「このままでいい?」27歳の壁を乗り越える、ジョブ・クラフティング入門

社会人5年目にあたる27歳頃は、会社での業務を一通り経験し、人間関係も構築できて居心地の良さや慣れを感じる頃です。
一方で、同世代の働き方も耳に入り、「自分はこのままで良いのだろうか?」という将来の不安も感じる頃かもしれません。
27歳がまずやるべきは「現在地の棚卸し」~迷いの正体を書き出す
なぜ27歳は「壁」を感じるのか
入社して5年も経つと、業務に慣れ、良くも悪くも「変化が少ない」と感じがちです。特に同じ業務を続けている場合は尚更でしょう。
そんな中、同世代が転職したり、昇進したりする話も聞こえてきます。「自分も変わるべきか?」「プライベートを重視したいのか?」など、「この先どう働きたいか」を真剣に考え始める時期です。まずは、自分が何に迷っているのかを書き出してみましょう。
「できていること」と「求められていること」
迷いの正体を探るには、自己評価と他者評価のギャップを知ることが有効です。思い切って、信頼できる上司や後輩に「自分に何を期待しているか」を聞いてみましょう。
- 自身に求められている役割
- 客観的に見て「できている」こと(強み)
- 今後期待する「課題」や「伸びしろ」
上記のような質問をすることで、自分の現在地が明確になり、仕事への捉え方が変わるきっかけになります。
27歳の壁を乗り越える3アクション~今日から変えられることだけに絞る
「1年後の自分」を想像してみる
次に、今の仕事を続けた「1年後の自分」を想像してみてください。その時、どんな感情が湧いてくるでしょうか?
- 「ワクワクする」「成長してそう」 → 今の環境でさらに専門性を深めたり、新しい役割に挑戦したりする道が合っているかもしれません。
- 「少し苦しい」「モヤモヤする」 → それは変化を望むサインです。
「苦しい」と感じた場合、ジョブローテーションや異動、転職などで環境を大きく変えることも一つの手段です。しかし、それらは他者の協力が必要だったり、ハードルが高かったりします。
そこで、今の環境のままで「やりがい」を高める方法をご紹介します。
今の仕事の「見方」を変える「ジョブ・クラフティング」
それが「ジョブ・クラフティング」です。自らの仕事内容、人間関係、仕事の捉え方を主体的に工夫し、やりがいや満足度を高めていく手法を指します。
- タスク・クラフティング(仕事内容の工夫)
仕事のやり方や進め方を変えてみる工夫です。
例:提出物をこれまでより1日早く仕上げてみる
例:単調なデータ入力に「効率化」の視点を持ち、マクロ作成に挑戦する - リレーショナル・クラフティング(人間関係の工夫)
職場の人間関係や関わり方を主体的に変えてみる工夫です。
例:普段あまり話さない他部署の人に、ランチがてら話しかけてみる
例:後輩の育成に積極的に関わってみる - コグニティブ・クラフティング(捉え方の工夫)
仕事の「意味づけ」や「捉え方」そのものを変えてみる工夫です。
例:「クレーム対応」を「お客様の本音を聞ける貴重な機会」と捉え直す
例:自分の業務が、社会のどのような人の役に立っているか具体的に想像する
27歳の迷いは停滞ではなくキャリアが動き出すサイン
27歳頃にキャリアに迷うのは、ごく自然なことです。それは、あなたが真剣に仕事と向き合ってきた証拠でもあります。迷うことを否定せず、自分をアップデートする「成長の機会」と捉えてみましょう。他人と比べる必要はありません。
まずは「自分は何を求められ」「何ができて」「本当は何をしたいのか」を明確にすることから始めてみてください。小さな考え方や行動の変化が、やがて「27歳の壁」を乗り越える大きな力となるはずです。
27歳の壁を乗り越える研修~仕事の「慣れ」に打ち勝ち、成長を続ける
入社5年目となり仕事に慣れてくる時期に、そこで満足するのではなく、どのようにステップアップできるか、自身の業務での新しいチャレンジや目標を考える研修です。
教わっていた立場から教わる立場になるなど、変わる役割や立場に対応するための仕事の進め方も学びます。さらに、将来への不安を解消するため、自身のキャリアの見通しをつける演習をし、自分がどのように成長していけるかのイメージを持ちます。周囲と比べない、など自身の視野を広げるためのヒントも多く盛り込んでいます。
よくあるお悩み・ニーズ
- 若手社員のモチベーションが下がる傾向にあり困っている
- 後輩指導など仕事内容の変化にうまく対応できない
- 今後を見据えスキルアップしながら生き生きと働いてほしい
研修のゴール
- 自分にとって「壁」となっているものを整理する
- 今の自分の状況を客観視し、現在の業務での新しいチャレンジや目標を考える
- 与えられた役割に戸惑わないための心構えとスキルを学ぶ
- 将来の不安や周囲と比べての焦りを解消する
セットでおすすめの研修・サービス
部下のやる気の引き出し方研修~ジョブ・クラフティングで「やりがい」を見出す
かつては、「出世」や「報酬」がモチベーションの源泉であり、「競争」はやる気において不可欠な要素だと考えられていました。
一方、今の若者にとっては、「職場の関係性」や「仕事の社会的意義」といったものの方が重要な要素と捉えているといわれています。
ジョブ・クラフティングとは自分の仕事に対して、自信とやりがい・こだわり、プロとしての責任を持ち、質の高い仕事を行うための意識の持ちようのことです。この考え方をベースに、若手のやる気を引き出す考え方と手法をお伝えします。
変化の時代の若手社員研修~キャリア自律に向けて自身をバージョンアップする
あらゆる職種でデジタルスキルが求められる中、デジタルを駆使したコミュニケーションや、チームにおける協働の巧拙が、組織の成果を大きく左右します。
また、デジタル活用にはリスクも伴うため、その影響を理解したうえで、適切にコントロールすることも不可欠です。
本研修は、こうしたデジタルを起点とする様々な変化を捉え、それに適応することによってビジネスパーソンとしての成長を促していくためのプログラムです。
20代向けキャリアデザイン研修~Must・Can・Willでキャリアを考える
上司として、部下の本音を引き出せるかどうかはとても重要です。
例えば、お互いの真意をもって話をすることができなければ、部下のやりがいにつながる指導・育成やキャリア支援は難しいといえます。
そこで本研修は、前提として必要な「傾聴力」に焦点をあてます。傾聴の基本原則や姿勢、避けるべき聴き方などを学び、ロールプレイングを通して実践スキルを習得します。







