敗の数の方が多かった気がします。失敗とは売れなかったことであり、「市場に受け入れられなかった」という事実を指します。

失敗を回避するための早道は、その理由を学ぶこと

失敗には再現性があると言われるように、そこには明確な原因が存在し、同じ轍を踏めば同じように失敗することになります。つまり、失敗した理由を学べば回避することが可能なのです。

4段階からなる経験学習サイクル

マーケティングの失敗事例に共通する6つの要因

①目的・ゴールが不明確

1番目は極めて基本的なことです。具体的に何を目的とし、どこにゴールを置いてマーケティングを行うのかを明確にせずスタートしまうと、あらぬ方向に活動が進み収拾がつかなくなることがあります。

②ターゲットが不明確

「顧客を絞り込むことは潜在的な商機を減らすことにつながる」との考えから、ターゲットを幅広くとってしまい、結果、誰に向けた商品なのかぼやけてしまうことがあります。私自身、特定の層に圧倒的な支持を受けていた商品をさらに広いマーケットに拡販しようとして失敗した経験があります。商品の個性を薄めてしまい、もともとの支持層の離反を招いてしまいました。

③顧客視点での検証が弱い

商品やサービスを企画・開発するに重要な、顧客視点での検証が不十分なケースがあります。企画の段階で顧客の意見を聞く、ベータテストなどの開発プロセスの中に検証作業を組み入れる、などが必要です。

また、商品やサービスのリリースをテストを兼ねて段階的に行うことがあります。例えばコンシューマビジネスの場合、東京で受け入れられれば日本での成功とイコールです。では東京進出前のテストは、日本のどの都市でやるべきでしょうか?

リサーチの世界では、福岡と仙台であると言われています。事実、コストコの日本1号店があるのは福岡で、テレビコマーシャルの放映前テストも福岡と仙台で行われることが多いです。

④顧客の「声」を意識しすぎる

一部の顧客の声だけを強く意識しすぎると、他の顧客の視点を欠いてしまい、失敗を招く要因となります。また、顧客が声をあげるのは、顕在化しているニーズに限られます。顧客自身も気づいていないような潜在的なニーズは、声からは判断できません。

⑤市場分析が甘い

市場分析やフォーキャスト(販売予測)は、甘くなることが常です。企画側は、プランを前に進めために都合のいい分析をしがちで、将来の市場規模の算出や販売予測に至っては、希望的観測の範疇でしかないことが度々あります。

⑥自社の力量の見極めが甘い

ノウハウのない事業分野にいきなり進出したり、レッドオーシャン市場にゼロからの参入を企てることは、無謀といわざるを得ません。成功体験を持つ企業が、自社の力量を過信して参入する際などに起こりやすい失敗です。リターンが大きい企画は、壁も高いものです。

【全力討議】失敗から学ぶマーケティング研修

業績好調な企業にも、過去にはさまざまなマーケティング戦略における失敗事例があります。本研修では、それらの失敗事例を振り返ることで、何が失敗の本質だったのかを突き止めます。

また、それぞれのケースに対し時間をかけて討議するワークショップ型のスタイルのため、失敗事例をまるで自身で経験したかのような深い学びを得ることができます。

研修のゴール

  • 実践的なマーケティングのノウハウを習得する
  • マーケティング戦略を考えるうえでおさえるべきポイントがわかる
  • 参加者との討議を通して、マーケティングに関する知見が深まる

受講者の声

  • 新規開拓先の、ターゲットの絞り込みに役立てる。誰が対象か、しっかり見極めていきたい
  • 顧客目線に立った市場分析、分析の細分化の重要性について事例を元に学習できたため、わかりやすかった
  • 顧客視点で考えることが改めて重要だと理解した。失敗事例ノートやターゲット・共感マップなど、記録・文面で残そうと思う

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セットでおすすめの研修・サービス

製品開発のためのマーケティング基礎研修

どのような考え方に沿って製品やサービスを企画・開発し、展開していけばよいかを一連のプロセスで学びます。マーケティングの定義や理論を自社製品に当てはめながら、理解が深まるように随所にミニワークを取り入れています。

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顧客インサイト発掘研修~潜在ニーズを見つけ出す編

言葉として表されることのない顧客の本音を見つけ出し、それに応えるモノをいかに早く提供できるかが、今問われています。本研修では、そうしたニーズをキャッチし、形にしていくスキルと手段を身につけます。

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新市場開拓のための戦略研修~新たな市場を見つけるフレームワーク

成熟したマーケットにおいて業容を拡大していくためには、新たな市場を開拓していくことが欠かせません。本研修では、さまざまなフレームワークを用いて新市場の開拓の可能性を探り、組織戦略の立案に役立てます。

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