【事例】地方創生で企業価値を最大化!社員の視座を揃える研修の成功例と、参画前に押さえるべき3つの視点

人口減少・市場縮小といった社会課題の深刻化、そして投資家・消費者からの「社会貢献」への強い要請が高まっています。今や企業が地方創生に参画するのは「義務」ではなく「企業価値を高めるための戦略」です。
しかし一方で、「地方創生とは何を指すのか」「なぜ自社が関わる必要があるのか」といった疑問が解消されなければ、地方創生への理解は深まらず、組織全体での事業の成功は困難になります。 地方創生を推進するにあたって、経営層から社員までが共通の視座を持つことが重要です。
本コラムでは、企業が地方創生を進める前に押さえておきたい視点を解説します。
企業が地方創生に参画すべき理由
- 市場と社会基盤の持続性
人口減少や地域経済の縮小は、社会全体の安定を揺るがし、企業活動の基盤を直撃します。持続可能な市場を守るため、企業もまた主体的に関わる必要があります。 - 行政だけでは解決できない課題
医療・福祉・教育・産業振興など、複雑化した地域課題は、行政だけでは解決しきれません。企業が関与することで初めて果たせる役割があります。 - 社会的要請の高まり
いまの時代、企業は利益を出すだけでなく、社会や地域にどう貢献しているかも問われています。投資家や消費者、地域住民からの社会的要請は一層強まっており、その姿勢が信頼や評価に直結します。
地方創生に必要な視座を培う研修事例
地方創生を経営戦略として位置づけ、地域課題を事業機会に変える動きが大手企業を中心に広がっています。
こうした背景から、現場では社員に共通の視座を持たせるための研修が導入されています。 弊社が研修を通じて社員の視座形成を支援した建設業と金融業の事例を紹介します。
大手建設業の場合
- 対象:地域連携部門・営業担当者
- 研修内容:地域の現状把握・データ分析の仕方、地域ビジョン策定・企画立案の進め方、KPIの設定方法
営業担当者が営業エリアごとにチームを組み、研修を受講します。研修を通して社員が地域課題を事業機会として捉えられるよう営業エリアを題材に研修を設計しました。
大手金融業の場合
- 対象:地域共創プロデュース希望者
- 研修内容:指定エリアの総合計画の読み込み、フィールドワークによる地域課題の整理、地域ビジョンと中期計画、個別事業プラン策定の仕方
一社だけでなく、指定エリア内の複数の企業が研修に参加しました。研修を通じて、総合計画の読み解きやフィールドワークを行い、地域への理解を深めながら、地域事業開発に必要な視点を育成しました。
これらの事例に共通しているのは、地方創生に関する適切なインプットを踏まえ、現場を意識した実践的なワークに取り組んでいる点です。地方創生を経営戦略として推進していくためには、社員が共通の視座を持てるようになる実践的な研修が欠かせません。
次に、地方創生を進める前に企業が押さえておくべき視点を整理します。
地方創生に取り組む前に企業が押さえるべき3つの視点
1.社員の認識をそろえる
「地方創生って何?」「なぜ自社が取り組むのか?」といった声が社員から上がることも少なくないでしょう。だからこそ、動機づけと、自社で取り組む意義の認識を揃えることが欠かせません。
2.地域課題を理解する
人口減少、産業の衰退、雇用の偏在など、地域ごとに直面する課題はさまざまです。こうした現状を正しく把握し、自社がどう関わるべきかを考えるためのインプットが必要です。社員全体で共通認識を持つことが重要です
3.当事者意識を持つ
地域課題は行政や一部部署の仕事にとどまりません。会社全体で関わるテーマとして、社員一人ひとりが 「自分ごと」として考える姿勢が求められます。
こうした前提を整えるには、まず社員が基礎的な知識を共有し、共通の理解に基づいて議論を進められる基盤をつくることが重要です。ここまで述べた視点を社内に根づかせる具体的な一歩として、有効なのが研修の活用です。
地方創生事業担当者のための地域課題解決の基礎知識研修(4時間)
本研修では、地方創生事業を進めるうえで知っておきたい基本知識とともに、地域が抱える構造的な課題をデータに基づいて網羅的に理解します。
地方創生事業を経営戦略・経営理念の中に位置づけ、ビジネスとして推進するための考え方を学びます。地方創生事業の担当者として学ぶべき基礎を短時間で習得できる研修です。地方創生の基礎を共有し、社内で共通の認識をつくる第一歩として、ぜひご活用ください。
セットでおすすめの研修・サービス
地域共創プロデュース講座〜地方創生につながる企画を立てる(4日間)
地方創生では、地域のステークホルダーと官民の組織をつなぎ、それぞれの強みを発揮できるようなチームづくりが不可欠です。しかし、その役割を担うプロデューサー人材が不足しているのが現状といえます。
そこで本研修では、地方創生のプロデューサー人材として必要なノウハウを段階的に学びます。地方創生の課題や企画立案能力の概要といった基礎的な内容から、企画立案のためのマインドセット、実際に事業計画を策定するための協業モデルづくりの思考プロセスまで網羅しています。
新規事業・新商品開発の仕方研修(1日間)
マーケティングの視点からターゲットを明確にし、顧客に選ばれるシナリオを描きながら企画立案する方法を学んでいきます。
不況下において事業や企画をどのように立て直したかという事例も使いながら解説するため、既存事業をどのように改善するかのヒントを得ることもできる研修です。



