社会人3年目は飛躍の年!チームの中心として活躍するための4つの役割

社会人3年目は、先輩や上司のサポートが減る一方で、主担当や後輩指導など高い責任と成果を求められるようになる転機です。受け身の姿勢では責任の重さに耐えられず、一人で仕事を抱え込んでしまうこともあります。
この壁を乗り越えるには、求められる4つの役割と対応力を確認し、不足しているスキルを補う必要があります。
3年目に求められる4つの役割
~先輩・チームリーダー・自部署の代表・組織の代表
後輩にとっての「先輩」~成長を促すサポート役
新人から見ると、3年目は「一人前の社会人」です。具体的な仕事のやり方や組織のルールだけではなく、悩みや不安について相談される機会も増えるものです。後輩から相談を受けた際は、彼らの悩みや不安に寄り添い、本音を引き出す傾聴力が欠かせません。また、相談内容を上司・先輩へ報告が必要かどうかを適切に決める判断力も必要です。先輩としての働きかけが、後輩の自律的な成長を促します。
チームメンバーにとっての「リーダー」~意見を引き出し、チームのベクトルを合わせる
若手が多いチーム編成の場合、3年目であればリーダーになる可能性は十分にあります。正式なリーダーでない場合にも、日常業務や小さなプロジェクトチームにおいて、メンバー間の調整や進捗管理を担うことがあるでしょう。権威や経験によるものではなく、目標の共有と話し合いを通じて、多様なメンバーの力を引き出し、チームの成果にコミットする必要があります。
他部署にとっての「窓口担当者」~全体最適のための調整・交渉役
プロジェクトなどで他部署と連携する際は、異なるやり方や優先順位を持つ部署同士の間に立つことになります。自部署の都合ではなく、全体最適の視点から解決策を見つける調整役としての役割が求められます。
他部署の考え方や目標を理解するためには、相手目線で考えることが重要です。そのうえで、感情論ではなく、データや組織全体の利益に基づいた論理的な比較検討を示し、双方納得感のある結論を導き出す交渉力も必要です。
顧客や取引先にとっての「組織の代表」~組織の信頼を高め、リスクを最小化する
顧客や取引先との担当を任されることもあります。他組織と直接関わる組織の「顔」として、組織全体の信頼を代表します。トラブル発生時には、現場の最前線で初期対応を担うとともに、組織のリスクを最小限に抑えながら、適切な報告・相談を行います。
問題が発生した場合にも、冷静に事実を正確に集めることが大切です。そして、一人で抱え込まず、すぐに組織内の適切な人に報告・連携する判断の早さと、組織のルールを守る意識が欠かせません。
3年目の離職リスクを解消するために~主体性向上と組織づくりで定着率を高める
社会人3年目に求められる役割転換は大きなプレッシャーとなり、成長の停滞や孤立感から離職へとつながる可能性もあります。スムーズに新たな役割を果たせるようになるためには、成長実感を持たせることと、サポート体制を強化することが肝要です。
主体性を高め、成長実感を持たせる
社会人3年目に成長実感を持たせるためには、受け身の「指示待ち」状態から脱却し、自ら考え、行動するという主体性を確立させることが必要です。現在の業務で抱えている責任は、将来マネージャーになるための必須の経験であることを伝えるなど、キャリアとの連動性を示します。そうすることで、責任が「重荷」ではなく「将来への投資」であるという認識に変わります。
前向きに挑戦できる環境づくり~組織的な見守り体制を構築する
役割遂行の重圧から「弱音を吐けない」3年目を孤立させずに、安心してチャレンジできる環境を整えることが大切です。例えば「トラブル発生時には速やかに報告し、報告を受けたらチーム全員で解決する」という報連相のルールを徹底することで、3年目が責任を一人で抱え込まず、安心して行動できる体制ができます。特に、「組織の代表」として求められる「素早い報告」を罰せず、むしろ主体的な危機管理の行動として評価する風土づくりが、定着率向上に寄与します。
【ケースで学ぶシリーズ】入社3年目向け問題解決ワークショップ
チームの戦略立案や混乱した議論のファシリテートなど、さまざまな想定外の事態のケースについて、どのように対応すべきかトレーニングしておくと効果的です。本プログラムは、問題解決スキルを実践形式で習得することを目指すワークショップです。
よくあるお悩み・ニーズ
- 他部署や取引先とのやり取りを苦手だと感じている
- トラブルが発生した際、先走って行動してしまうことが多い
- 業務上で発生した複雑な問題に対して、主体的に考えて行動してほしい
本研修の目標
- 効果的に情報を共有し、協力を得られる
- 小チームのリーダーとして、メンバーの導き方を理解する
- データに基づいて分析・判断し、提案まで行えるようになる
セットでおすすめの研修・サービス
【ケースで学ぶシリーズ】入社1~5年目向け問題解決ワークショップ
人手不足が深刻化する中で、若手社員に求められる成長スピードは年々高まっています。本シリーズは、そうした環境に対応できる人材の育成を目的に開発しました。それぞれの年次に応じたレベル感を設定し、段階的に問題解決の実践力を高めていく構成となっています。
研修では、実際の業務を想定したケーススタディに取り組みながら、ホウ・レン・ソウ、情報整理力、仮説思考、関係者との交渉・調整といったスキルをフルに活用し、場面ごとに「自分ならどう考え、どう動くか」を考え抜くことで、正解のない状況でも主体的に対応できる力を養います。
社会人3年目のビジネス基礎研修~中核者として組織貢献の幅を広げる
3年目は組織からの期待値が大きく上がります。そのため、自身のスキル向上だけではなく後輩指導や周囲への手助けなど、組織に貢献する範囲を広げていくことが必要です。
上司にどこまで相談すべきか、業務量が増えたときの時間管理の仕方といった3年目が抱えがちな困りごとを、ケーススタディや日常業務に結びつけたワークを通して解消していきます。
20代向けキャリア研修~偶然の出会いを活かし、人生100年を充実させる
人生100年時代の到来により、働く期間がこれからますます伸びていくことが予想されます。またキャリアの多様化により、選択肢が広がり、若手のうちからキャリアについて考える時間を持つことが大切です。
本研修では、環境の変化がキャリアに与える影響について学んだうえで、「キャリアの目的(パーパス)を意識する」「偶然の出会いを活かす(プランド・ハプンスタンス・セオリー)」「無形資産を蓄える」という3つの視点から自身のキャリアや働き方について考えます。





