ミテモ株式会社

下請け構造からの脱却とアトツギ育成に必要な実践ポイント

事業承継をめぐる課題は、日本全国の中小企業に共通する大きなテーマです。

特にアトツギ世代にとっては、先代からの経営資源を活かしつつ、新しい時代に適応する戦略を描くことが求められます。しかし、下請け構造からの脱却やブランディングの必要性、従業員エンゲージメントの向上、さらには先代との価値観ギャップなど、具体的な壁に直面することも多くあります。

本コラムでは、アトツギが抱えやすい課題を整理し、取り組むべき実践ポイントをご紹介します。

下請け構造からの脱却に向けて

アトツギがまず直面する課題の一つが、長年の下請け構造からの脱却です。安定した取引は強みである一方、価格競争や依存体質を招きやすい側面もあります。

次世代に向けては、自社の独自性を磨き、新しい販路を切り拓くことが不可欠です。

  • 自社の強みや技術を再整理する
  • 顧客ニーズの変化を調査する
  • 直接販売チャネルや新規取引先を検討する

こうした取り組みを重ねることで、持続的な経営基盤の構築につながります。

ブランディングの必要性

今の時代、優れた製品やサービスを提供するだけでは十分ではありません。自社の理念や価値を「見える化」し、顧客や地域社会に伝えるブランディングが求められます。特にアトツギは、先代が築いてきた信頼を土台にしながら、新しい世代に響くメッセージを発信していく役割を担います。

従業員エンゲージメントの向上

事業承継において忘れてはならないのが従業員の存在です。従業員が会社の未来に共感し、主体的に動ける状態をつくることは、経営安定に直結します。

  • ビジョンや方向性を共有する場を設ける
  • 成果を認め合う仕組みを整える
  • 新しい挑戦を応援する風土を育てる

上記のような取り組みを通じてエンゲージメントが高まれば、アトツギの挑戦を組織全体で支える力となります。

先代とアトツギのギャップを乗り越える

価値観や経営手法の違いから、先代とアトツギの間にギャップが生まれることは自然なことです。大切なのは、その違いを対立ではなく学び合いの機会とすることです。互いの強みを理解し、役割分担を明確にすることで、承継プロセスはより円滑になります。

孤独を和らげるアトツギ同士のつながり

アトツギは孤独になりやすい立場です。経営判断の責任を背負い、社内外で気軽に相談できる相手が限られているためです。こうした孤立を防ぐためには、同じ立場の仲間との交流が重要です。勉強会や研修、地域のネットワークを活用することで、課題を共有し、共に解決策を模索できます。

事業承継を推進するアトツギ育成事業

インソースグループでは、アトツギ世代の経営者や後継者を対象に「アトツギ育成・事業承継研修」をご提供しています。

下請け構造からの脱却やブランディングの実践、従業員エンゲージメント向上、先代との関係性構築、アトツギ同士のネットワークづくりなど、実務に直結する内容を体系的に学べます。ぜひ詳細をご覧ください。

>サービス詳細はこちら

セットでおすすめの研修・サービス

デザイン経営に則ったブランド・商品開発・販路開拓支援(toB向け市場)

デザイン経営の理論を応用し、地方の中小企業がブランド構築・新商品開発・販路開拓を実践する支援研修です。

まずワークショップ(半日×4回程度)でブランドビジョンやコア・コンピタンス、ターゲット顧客の洞察を整理し、専門家との伴走により商品企画と販売計画を策定します。さらにテストマーケティングを実施し、顧客反応を分析してブランド強化の方策を検討します。

>サービス詳細はこちら

コア技術を活かした商品開発・販路開拓支援(toC向け市場)

中小・地域企業の独自技術を軸に、デザインとマーケティングの専門家が連携しブランド構築を支援する研修です。

事前ヒアリングに基づきオリジナルカリキュラムを構成し、半日×4回のワークショップでブランドビジョンやコア・コンピタンス、ターゲット顧客を整理。加えて、専門家の伴走支援のもと商品開発・販売計画を策定し、テストマーケティングにより顧客反応を分析しながらブランドを磨き上げます。

>サービス詳細はこちら

関連記事

関連研修シリーズ

    • 更新

    名著から学ぶ経営戦略シリーズ