生成AI時代は自社Webに営業してもらう~LLMOとメディアミックス戦略|営業活動・業績拡大の方法論2
売上アップは企業の経営者・マネージャーにとって常に課題です。
今回は、「1.営業活動の基本概念」の後半、「1-3.生成AI時代の自社WEB」と「1-4.メディアミックスアプローチ」についてご説明します。
- 営業活動の基本概念
- 認知度曲線を知る~営業の仕事は認知の獲得・維持
- 営業アプローチの「数」を増やせば勝てる
自社開発の顧客管理CRMシステムPlants12について - 生成AI時代は自社Webに営業してもらう
- 現代の営業はメディアミックスアプローチ
- 営業マネージャーのマネジメント~釣り堀、えさ、腕、生産性
- 顧客リスト(釣り堀)の整備~営業マネージャー自らが汗をかいて整備・管理する
- 提案書(えさ)~一番優秀な人材が作成し共有する
- 営業スキル(腕)~優秀な営業担当者を育成する
- 営業生産性の向上~チームの行動管理
- 売上不振時の対処策~あらゆるマネージャーに知って欲しい6つの回復ステップ
- 全社的な総合対策を行う~すぐに行動する
- 「誰か」「何か」のせいにしてはいけない
補足:全社一丸営業の超カンタンな方法~セールスメールを送ってみる
1-3.営業活動の基本概念:生成AI時代は自社Webに営業してもらう
情報とは使っても減らない財
ビジネスにおいて私は情報やデータに着目することを何より大切にしています。原材料や資金は使えば減るし、人は働くと疲れます。一方、情報はいくら使っても減りません。むしろ使い倒せば新たな価値を産む特別な存在です。DX時代はIT技術を活用し、自社内のデータを使い倒すのが売上向上の鍵だと思います。
情報活用でまずやるべきは自社商品・サービスの情報をWebに掲載する事
データ活用で最初にやるべきは、自社Webの情報を充実させることです。自らの商品やサービスの情報を細部に渡って徹底的にWeb上で説明することでお客様からのお問い合わせを増やす事ができます。昔は営業担当者を呼びつけて、商品説明を聞くのが普通でしたが、今では、お客様は先にWebで内容を十分調べた上で吟味し、お目当ての商品・サービスの話を聞くのが主流なのです。
コンペに落ちた提案書をWeb化したら年間6千件もお問い合わせをいただく
インソース創業期、もうびっくりするぐらいのコンペに落ちました。全知全能を賭けて作った詳細な提案書がもったいないので、サービス説明のつもりでWebページを作り、どんどんアップしました。その結果、月間100件もなかったWebのView数がすぐに数千件になり、お問い合わせもいただくようになりました。
これは、Google検索でインソースのページが上位に表示され、インソースの研修カリキュラムが必要とする企業に届いた結果でした。今では、Web経由で年間6千件のお問い合わせがあります。Googleには感謝しかありません。
Web経由のお問い合わせが来ないなら、経営者や営業部門主導でWebを作るべき
「Webサイトは自社にもあるが、全然問い合わせが来ない」場合は、自社のHPを見直してください。会社案内代わりのWebになっており文字量が少なすぎませんか?広報部門やWeb制作会社任せで、見栄えは良いが売上確保を意識したWebになっていないとそうなります。営業ツールと考え、Web開発は経営者や営業部門が主導すべきです。
詳細なWebに掲載すべき情報~顧客が読みたい情報を掲載する
Webには商品やサービスの詳細情報、価格情報、開発者の声、率直な顧客の評価、購入方法、詳細なQ&Aなど、徹底的に記載します。何と言っても、Webを営業担当者の代わりと考え、顧客が読みたいであろう情報を最大限見せるのがポイントです。結局、これは優秀な営業担当者が作成する提案書と同じ内容ということになります。
WebづくりはAmazon、上新電機に学ぶ~迷ったら参考にする
Web作りでよく参考にしているのが「Amazon.co.jp」や「Joshin Webショップ」です。デザインは平凡な感じがしますが、考え抜かれ、実に精巧に作られています。両社のWebは共にパソコンで見た際、トップページは複数の強いメッセージが目に飛び込んでくる仕掛けになっています。加えて、商品内容をよく知りたい時はわずかなマウス操作で、詳細内容ページに移動できます。また、毎日の様に改善がなされており日々進化し続けています。ぜひ、自社Webと比較してみてください。
生成AI時代はAIに営業してもらう~LLMOマーケティング
さらに現代では、Google検索だけでなく、生成AIがWebを読み込み解析し、分かり易く、詳細に商品やサービスを解説している企業を紹介してくれる様になっています。
これをLLMOマーケティングと呼び、Webマーケティングの大変変革期となっています。
LLMOとSEOの違い
LLMOとはLarge Language Model Optimization(大規模言語モデル最適化)の略で、ChatGPTのような生成AIが回答を生成する際に、自社のウェブサイト情報が引用・参照されやすくなるように最適化する手法です。従来のSEOが検索エンジン向けだったのに対し、LLMOはAIが自社情報を「信頼できる情報源」として認識し、回答に含めてくれるようにするための対策です。
| 項目 | LLMO | 従来のSEO |
|---|---|---|
| 目的 | 生成AIの回答で自社情報を引用・参照させる | 検索エンジンの検索結果で上位に表示させる |
| 対象 | 大規模言語モデル(LLM) | 検索エンジン(Googleなど) |
| 重視する要素 | コンテンツの質、構造、正確性、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を満たすコンテンツ | キーワードの頻度、被リンク数など |
実際に生成AIに「ビジネス文書の研修はどこに頼めばいいか教えてください」と依頼してみると、2025年11月16日現在、以下の様な回答が返ってきました。

営業出身の専門チームで対応~生成AIはイメージより信頼できる文字情報が好き
当社では、Webデザイン出身ではなく、営業出身者で作った専門チームを設置し、生成AIに喜ばれるWeb作りを確立し、実践しています。生成AIはイメージより、信頼できる文字での独自情報を好むので、経験に基づいた顧客に有益な情報を集め、Web化しています。
現在のところこれが功を奏しており、AIもインソースのサービスを推奨してくれるようになっています。
一方、これは脅威でもあります。新しく小規模な研修会社も当社と並列で紹介されることも多く、突然ライバルが増えた状態にもなっています。Web作成修業は続きそうです。
1-4.営業活動の基本概念:現代の営業はメディアミックスアプローチ
営業活動で覚えておいて欲しいのが、メディアミックスアプローチと私が呼んでいる手法です。認知を獲得し、認知を維持するためには、人による営業活動だけでなく、Web、メール、DM、SNS、各種広告を連動させ、一体となった営業プロモーションに構成することです。ばらばらだと効果が半減してしまいます。
お客様は多様なメディアで自社を認知し、さまざまな営業プロモーションに出会う度に認知を強化していきます。最終的にはお客様を自社Webに誘導し、お問い合わせ、ひいては購買につなげることを目指します。
Webを読んでもらうためにメルマガを送付~営業活動でのビビッド情報を送付
BtoBでは、Webへのリードとして、メールマガジン(メルマガ)を顧客に送るのが低コストの割に効果的です。お客様は自社と同じ業界の事例などをコンテンツとしてメールを送付すると喜びます。コンテンツの元ネタは、営業担当者が日々入力している自社開発の営業管理システムplantsの営業担当者が入力する顧客対応記録です。このplantsは文字(テキスト)データで顧客との応対を登録する仕掛けとなっており、ありのままの会話やキーワードを蓄積しています。それらを活用して作成したビビッドな内容のメルマガで関心を喚起し、自社Webに誘導し、お問い合わせにつなげています。
人は何かあると検索する生き物~テレアポ、ガチャ切りも無駄じゃない
創業当時、営業電話の際「研修は間に合ってます」と話を聞いてもらえず、ガチャ切りされることがよくありました。不思議なことに、電話営業を実施すればするほど、インソースHPのGoogleランクがどんどん上がっていくのです。「人は何かあると検索する生き物」なのです。お客様が好奇心から「インソースってどんな会社」とGoogle検索してくれるのです。一見無駄に見えるガチャ切り電話ですが、立派に認知確保に貢献してます。
インサイドセールス体制を構築する~インサイドセールスの司令塔が重要
メディアミックスアプローチの司令塔として、インサイドセールス部門を設置する企業が増えています。インソースでも統合的な営業プロモーションを立案し、ターゲット、タイミングを図りながら指示を出す営業出身者で構成された部署を設置しています。
■従来の営業活動

■インサイドセールス導入後

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<本記事の筆者>
株式会社インソース 代表取締役 執行役員社長
舟橋 孝之(ふなはし たかゆき)
1964年生まれ。神戸大学経営学部商学科卒業後、株式会社三和銀行(現・株式会社三菱UFJ銀行)に入行し、システム開発や新商品開発を担当。店頭公開流通業で新規事業開発を担当後、教育・研修のコンサルティング会社である株式会社インソースを2002年に設立。2016年に東証マザーズ市場に上場、2017年には東証第一部市場(現プライム市場)に市場変更。
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