中堅社員に必要な3つのスキル~統計からみる弱みと、個別アプローチの必要性

従来の画一的な人材育成ではなく、一人ひとりのスキルや経験、キャリア目標に合わせた最適な育成プログラムを提供することが重視されるようになっています。多様な人材の幅広いニーズに対応できる学習環境の整備は急務です。
特に組織の中核を担う中堅社員は、現場の実務だけでなく将来の管理職候補としての成長も求められます。本記事では、中堅社員に必要なビジネススキルを整理し、スキルアセスメントを通じて強みと課題を明確にする方法を解説します。また、リーダーシップやマーケティング力をどのように育成していくべきか、具体的なアプローチを紹介します。
管理職候補に直結する中堅社員の3つのスキル
中堅社員は、プレーヤーとしての成果を維持しつつ、組織全体の成果に貢献する役割を担います。そのためには、幅広いビジネススキルが求められます。特に注目すべきは以下の3点です。
業務遂行力と問題解決力
日々の業務を確実に遂行するだけでなく、予期せぬ課題に直面した際に柔軟に対応できる問題解決力が必要です。中堅社員に期待される水準は、迅速かつ合理的に問題解決のPDCAサイクルを回すことで継続的な成果を上げることです。
リーダーシップ
チームや後輩を指導する立場になる中堅社員には、リーダーシップが不可欠です。業務の進捗管理、メンバーのモチベーション維持、適切なフィードバックなどを通じて、周囲を動かす力を身につけることが求められます。
マーケティング視点
管理職候補として、マーケティングの視点も早期から意識する必要があります。市場や顧客の動向を理解し、業績拡大につなげる考え方は、将来的に部課長として部門方針を策定し実行していくための基礎となります。
データで示す中堅社員の課題と可能性
中堅層における課題の傾向
当社の階層別テスト結果の統計からは、中堅層の課題として「業績拡大(マーケティング)」があげられます。平均点が低く、標準偏差が大きいことから、個人差が大きく、マーケティング知識にばらつきがあることが分かります。
中堅社員育成を成功に導くパーソナライズ戦略
共通課題は組織全体で一律に行う研修が適切ですが、社員一人ひとりの課題に対しては、パーソナライズされた教育がお勧めです。
- スキルアセスメントの結果に基づいた個別育成プランの策定
- 本人のキャリア目標に合わせた学習機会の提供
- 定期的な再アセスメントによる成長の可視化と振り返り
これらを組み合わせることで、個々に最適化された学習環境が整備され、中堅社員の成長を確実に後押しできます。
中堅社員の成長が組織の未来を創る
中堅社員の育成は、現場力の強化と将来の管理職育成を同時に実現するための重要なテーマです。特に、リーダーシップやマーケティング力の強化は、中堅層の成長に不可欠です。スキルアセスメントを活用して強みと課題を可視化し、パーソナライズされた育成プランを策定することで、組織全体の力を底上げすることができます。
階層別テスト 中堅向け
「階層別テスト」では、当社がこれまで実施してきた研修・コンサルティング・アセスメント等に基づき、中堅社員(入社5年目~管理職未満を想定)に求められるスキルを洗い出し、以下のカテゴリを作成しました。
①中級ビジネス基礎、②生産性向上力、③論理的思考力、④コミュニケーション力、⑤リーダーシップ力、⑥チームマネジメント力、⑦業績拡大、⑧社会常識。本テストではこれらのカテゴリ・スキルについて、ビジネス場面で必要な「知識」を問うとともに、ケーススタディなどを通じてそれを「活用できる力(活用力)」を有しているかどうかを測定します。
セットでおすすめの研修・サービス
【アセスメント研修】次世代リーダー研修~自身の強みと課題を知り、キャリアアップする(2日間)
本研修では2日間の研修を通じてリーダーとしての強みや課題を把握し、それらを踏まえて自身のリーダーシップの確立や苦手の克服を目指していただきます。
上記と並行してチームディスカッションやビジネスゲームでのアウトプットを、課題探求性・チャレンジ・完遂性・協働性などの項目からアセッサーが評価することで、知識の定着度合いや応用力・自身の思考の特徴を客観的に評価します。研修後には、「個人ごとの強み」および「改善すべき事項」を記載した個人評価シートをお渡ししますので、行動変容や能力開発につなげることができます。
中堅社員研修~管理職を補佐し、部の成果を出す!
中堅社員には、管理職と現場メンバーの間の潤滑油となり業務を牽引し、組織の目標達成や成長に貢献することが求められます。
本研修では、中堅社員に求められる役割を理解いただくとともに、管理職を補佐するスキルと後輩へのリーダーシップ、現場における問題発見の方法を学び中堅社員としてのレベルアップを促します。
中堅社員向けオーナーシップ研修~当事者意識をもって、周囲に働きかける存在になる
中堅社員として自身の担当する仕事だけではなく、チーム全体の仕事や課題にも「当事者意識」を持って関わっていくマインドを養成し、そのために必要なコミュニケーションスキルを習得する研修です。
上司や先輩との積極的な関わり方や後輩への接し方を改めて考えていただき、多方面に影響を与える存在になることを意識していただきます。



